3月の終わりにぶろぐ抹消されましたので、4~5月の出来事なども掲載しています。今回ご紹介するのはコチ科の一種で、ヨシノゴチという種類。4月に購入した長崎県産のものである。
ヨシノゴチはマゴチに似ているが、体は明るい茶褐色で暗色の斑紋が網目模様を形成するという特徴がある。マゴチのように体側に黒い模様が入っていないのも特徴的であろう。その体色からシロゴチと呼ばれるが、長崎の市場関係者の間ではホンゴチ、もしくはゼニゴチと呼ばれ、最近ではスナゴチとも呼ばれるらしい。たしかに砂のような色彩をしており、この名前が望ましいようにも思えるが、標準和名でスナゴチと呼ばれるコチの仲間もいるので注意しなければならない。ほかのコチ同様に小魚などを食べているようである。また生息場所はマゴチよりも沖合、九州の西岸ではマゴチよりも深場で漁獲されるという。
なお、ヨシノゴチについては学名はまだ決まっていない。昔はマゴチと一緒に「コチ」とされていたが、集団遺伝学的にも生態学的にも別種として扱うべき、とされている。ちなみに日本産のコチ属魚類3番目の種が奄美、沖縄などからしられている。これがミナミマゴチであり、これがよく「コチ」の学名とされたPlatycephalus indicusらしい。この個体は雌であり大きな卵巣を持っていた。身は刺身にして食べたが美味しかったが、今回は写真を撮るのを忘れてしまった。印束商店 石田拓治さんより。ありがとうございました。
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