フィギュアスケート・ジュニアグランプリファイナル2019、男子優勝の佐藤駿が叩き出したジュニア世界最高得点、255.11。ショートプログラムは自身のシーズンベストに届かない77.25だったが。。。(ジャッジスコア)
こちらがフリー。177.86(ジャッジスコア)
フリーはシニアも含めたパーソナルベストで12番目、トータルでは18番目につけている。
さらに今季2019/2020のシーズンベストでは、フリーで5番目、トータルで10番目
(凄い急成長は素晴らしいんだけど、同時に見えるものもあり、、、羽生・宇野以外の日本男子シニア勢があまり振るわない状況。そしてネイサン・チェンと羽生だけが突出した得点で別次元、3番目以下はまた別世界という感じ)
全日本への期待がますます膨らむ 鍵山優真くんも含めて表彰台の可能性も大いにある。成績次第で四大陸などシニアの大会派遣も考えられるが、佐藤駿くんはまだシニアのミニマムテクニカルスコアを持っていない
(鍵山くんは昨季チャレンジカップに出場して獲得している。)
四大陸に間に合わせるには、1月13日までに獲得しなければならない。例年何人か出場しているメンタートルンカップは、今月3日にエントリーが締め切られているが、ジュニアグランプリファイナル進出した時点でエントリーしてないかな
これからエントリーが間に合うのは、EduSport Trophyだろうか。一応カレンダーコンペティションだから、技術点は認められるはずだが、日本からあまり参加したことがないから、どうだろう、、、
いずれにしても、今季をいい形で終えたらシニアに本格参戦できそうだ。
惜しかった鍵山くんのフリー(155.90)もこちらで。15分3秒から。
全日本、2人ともがんばれ~~~
フィギュアスケート・グランプリファイナル2019、女子フリー(ジャッジスコア)。
ブレイディ・テネル(アメリカ) SP:72.20(4) FS:139.98 合計:212.18
「ニュー・シネマ・パラダイス」♪ 白。柔らかな雰囲気をまといながら、しっかりスピードに乗って3ルッツ+3トウを決める。イーグルから2アクセルなど、跳ぶ前と下りた後のトランジションもいい。後半3ルッツ+3トウ、3フリップ+2トウ+2ループも決め、ジャンプはノーミス。
ステップもレベル4、スパイラルやイナバウアーで彩るコレオもしみじみと見せる。今できることの全てを出しきれた、幸せなプログラム
紀平梨花 SP:70.71(6) FS:145.76 合計:
「International Angel of Peace」♪ カーキに白い花を散らして。ついに予定に入れた4サルコウ、、、転倒 しかし引きずらない。3アクセル+2トウ、3フリップ、滑らか。2本目の3アクセルも問題なく、後半に入れた3フリップ+3トウ、2アクセル+オイラー+3サルコウもばっちり。
ステップの途中の肩を動かす妖艶な振付も板についている。大きな動きのコレオ、3ループからすぐスピン、さらにきれいなビールマンで締めくくる。
できることはやった という感じのガッツポーズ。
アレクサンドラ・トゥルソワ(ロシア) SP:71.45(5) FS:161.73 合計:233.18
「ゲーム・オブ・スローンズ」♪ ブルー。今日の4回転はフリップから、軽々。サルコウは2回転になったが、4ルッツ問題なし。アクセルは2回転2アクセル+3トウで。後半も4トウ+オイラー+3サルコウ
2本目の4トウで転倒。気にせず3ルッツ+3トウをきっちり下りる。
やや体が固いのか、ビールマンスピンはやらないのだった。
アンナ・シェルバコワ(ロシア) SP:78.27(3) FS:162.65 合計:240.92
エリック・サティ「グノシエンