先日高知県の友人から変わったものをいただきました。
ボンボリカエルアンコウAntennarius hispidus (Bloch and Schneider)です。私も殆ど現物を見たことがない珍魚です。
カエルアンコウ科は従来「イザリウオ」と呼ばれていたグループで、世界で12属45種が知られています。うち日本産は3属15種からなり、1種を除いては底生種です。サンゴ礁域や砂底・泥底に生息し、定置網や底曳網で漁獲されますが、食用とする話は聞きません。
しかしそのユニークな姿は話題性にあふれており、多くの地方名があります。地方名もやはりカエルににたその変わった姿や、頭部にあるエスカを使って「魚釣り」をする習性にちなむものが多くあります。
吻上棘に偽の餌を有します。そしてこれを振り回して「狩り」をするのです。ボンボリカエルアンコウの吻上棘先端には羽毛状の皮弁を多数備えます。これが、近縁のカエルアンコウと区別するためのポイントになります。