魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ナンヨウブダイ顎骨標本をつくる

2011年03月20日 13時15分27秒 | ブダイ顎骨標本

2011年3月9~12日に弟が沖縄に修学旅行に行っていました。その時、ブダイ、ハタ、タカサゴの購入をお願いしたのですが、ブダイはナンヨウブダイChlorurus microrhinos (Bleeker)を買ってきてくれました。

写真をみてもお分かりの通り、鱗が落とされています。また鰓も抜かれ、そこから咽頭骨も抜かれていました(これによってタカサゴの耳石はピンチとなるのですが)が、頭部はこの個体はちゃんとあり、また耳石のある場所もこの個体については問題なさそうです。実際、耳石を左右とも採取することができました。

さて、タイトルにありましたブダイの顎骨標本です。

ブダイの仲間のうち、アオブダイ亜科の魚は歯が癒合した「歯板」というのを形成します。この歯板が筋肉におおわれるか否かで種同定にも役立つ場合があったりします。ブダイの仲間の幼魚稚魚は常に同定に悩まされていますが、それを解消する手助けになるでしょうか。

これはナンヨウブダイChlorurus microrhinos (Bleeker)の顎骨にある筋肉を取り除く作業です。

このあと、接着剤で顎の骨をくっつけます。

完成したブダイの仲間の顎骨です。

アオブダイ属のナガブダイScarus rubroviolaceus Bleekerです。

イロブダイ属のイロブダイCetoscarus bicolor (Rüppell)です。

ブダイ亜科(スパリソマ亜科)、ブダイ属、ブダイCalotomus japonicus (Valenciennes)

前3種は主にサンゴ礁域で付着藻類を死サンゴや岩から削り取るようにして捕食します。最後のブダイは磯で甲殻類や大型藻類を捕食します。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヒイラギ | トップ | 【ようにとる魚たち】1.タカ... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (鈴鹿)
2011-03-30 07:26:10
椎名さんはこういうのも好きかと思ってオカメブダイの頭部もちゃんと保存してあります。

これでこの種の顎骨標本も是非作って下さいね。
返信する
Unknown (椎名)
2011-03-31 00:08:56
ありがとうございます!
返信する

コメントを投稿

ブダイ顎骨標本」カテゴリの最新記事