喜界島で拾った貝殻。残念なことに損壊が激しいのだが、イモガイ科の貝、アンボイナ(たぶん)ではないかと思っている。これは干潮時に干上がって露出する場所に落ちていたものである。しかしおそらくはそれよりも下の水深がある場所に生息している貝かもしれない。
見ての通り、藻類も付着しているなどしていて、損壊が著しい。アンボイナではなく、ほかのイモガイ...マダライモやタガヤサンミナシだったら持ち帰らなかったかもしれない。高さは6cmほどだが、貝殻に損傷がなければもっと大きかったと思われる。
アンボイナは貝類としては珍しく、ヒトを死に至らしめる危険性のある貝である。ほかに死者を出した貝類、バイ、アサリなどは食中毒を引き起こしたためで、見たり触ったりする分には問題がないが、このアンボイナは銛状の歯に強い毒があり、触ったりすると危険とされている。この歯に毒を有する理由はハゼなどの魚を捕食するためであるとされる。しかし、貝殻ならばふれても安心。
貝殻の模様。ちなみにアンボイナと近縁のものにシロアンボイナやムラサキアンボイナなどがいるが、これらの貝と非常によく似ている。タイトルを「アンボイナ(たぶん)」としたのはそのためである。どなたか~。