第2回「めぐりあい」はこちら。
ああ、歴史知らずなものだから恐れていた事態が。あまりにも藤原だらけで誰が誰やら(笑)。そこは脚本も承知の上のようで、キャラを過剰なまでに濃く描いている。
今のところダントツに腹黒いのは右大臣の兼家(段田安則)。まひろ(吉高由里子)の母(国仲涼子)を惨殺した狂犬、道兼(玉置玲央)を使って時の天皇を毒で弱らせ、ライバルである左大臣、源雅信(益岡徹)の動向を探るためにまひろをスパイに仕立てる……あ、ようやく理解できるようになりました。
まひろが送りこまれたのは左大臣の妻(石野真子)が主催するサロン。偏継ぎと呼ばれる漢字当てカルタのようなもの。まひろはここで空気を読まずに札を全部とってしまう。それを見てほほ笑むのが源倫子(黒木華)という流れ。
「あら、この二人(吉高と黒木)は朝ドラで共演してたのよ」と妻。「花子とアン」では姉妹だったらしい。
で、この偏継ぎでできる漢字が「日」に「月」で「明」、「言」に「寺」で「詩」などはいいけれども「谷」に「欠」で「欲」というような、後の展開を想像させる漢字もあって周到です。
「コメディアンの人がいっぱい出てるのねえ」
そういえばそうだ。ロバートの秋山竜次、はんにゃの金田哲、三遊亭小遊三、矢部太郎など。そして毛ほどもコント芝居に見えないあたりがすばらしい。
とか知ったふうなことを言っていますが、直前に見ていた堂本剛版の「金田一少年の事件簿」に、おー吉高由里子が出てるとは、と驚いていたら若いころの三浦理恵子でした。なんもわかっちゃいませんわたし。
第4回につづく。