事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

第170回芥川賞と直木賞を予想する

2024-01-16 | 本と雑誌

第169回はこちら

無責任な芥川賞と直木賞の例によって予想をやっちゃいましょう。

今回の芥川賞のノミニー

「迷彩色の男」安堂ホセ著 河出書房新社 文藝秋季号

「Blue」川野芽生著 集英社 すばる八月号

「東京都同情塔」九段理江著 新潮社 新潮十二月号

「猿の戴冠式」小砂川チト著 講談社 群像十二月号

「アイスネルワイゼン」三木三奈著 文藝春秋 文學界十月号

直木賞のノミニーはこちら。

「なれのはて」加藤シゲアキ著 講談社

「ともぐい」川﨑秋子著 新潮社

「襷がけの二人」嶋津輝著 文藝春秋

「八月の御所グラウンド」万城目学著 文藝春秋

「ラウリ・クースクを探して」宮内悠介著 朝日新聞出版

「まいまいつぶろ」村木嵐著 幻冬舎

ってことで芥川賞の方はひとつも読んでいないけれども安室ホセの一点買い。小砂川チトもありかな。

直木賞は万城目学のファンなので「八月の御所グラウンド」にしたいんだけど河崎秋子の「ともぐい」に持ってかれそうだなあ。万城目のは薄味なんでそこを評価して欲しいんだけど、この「ともぐい」は今読んでいるんだけどとにかく濃いんです。

発表は明日か。

このご時世に、ジャニーズ事務所の加藤シゲアキを選考委員たちが選んだとしたら、それはそれでいい話だろうとは思う。いや本気で。

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「光秀の定理」垣根涼介著 角川文庫

2024-01-16 | 本と雑誌

ここに四つの茶碗があります。そのなかのひとつに石をいれて、どれに入っているかを当てる賭博が開陳されます。順序は以下の通り。

1 親が子に茶碗を選ばせる

2 石が入っていない二つの茶碗を除く

3 残った茶碗のうち、最初に選択した茶碗と、もうひとつの茶碗のどちらに石が入っているかを選ばせる

……まず、石が入っている茶碗を最初に当てる確率はもちろん1/4です。しかし二つになった時点で確率は1/2になるので、どちらを選んでも確率は1/2に跳ね上がる、と誰だって思います。ところが、長丁場になるとほぼ確実に親の方が勝つことになり、その勝率は7割を超える。それはなぜか。

……こんな魅力的な謎を中心にすえて、明智光秀の半生が描かれる。もちろんわたしたちは本能寺の変のことを知っているし、その後に光秀がどうなったかも知っている。だから明るいお話になりようがないはずなのに、読後感はとてもさわやか。読んでよかった。

「信長の原理」につづく

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