魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

八幡浜の魚とトロール市

2011年12月28日 20時35分56秒 | 魚市場

八幡浜はみかん栽培が盛んになる前から魚の町としても有名でした。大正時代から二艘の船で網をひく沖合底曳網漁業が盛ん、戦後には食糧の増産を掲げる国策もあり、終戦直後には54隻の大船団を掲げましたが、その後魚価安、魚離れ、船の老朽化、などのこともあり、平成18年以降は海幸丸の2隻のみが操業しているというのが沖合底曳網の厳しい現実・・・

写真は昭和水産の本社屋もあります向灘地区の街並みを魚市場から見た様子。残念ながらもうすでに海幸丸は航海に向かった後でした。今年の最終航海です。

もうすでに2隻のみとなってしまった八幡浜の底曳網漁業ですが、海幸丸は頑張っておりました。感動です。最近はかまぼこやそのほか練り製品の需要を見込んだ近場「豊後水道南部」で操業が行われ、八幡浜で「石エソ」とも呼ばれるトカゲエソや、マダイ、キダイ、イボダイ(八幡浜では「アマギ」)、エイラクブカ(同「フカ」)、ヨリトフグ(同「ミズブク」)、アカエイ、ホウボウ、シログチなどの水揚げがあったようです。

ここで昭和水産の専務さま、社長さまとお会いできました。ちょっと雑談後「せり」を見学。

イボダイ(アマギ)Psenopsis anomala (Temminck and Schlegel)の「せり」の様子です。左側の赤いベストを着ておられるのが「セリ人」。独特の、早口の掛け声が朝の八幡浜魚市場に響きます。

こちらがイボダイPsenopsis anomala (Temminck and Schlegel)。多獲される魚で相場が安定しているとのことでよく狙うターゲットです。主に焼き物、フライなど。

未同定のコウイカも発砲スチロールの中に整列。イカ類も相場が安定しているようでよく狙うターゲットとなってるようです。

船の上で発砲スチロールの中に入れる場合もありますが、トロ箱を使うことが今でも多いです。写真はイカの墨で真っ黒になったトロ箱。

ホウボウChelidonichthys spinosus  (McClelland)。肉は白身で大変美味です。が、なぜか一般のお客様にはあまり売れていないようです。この魚はレストランを経営されてる方が好んで買っていかれるそうです。大きいものになると40cmを超えます。写真のは大体25cmほどでやや小ぶりの個体です。

その後はトロール市場。昭和水産の小売店舗です。朝6時から15時まで営業。市場が休みとなる土曜日は休業。年内は31日の大晦日まで正月用の魚を中心とした品ぞろえで営業。「一夜干し」とのれんに掲げてありますが、鮮魚も豊富に在庫しています。

写真で、軽のバンが止まっている横にはテーブルがあり、そこで魚を食べられます。「やわたはまトロールバーガー(ヨリトフグ・タチウオの2種があるカレー味のバーガー)や、沖合底曳網の魚で作られている「トロール寿司」など。

先代の海幸丸の浮き輪。現在の海幸丸は平成元年(1989年)建造です。

専務さま、社長さま、お世話になりました!またよろしくお願いします!


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