フィギュアスケートのシーズンが、早くも始まりました
ジュニアグランプリ(JGP)シリーズ第1戦、スロバキア大会。今季もISU Junior Grand PrixチャンネルでLive配信している。終了後は個別動画も見られる(数が多いので、検索で名前を入れたほうが早いかも^^;)。またはこちらのサイトから
今回遅くなってしまったので、SPとフリーをまとめて書くことにする。上位陣+日本選手で、今回はフリーの滑走順に。
まずは女子SP(ジャッジスコア)/フリー(ジャッジスコア)と結果。三原舞依選手2位、新田谷凜選手が4位 1戦目から健闘でなにより。
19 ルクレツィア・ゲナロ(イタリア) SP:43.30(9) FS:86.17(7) 合計:129.47(7)
SP「Feeling Good」♪ 第1滑走なんであんまりよく見てなかったんだけど^^; ループ・トウ3-2を決め、少しマイナスされたけどスピンをレベル4でまとめる。
FS「Menouthis」「Leyenda」♪ 前半は合唱系でクラシックだったが、後半はフラメンコ。ギターのメロディでキャメルスピンが印象的。冒頭のルッツ転倒以外は大きなミスなし。
22 キム・ケレムスキー(ウクライナ) SP:45.53(7) FS:78.92(10) 合計:124.45(9)
SP「ある恋の物語」♪ トウ・トウ3-2頑張り、スピンがけっこう速い。マンボでノリノリのステップ、終始笑顔で可愛らしい。
FS「Je suis malade」♪ がんばってジャンプを跳び、シャンソンの盛り上るパートで情熱的にステップ、最後はI字スピン。いい演技だったけど、回転不足5つにダウングレード1つと、得点を伸ばせなかった。
24 アン・ソヒュン(韓国) SP:40.29(10) FS:85.75(8) 合計:126.07(8)
SP「死の舞踏」♪ 3回転ルッツが回転不足で転倒、3回転フリップはエッジエラーのeがつく回転不足で転倒と、ジャンプ不調。しかしキム・ヨナの雰囲気そっくりに、スピードがあってきれいなスケーティング。少し先輩でいえば、パク・ソヨンとも似てる感じ。
FS「Buster's Big Opening」♪ ルッツ・トウの3-3、ダブルアクセル+3回転トウループなど、回転不足にはなったけどしっかり跳んだ。キュートで躍動感のあるステップ、基礎的な技術の高さと、表現を楽しむ気持ちがあるのがいい。
ここまでが7位から9位。合計120点台で、上位とは少し力の差があった。
25 ヴァレリヤ・ミハイロワ(ロシア) SP:53.44(4) FS:87.88(6) 合計:141.32(5)
SP「Primavera」♪ ルッツ・トウ3-3(トウは回転不足)、後半に3回転フリップとダブルアクセル。そつなく丁寧にまとめていた。
FS「Ice Queen」♪ インド映画からの曲? ルッツ・トウ3-3(またトウは回転不足)、ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウなどを決めるが、後半ルッツとサルコウがダウングレードでの転倒になってしまった。まだ全体に固いのかな。
26 新田谷凜 SP:47.19(6) FS:103.16(4) 合計:150.35(4)
SP「レッド・バイオリン」♪ SPは最終滑走、コーチにほっぺをきゅっとされて出て行った。滑り出しは力強かったが、冒頭のフリップが1回転に。後半に入ってからのトウ・トウ3-3はばっちり。しかし片手を上げたアクセルがまた1回転に キス&クライでは顔を覆っていたが、6位でフリーの最終グループに残る。
FS「ロミオとジュリエット」♪ 昨季と同じ曲で。冒頭にルッツ・トウ・ループで3-2-2を決め、後半にはダブルアクセル+3回転トウループを2つ。サルコウで転倒、後半ルッツが1回転になってしまったが、曲調をよくとらえたステップがよかった。
フリーのISUパーソナルベストを更新して、笑顔を見せる。4位は2試合目に派遣される条件になるし、フリーで立て直せてよかった ファイナル進出の可能性もなくなったわけじゃないから、次も頑張れ~
