先月千葉県外房の海で拾った白い貝殻。岩礁域では珍しい二枚貝のシラトリモドキのようである。写真ではわかりにくいが後縁が突出するいびつな形の二枚貝。大きなウネも特徴的な種類である。
この手の二枚貝は左右の殻が離れて落ちていることも多いが、この個体は幸運にも両方がそろった状態で見つかった。大昔に読んだ図鑑で岩礁域に生息している貝、として紹介されていた際に「岩礁域にもこんなアサリみたいな二枚貝がいたのか~」と驚かされたが、ほかにもアラヌノメガイなどいくつかの種は岩礁域の浅場に生息しているようだ。日本の広域に分布しており、あまり珍しい種類ではない。昔の本ではツキガイ科とされていたが、現在ではニッコウガイ科の貝のようである。