Travellin'
2020年6月号PART3「天才」はこちら。
「感染者は出てもいい。第1号になっても県は責めない」
ことここに至ってもひとりも感染者が出ていなかった岩手県の達増卓也知事。
「首都圏での新型コロナウイルス感染状況や各地での豪雨災害を踏まえると、この時期のスタートはいかがなものか」
「第2波が来つつあるとの感じも受けるので、地域の実情に合ったやり方を地方に任せてほしい」
Go To トラベルを見切り発車した国への疑義を吉村美栄子山形県知事が。いずれも、冷静な発言だと思う。威勢のいい言葉を並べ立て、しかし感染に歯止めがきかないどこかやどこかの知事とはえらい違いだ。
にしても達増(たっそ)という知事が、毎日聞かない日はないジョンズ・ホプキンズ大学院を修了していたとは知らなかった。専門は違えど、世界最高の公衆衛生大学院をかかえるあの大学に人脈があることは、今回のコロナ騒ぎで有用だったことだろう。
そして、その用意があるからこそ、第1号になることをおそれずに検査を受けろと啓発しているのだろうし、親の葬式にも他県から列席できないという極端な風潮に警鐘を鳴らしてもいる。そしてようやく第1号(と第2号)が出た。知事の姿勢を県民が受け止めてくれますように。
本日の1曲はジェレミー・スペンサー・バンド。ピーター・グリーンが亡くなったけど、フリートウッド・マックの初期メンバーだった彼は元気なのかなあ。わたしはこのアルバムが大好きでした。
2020年8月号PART1「不倫の代償」につづく。