27 エミリー・チャン(アメリカ) SP:49.60(5) FS:89.28(5) 合計:138.88(6)
SP「I Will Always Love You」byホイットニー・ヒューストン♪ 冒頭の3回転トウループで転倒、後半のダブルアクセルも転倒したが、回転が速く姿勢のきれいなビールマンスピンやI字スピンで魅了。ステップもレベル4を獲得、つなぎで見せたスパイラルも素敵だった。
FS「Chopin」♪ トウ・トウの3-3、3回転ループで転倒。1回転になるジャンプが2つとジャンプは不調^^; スピンは軸もまっすぐでお手本のようなんだけど。
28 ヴィヴィアン・リ(アメリカ) SP:61.45(2) FS:114.85(3) 合計:176.30(3)
SP「Le Vent, le Cri」♪ 軽やかにルッツ・トウの3-3を決め、高さのあるダブルアクセル。スケーティングがとてもきれいで安定している。
FS「Nuages en montagne」♪ 両手上げ3回転ルッツ+3回転トウループ、ダブルアクセル+3回転トウループ、さらに片手上げルッツと、見事なジャンプ! 3回転ループは転倒してしまったが、ピアノの叙情的な旋律で上体を大きく使うステップではレベル4。スピンも速い。
昨季の全米選手権ジュニアで3位。LEと綴る姓はベトナム系?中国で楽と書いてLE(ルァ)と読む姓もあるけど、どっちだろう? いずれにしても、今季の注目株とみた。
29 三原舞依 SP:60.81(3) FS:118.55(2) 合計:179.36(2)
SP「ロンド・カプリチオーソ」サン-サーンス♪ 少し大人っぽくなって、ブルーの衣装も似合う。振付はマッシモ・スカリ。ルッツ・トウ3-3、軸のきれいなスピン、途中でぴたっと止まってから勢いよく動いていくステップもいい。最後に3回転フリップを決めてノーミスのフィニッシュ。ISUパーソナルベストを大きく更新した。
FS「ジゼル」♪ 昨季と同じ曲。ルッツ・トウ3-3、ダブルアクセル+2回転トウループ+2回転ループ、後半にもルッツやダブルアクセル+3回転トウループと、ジャンプにまったく隙がない。スピードがあって余分な力が入ってないスケーティングは見ていて気持ちがいい 曲が激しくなるステップもレベル4は偉い。これでフリップのエッジの!(アテンション)が矯正できればいうことない
フリーもISUパーソナルベストを大きく更新、トップに立って2位以上を確定した。
30 ポリーナ・ツルスカヤ(ロシア) SP:66.08(1) FS:123.42(1) 合計:189.50(1)
SP「アルビノーニのアダージョ」by川井郁子♪ SPも滑走順が三原選手の次で、2人続けて見事なルッツ・トウ3-3だった。フラメンコ風アレンジのアダージョにのって、スピードと安定感を兼ね備えたスケートを見せる。後半の3回転フリップ、ダブルアクセルも高い。スピン3つとステップまでレベル4をそろえ、高得点でSPトップ。
FS「Chess」♪ 冒頭に3回転ルッツ+3回転トウループ+2回転トウループを跳ぶと、時間をかけてステップをこなし(またレベル4)、残りのジャンプすべて後半に ルッツ・トウ3-3、フリップ・トウ3-2と高得点の組み合わせで、とにかくジャンプに高さと距離が出る。
スピンは下手ではないが、アメリカのチャン選手やリ選手のほうが滑らかにできてるかも。とはいえ168cmの長身で長い手足を活かした表現力は、これから磨くとすごいことになりそう。
2月のロシアジュニア選手権で4位、この7月に14歳になったばかりで、ようやく今季からジュニアの国際大会に出場できるようになった選手。エレーナ・ラヂオノワが「ロシアには自分より若くてすごい選手がたくさんいる」と危機感を持つのも頷ける。
結果、優勝はツルスカヤ、2位三原、3位リ、4位新田谷。三原選手はオーストリア大会にもエントリー予定。ファイナル進出目指して再度表彰台をねらっておくれ