動画に移りこんでいたフグ目・ハコフグ科の魚。ずっと、このあたりのハコフグ属はハコフグだとばかり思っていた。しかし...
写真からでは見えにくいが、褐色の体色に、黒く縁どられた白色斑。ミナミハコフグである。このあたりではハコフグは成魚をよく見るが、幼魚はほとんど見られない。2007年に1個体採集したのみである。ミナミハコフグは幼魚さえ見たことがない。もっとも、ハコフグと誤認している可能性はあるが。ハコフグは実際には釣ったことがなく、網ですくったことがあるだけ。大型の雄の個体は青と黄色で某氏の帽子(駄洒落ではない!)そのものの色彩である。
ミナミハコフグも雌雄で色が若干ことなるらしく、雄はやはりハコフグと同じく青い色彩になるが、パターン的には大きく異なるので見分けは難しくないだろう。分布域はひろく、モーリシャス、南ア~ハワイ諸島まで達するが、西インド洋や紅海のものは色彩が大きく異なり別種とされることもあるようだ。日本では北海道から琉球列島まで記録があるが、幼魚のみの記録に基づく記録はハコフグの幼魚と混同されている可能性があり、怪しいかもしれない。観賞魚として人気はあるが、フグの仲間は皮膚から毒を出すし、餌も配合飼料を食うまでは時間がかかるし、あまり初心者向けとはいえない。
これと同じ場所で2010年に撮影したハコフグ。白色点は黒く縁どられず、数が多い。これは結構大型の個体である。2023年はハコフグは高知で見ることがなかった。たまたま見えるところにいなかっただけ、と信じたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます