ほぼ十年ぶりのラジオ特集。PART4「日曜日の大御所たち」はこちら。
◇「オードリーの悪いようにはしませんよ。」 ぴあ
◇「ナイツ 午前九時の時事漫才」 駒草出版
たまたま、2010年代前半のラジオ番組が書籍化されたのを連続して読む。
かつて「ラジオと二人」を特集したころと、ラジオに関して現在なにが違っているかと言えば、それは「Radiko」の存在だ。
一週間以内であれば、好きな時間に好きなラジオ番組をいくらでも無料で聴くことができるという夢のようなアプリ。
ただ、深夜放送を聴きながら受験勉強ができた(かどうかは微妙)若いころと違い、ラジオを聴きながら別のことをやる能力がなくなったので……あ、違った。酒だけは飲むことができます(笑)。
特にTOKYO FM土曜午後4時の「リリー・フランキーのスナックラジオ」は、番組のコンセプトからいっても酒なしには。
ところが、痛風のせいで禁酒してしまったので、ウイスキーをぐびぐびやりながら(水だのソーダ水でだの割るなんてまどろっこしいことはしない)リリーやBABIの放言に笑うというぜいたくとは無縁になってしまった。つらい。
話がずれた。
Radikoでいろんな番組を聴いていると、どうやら現在のラジオ界の中心はオードリーのオールナイトニッポンらしいのだ。多くのパーソナリティがあの番組を、特に若林の自意識過剰なフリートークを意識している。わたしも聴いてみよう……ほんとだ。むやみに面白いのでした。若林のエッセイの凄みは健在。
そんなオードリーと、大好きなナイツの番組の採録。とても楽しめるのだけれど、同時にとりあげられた時代がいかに暗い時代だったかが痛切に感じられる資料にもなっているのだ。
暗愚な宰相が好き放題にやったことのつけを、現在支払っているのだとつくづく思い知らされる。ラジオとは、時代を如実に現わすメディアなのだと感服。
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