濃尾平野産のハゼ科、ヨシノボリ属の魚です。
濃尾平野のヨシノボリ類もいろいろとややこしいのですが、これはトウヨシノボリRhinogobius sp. ORと思われます。
この周辺には少なくとも3種がいるようですが、この種は体がやや長めで、胸鰭軟条が18以上と多いことで区別できます。
昨年、その近くで採集した個体。最初カワヨシノボリとしていましたが、トウヨシノボリが近そうです。ヨシノボリは日本国内では少なくとも15種が知られていますが、分類学的な問題を抱えており、ゴクラクハゼとカワヨシノボリを除き学名さえ確定していないという状況です。さて。
トウヨシノボリ
Rhinogobius sp. OR。
「ヨシノボリ属」をあらわすRhinogobiusのあと、「~の一種」とかいういみで使用されるsp.がつきます(sp.とはSpeciesのこと、すなわち「種」)。
最後のORとは、橙色型(Orange type)のことです。
つまり、「ヨシノボリ属の一種橙色型」を表します。ヨシノボリの仲間の学名も確定していただきたいとは思うのですが、シノニムなどもあり、近年の分類の混乱なども考えますとなかなか難しいかもしれません。
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