今日紹介するのはイエローヘッドジョーフィッシュOpistognathus aurifrons (Jordan and Thompson)という、アゴアマダイ科の魚です。
前々回の魚が「ブルースポッテッドジョーフィッシュ」という、同じく中米沿岸に生息する種類でしたが、今日のイエローヘッドジョーフィッシュは東岸、大西洋産の種類です。
イエローヘッドジョーフィッシュの特徴はその名の由来となっている黄色の頭部です。体は白っぽく、頭部のみ黄色というわかりやすい色彩。下顎に黒色2つあるのはパーリージョーフィッシュという名前で販売されていますが、イエローヘッドジョーフィッシュと同じ種類とされています。
西部大西洋、カリブ海からも様々な魚が来ますがやはり大型のヤッコ(キンチャクダイ科魚類)や、珍しいチョウチョウウオ、小型のハタ科などが中心です。アゴアマダイ科の魚は本種と、バンデッドジョーフィッシュなど数種が来ています。同海域には20種ほどのアゴアマダイ科がいるのですが、来る種類は少ないのです。
数年前日本にマスタッチジョーフィッシュOpistognathus lonchurus Jordan and Gilbertという種類がきたときは、海外のサイトを含め色々なところで話題となっていました。
アゴアマダイ科の魚はタナバタウオ科 (写真はタナバタウオPlesiops coeruleolineatus Rüppell) と近縁であるという説が主流です。確かにジョーフィッシュのある種類ににています。アゴアマダイ科の魚は卵を口腔内で保護するのに対し、タナバタウオでは岩に卵を産み付けるなどの違いがあります。
生息場所はアゴアマダイ科の魚はサンゴ礁の砂礫底の孔のなかにすむのに対し、タナバタウオ科では岩の隙間にすむものが多いです。