センセイの不祥事Ⅰはこちら。
県教委も不祥事の多発への対策として、校長、中堅教員、若手教員の12名で現場教員会議を設け、意見交換をしています。そのなかで、多忙やストレス等が(不祥事の)間接的要因になる場合として……
・社会の中で教員として要求されることが多くなり、ストレスがたまる。
・思うように仕事が進まない時に焦りが生まれ、ストレスとなる。
・土日も部活動で疲れがたまり、回復しない。また、過剰な期待がつらい。
……などと考察されています。それではそんなストレスから脱却するにはどうすればいいのか。
偶然ですが、先日わたしは某所で「学校事務職員に向けてのメンタルヘルス」という、挑戦的な(笑)タイトルの講演を聴く機会がありました。
講師は、東北中央病院の主任臨床心理士にして公認心理士の古澤あやさん(スクールカウンセラーだった経験もあるそう)。
彼女は最初にこう解説しました。
・ストレッサー(ストレスの原因)には、温度や騒音などの物理化学的ストレッサー、交通渋滞などの生活環境ストレッサー、そして人間関係などの心理社会的ストレッサーがあるけれど、それはネガティブなものとは限らない。結婚などのポジティブなものもストレスの原因になりうる。
・ストレスを感じたときに、自分がどんな反応を示すのかをまず知ることが大切。知ることで、自分のトリセツを作成することができる。
・コロナ禍の緊張状態のなかで、ストレス反応は複雑化しやすい。解放されつつある街の雰囲気と、学校という業界の差は大きい。
そして、若手には若手のストレスがあるけれども、経験を重ねればすべて解決するかというと、後輩を意識するあまり「今さら聞けない」と相談がおろそかになり、業務を抱え込み不調をきたすことがあるそうです。なんか、わかります。
それでは40才から65才までの中年期以降はどうかというと、まわりを見渡して「自分だけがどうしてこうなんだ」と考えこむことが増えるとか。ふむ、確かに。だからメンタルヘルスをどう保つかが課題だと。
人生の正午を過ぎ、方向性を見失いがちな中年期以降は、カウンセリングもひとつの選択肢として考えてほしいということでした。場合にもよるけれども、人に話すということがだいじなのだと。
さて、人生にはさまざまなイベントがあって、それぞれにストレス度数がついている。最高は配偶者の死の100。以下、離婚73、近親者の死63とつづく。
まったくストレスがないことがいいとは限らないらしいのだが、メンタルが不調になると、出てくる症状にはうつ病だけでなく、アルコールや買い物などの依存症、認知機能の低下による事故やミスの増加などがあるそうです。以下次号。
画像は「竜とそばかすの姫」(2021 東宝)脚本・監督:細田守
ネット上のアバターと現実がお互いに影響し合い……ってこれは細田の旧作「サマーウォーズ」といっしょじゃないの。でもストーリーが進むにつれ号泣。そして調子こいてまた「サマーウォーズ」を見たらもっと号泣してしまったのでした。メンタルやられてるのかな。