今回は深海性の軟骨魚類であるギンザメChimaera phantasma Jordan and snyderの紹介です。
ギンザメは南日本以南に生息する軟骨魚類(軟骨魚綱)ですが、サメやエイの含まれる板鰓亜綱とはことなる亜綱の全頭亜綱に属します。
写真からはわかりにくいですが側線が波うち、小さな臀鰭があります。
ギンザメ科魚種は日本から2属8種が知られており、本種はその中でも最も多く見られるものです。生息水深は水深200~300mくらいで多く見られています。
ギンザメを含む全頭亜綱の特徴としては他のサメやエイ類と異なり、1対の鰓穴しかありません。これはわれわれがよく食するアジやタイ、スズキなどの硬骨魚類と似た特徴です。
このように特殊なグループであるギンザメ科魚類ですが、湯引きにして食べることも有ります。これは「もだま」「ゆびき」と称されるもので、国産の小型サメからも作られますが、ニュージーランド産のギンザメ類で作ることも多いようです。
で、味のほうはホシザメの湯引きのほうが美味しいと個人的に思いました・・・。