喜界島で採集したボラです。
ボラの仲間もいろいろいて、其々の種が似通い、さらに分類学的な混乱、学名が不安定と同定が困難な理由を豊富に含むグループです。
今回の個体はワニグチボラOedalechilus labiosus (Valenciennes)と教えていただきました。ワニグチボラは南日本の太平洋岸でも時々みられます。表層の波の合間を漂う、銀色のくねっとした感じの魚がそれです。
喜界島には河川がなく、ボラ類はあまり期待してなかったのですが、凡そ3種のボラを確認することができました。このワニグチボラはサンゴ礁のある磯の潮だまりに見られ、おそらくフウライボラと思われる種は港の中を群れで回遊、もう一種の正体不明のボラ稚魚はその周辺の浅瀬に多数いました。これがセスジボラになるのかな。
ボラの類のようにそこそこ大きい魚はあまり潮だまりに敵はいないのですが、鳥類など陸上にはたくさんの敵がいます。また潮だまりが大きいと肉食魚も入ってきますし、オニダルマオコゼなんていうのもいます。そしてこの個体は実際にオニダルマオコゼの胃の中から出てきました。
南アフリカのワールドカップ、ポルトガル対北朝鮮は全くの予想通り、ポルトガル圧勝、北朝鮮グループリーグ敗退決定なのですが、スイス対チリはちょっと意外な展開でした。無敵艦隊から勝ち星をとったスイスが圧倒的優勢と踏んでいましたが・・・そう上手くいくものではありません。
いよいよ明日で喜界島の魚の標本処理は最後。そして、三重県産の魚を新たにやる予定です。