今日はフィリピン魚ではありません。
中米太平洋岸に生息するブルースポッテッドジョーフィッシュOpistognathus rosenblatti Allen and Robertsonです。
中米太平洋岸の魚といえば、キングエンゼルフィッシュ、クラリオンエンゼルフィッシュに代表されるキンチャクダイ科魚類、ガリバルディや、ジャイアントダムゼルなど大型化するスズメダイなど、特異な魚種が多いことも知られています。
大型化するのはスズメダイだけでなくアゴアマダイ科のOpistognathus rhomaleus Jordan and Gilbertも大きくなります。アゴアマダイ属は普通10から20cmくらいのが多いのですが、この種は50cmを超えます。巨大なため英名でGiant jawfishとよばれます。
小型種もキャラクターは豊富です。このブルースポッテッドジョーフィッシュも10cm前後の小型種ですが、体側の青い斑点がとても鮮やかな種類です。雄は婚姻色を出すこともあり、その時は体側の中央部の色が白っぽくなります。
アゴアマダイ科の魚は、落ち着けば飼いやすいのが多いのですが、この仲間はどうしても輸送に時間がかかるため着死や、輸送の疲れにより病気になって死亡するケースもあるようです。
とてもきれいでかわいい顔つきをしている種類です。
本種の英名は「ブルースポッテッドジョーフィッシュ」ですが、似たような模様を持つ種類は他にもいます。メキシコよりも南、コスタリカ、パナマの島嶼にはパナマニアンジョーフィッシュOpistognathus panamaensis Allen and Robertsonというのが分布しています。