散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20090207ギャラリー巡り

2009年02月07日 16時38分50秒 | ART


久々にちゃんとギャラリーを回ったような気がする。近美→市民→ART-MAN→茶廊法邑→品品法邑→JRタワーARTボックス→紀伊国屋→富士フィルムフォトサロン→たぴお→時計台→道新→さいとう→スカイホール→4プラ→アリアンス→OYOYO→CAI02→大通の18か所。

■北海道立近代美術館「セザンヌ主義」。全国各地からセザンヌに影響を受けた画家・作品というテーマでいろいろな作品がそろった。そのバリエーションを見るのが楽しい展覧会である。

「ドラ・マールの肖像」パブロピカソ:ピカソは作品によって好き嫌い分かれるが、描かれた対象への愛を感じる作品。顔はめちゃくちゃだが。
「婦人像」安井曾太郎:紫とピンクの着物に歪んだ部屋の作り。妙な力がある。
「N婦人像」小出楢重:暑苦しい毛布のかかったような濃さ。

「樹と道 自画像其四」岸田劉生:岸田の画は一味違う。
「森の春」モーリス・ドニ:点描まで行かない筆の後の残る作品。春っぽい感じがよく出た色彩である。
「泉、あるいは青春の泉」ケル=グザヴィエ・ルーセル:キャンバスの上部がアーチ状になるなど、古典的な様式ながら、人間を描く色彩は実験的だ。

「水浴」須田国太郎:静かな画面で大勢の人物が水浴をしている。手前の人は肉体派だし、遠くの人は彼岸へと行ってしまいそうだ。黒・緑という須田の特徴的な色使いがよく出た、傑作だと思う(須田にとっても、今展覧会でも)。以前、東京国立近代美術館で「須田国太郎展」を見たが、それを含めても一番良いと思える作品だ。

「林間の空地」ポール・セザンヌ:じゃあ、セザンヌはどうなのかと。実を言うとあまりピンと来ていなかったのだが、この作品はいい。樹木の葉の形よりも色彩の微妙さを優先して表現した作品だ。色彩表現のある種到達点のような感じだ。
「サン・ジェルマン風景」モイーズ・キスリング:近美の収蔵品らしいがあまり見た記憶がない。人物も特徴的だが、キスリングの風景画が好きだ。

「りんごとナプキン」ポール・セザンヌ:彼が静物画を描こうとした理由がわかるような気がする。結局”形”と”色”の絵画の2大要素両方を突きつめようとしたときに、ちょうどよい題材であったということではないだろうか。

一部、作品の入れ替えがあるのと、常設展を駆け足で見てしまったので、もう一度行こう。

■市民ギャラリー「北海道芸術デザイン専門学校卒業制作展」。私は生け花の最先端を見たことがない。それと比較してフラワーデザインというのがどういう位置にあるのか分からないのだが、展示してある作品は素直に面白いと思った。

■ART-MAN「竹下正剛個展 創作写真「いちご性」」。苺中心の写真展で、最初は「ゲッ」と思ったが、いやいや面白い。苺と真空管の結婚や、鍵による連続殺苺(殺人ではない)、仲良さげに並んでいると思った苺の片方の胸にはすでに穴があいていたりと、苺が擬人化され、ストーリーを持って見ることができる作品展だ。

■茶廊法邑「砂澤ビッキ展」。例の木彫り作品であるが、これまでにないほど巨大な海老・蟹(タカアシガニクラスだ)を見ることができた。また、昆虫類の小品もかわいらしい。

■JRタワーARTボックス。国松明日香作品だが、1点だと弱い感じがする。



■時計台ギャラリー「道都大学学生作品展」。
阿部岳「集え弾」:弾丸が航跡を残しながら集まって行く様子。
中林可奈子「二十歳の扉」:まっすぐな写実で好感。

■アリアンスフランセーズ「紙の世界展「私の小さな紙たち」」。日本軍に占領された時代のインドネシア紙幣、中世のフランス地図など紙モノの展覧会。紙幣には「DAINIPPON TEIKOKU」と印刷されているのだ。

以上で第2三谷ビルの写真展に立ち寄り、2階の「A」でスワンレイクビール・ライエールを飲んだ。さわやかな香り、ほど良い苦みのビールであった。



冒頭写真は第2三谷ビル6階からの図。壁に穴が開いており(風が入らないようにふさいである)、そこから外が見えるのだ。ちょいとこのビル、古いだけに怖い所がある。

なるべく大通りに近づかないように

2009年02月07日 11時54分22秒 | 食べ歩き
ギャラリー巡りをすると、必然的に大通を何度か渡らなければならない。人ごみが嫌なのと、風邪をひきたくないのでなるべく近づかないようにしておこう。しかしながら、昼食は西11丁目、思いっきり大通に近い所だ。

カレーと冷たい蕎麦のセットを選択してみた。蕎麦はなかなか良い感じ。カレーはひき肉とネギ入りというのがちょいと面白かったが、もう少し熱くてもよいのではないだろうか。全体にボリュームが少なめ(少々ダイエット中のため良いのでは)で、濃いめの蕎麦湯を多めに飲んだ。