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さて、この更新制について、前提として理解しておかなければならないことがあります。文科省の説明ではこうなっています。
「教員としての勤務経験がなく、これから教員となることも見込まれない方は、更新講習を受講することはできません。」
つまり、過去に教員の勤務経験があるか、採用内定者、臨時任用リスト登載者などをのぞけば、教員免許をもっていても講習を受けることができないのです。
また、この制度が始まったとき、1955年4月1日以前に生まれた人は更新講習が免除されていたのですが、その下の年代の更新期限が訪れ、次々に失効することになりました。
あ、これは誤解している人もいるようですが、更新講習を受けないと教員免許自体が無効になるわけではありません。講習を受けないと教壇に立てないのです。
さあ、以上のことから学校がどんな事態に陥ったか。
臨時的任用職員の数が足りなくなったのです。
こんな背景が影響しています。
・かつて臨時的任用職員は産休育休、そして病休の代替であることが多かったが、現在は欠員補充として年度初めからすでに相当数が任用されている。
・1学期よりも2学期、2学期よりも3学期の方が代替職員が必要(産休等が年度途中に開始されるから)。だから4月1日に定数を充足していても、その後に欠員が生ずる学校が続出。
ということで
①六十代
②民間経験者
などの、潜在的任用候補者がこの更新制のために年々減少していく結果になりました。それに加えて「先生になりたくない」風潮が加わったことで……
文科省もこの事実を無視できなくなった結果として廃止につながったのだと思います。ただし、気をつけなければいけないのは、まだこの制度は生きているということ。少なくとも来年度の該当者は講習を受けなくてはなりません。
それから、文科省がこの制度の代わりに持ち出す研修の内容もちょっと心配。
本日の画像は「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」
一足先に見てきた3年×組の担任は
「あれは……どうなんですか」
と怒っている。実はうちの息子も
「あれはなあ」
衝撃のラストのこと。わたしはありだと思う。このシリーズはなんでもありですもの。
James Bond will return.
いつもの字幕に苦笑。
2021年11月号「人事委員会勧告」につづく。
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