魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

フタスジタマガシラ

2022年11月19日 17時14分02秒 | 魚紹介

フタスジタマガシラがまたも我が家にやってきた。フタスジタマガシラといえば今年8月にもすでにこのぶろぐで紹介している。しかし、今回再び我が家にやってきたのでご紹介したい。

前回やってきた個体。2021年の2月に我が家にやってきたもの。体側を銛で突かれているが、その分、耳石はしっかり破壊されずに残っているのでうれしい。ただ写真は頭部や背中が暗くなってしまっていて、微妙な色が出ていない。でもそれでも眼の上のほうを通る線が白っぽいのがわかる。産地は石垣島の近海である。

一方でこちらの個体はこの間11月に沖縄本島で釣られたもの。光の調整は難しいのだが、眼の上に黄色の線があるのがわかる。これは幼魚期の「名残」といえるだろうか。本種は幼魚が黄色っぽい色彩であるが、それの名残といえるだろう。また体サイズも、前回の個体と比べて小さいような印象を受ける。

一方前鰓蓋の鋸歯状突起は以前の石垣島産と比べ明瞭でするどい。大きいとこのような鋸歯状突起があまり明瞭でなくなっていく可能性もある。

本種の含まれるイトヨリダイ科は、主にやや深い砂泥底の海底に生息しているものと、サンゴ礁に生息するものに分けられるように思う。前者にはイトヨリダイ属とタマガシラ属、後者には本種を含むヨコシマタマガシラ属と、1属1種のScaevirsが知られ、種類によってはどちらにもなりうるのがキツネウオ属といえるだろう。イトヨリダイの仲間やタマガシラの仲間は水中写真ではほとんど見ることができない。日本のソコイトヨリなどはまだ水中写真などもあるが、海外のものはネットサーフィンしても見当たらない。内湾の50mくらいの泥底、こういうところの魚の写真撮影も面白いと思うのだが。

ということで、フタスジタマガシラの塩焼き。イトヨリダイの仲間は身がやわらかく、塩焼きにするのが一番美味しいかもしれない。ただ以前に購入したイトヨリダイの刺身は絶品であった。ただこの仲間はあまり市場で見かけないように思い、残念である。今回は沖縄の「どぅハタ」さんから頂いたもの。前回の個体は石垣島の大濱さんより。お二人ともありがとうございます。


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