魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ヒバシヨウジ

2022年05月15日 21時19分13秒 | 魚紹介

ヒバシヨウジはヨウジウオ目ヨウジウオ科ヒバシヨウジ属の魚である。ヨウジウオ科の魚の中では大きな尾鰭をもち、イシヨウジのように這うのではなく、遊泳性が強い種類だ。常にサンゴ礁の間を泳ぎ回っている。この個体は岩の下に隠れていたが、どかしたら出てきたので容易に捕まえることができた。もちろん、初採集魚種である。この旅ではほかに初採集魚がいるが、また後程紹介したい。

ヒバシヨウジと似ているヨウジウオにノコギリヨウジというのがいる。ノコギリヨウジはヒバシヨウジよりもやや北方性で、琉球列島ではまれだが、相模湾以南の広範囲にみられる。ヒバシヨウジは南方に多く、琉球列島以南に多い。見分け方は体側の青いラインがヒバシヨウジでは幅が広い(体高の1/2)が、ノコギリヨウジでは幅が狭い(1/4ほど)ということ。従来見分け方とされていた尾鰭の点の数についてはヒバシヨウジでは4つ以上のものが多いが変異が多いようであまり参考にはならないようだ。

あまりにも美しいので持ち帰って飼育してみたくなるが、ヨウジウオの仲間は飼育が難しいし、輸送にも弱い点がある。残念ながら我が家での飼育は困難。ということでリリース。近海産のノコギリヨウジも運搬にエアレーションはしないことや大きな袋でパッケージングする必要があるだろう。うまく運搬出来たら小魚だけのサンゴ水槽でじっくり飼育していくと楽しいと思う。

種としてはインドー太平洋域と東太平洋に分布しているが、いくつかの亜種に分けられている。日本に分布しているヒバシヨウジの学名はDoryrhamphus excisus excisusとなっている。インドー中央太平洋に生息する基亜種のようだ。


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