最近宮崎県のWadaさんからいただいたアカネキントキ。アカネキントキは体側の鱗数、腹鰭の基部付近に黒い大きな斑点があること、鰭がほかの多くの種と比べて暗色であることなどが特徴である。ホウセキキントキとは尾鰭の形状も異なる。日本では南日本太平洋岸に生息しており、私は高知県でそれらしきものを見ているほか、三重県尾鷲の定置網でも本種の幼魚を見ている。なお、幼魚の個体はこのぶろぐでも紹介しているので検索してみてほしい。
この個体の臀鰭には小さな黒色の点がある。こういう点はゴマヒレキントキにみられるのだと思ったが、ゴマヒレキントキのそれとはちょっと違うようだ。
これは以前高知県大月の道の駅で購入したものだが、背鰭や臀鰭などに薄いちいさな斑点が見られ、ゴマヒレキントキと紹介している。しかし、これもアカネキントキかもしれない。尾鰭の形などはアカネキントキのように見える。ただし体色や鰭の色彩がアカネキントキとは大きく異なる。つまり、謎のキントキなのである。日本の「ゴマヒレキントキ」とされている個体はいずれも精査しなければならないだろう。