ちょっとばかり忙しく、ぶろぐを更新していませんでした。
さて、この間食したのがこの「ギンハダカ」という深海魚です。
ギンハダカはワニトカゲギス目・ギンハダカ科の深海魚。深海魚といってもずっと深海にいるのではなく、餌を追いかけて中~深層を遊泳するタイプ。体には発光器がずらりと並ぶ。今回は全長25cmほどと大きめの個体。大きなハダカイワシのようにも見える。しかしながらハダカイワシとは「目」の単位で別の魚(ハダカイワシはハダカイワシ目)。
ギンハダカ属の魚は日本には3種が分布。タマブキイワシ、リュウグウハダカ、そしてギンハダカ。タマブキイワシは本種によく似ているのだが、発光器の位置がやや違う。もう1種のリュウグウハダカとは、鰓耙数や頭部の大きさによって区別できる。ギンハダカはリュウグウハダカよりもやや頭部が大きいよう。
第1鰓弓の鰓耙数は15~17とやや少ないのも本種の特徴。リュウグウハダカは18~19とやや多め。
ギンハダカは底曳網漁業ではたまに漁獲されることがあるよう。しかし残念ながら網にかかってもほとんど利用されないようだ。今回はそんなギンハダカを食してみることに。
ギンハダカの一夜干し。周りに見えている小ぶりの魚は以前このぶろぐでもご紹介したヒウチダイとハゲヤセムツ。これらを食してみるのだが本当に美味しい。この3種で順位をつけるならギンハダカ→ハゲヤセムツ→ヒウチダイの順番だろうか。ハゲヤセムツは最近はスーパーでも加工品を見かけるようになった。頭だけ落として干してあるよう。スーパーで販売されているものの産地は三陸産とのことであった。ギンハダカの一夜干しは骨と身が離れ食べやすい。またよく脂がのっている。この仲間はマグロなどの胃内からよく採集されていて、このような大型魚を通じて、人間も間接的にこれらの魚と接している。残念ながらギンハダカを入手するには底曳網を頼るしかないようだが、興味がある方はぜひ底曳網の業者に問合せしてみて頂きたいと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます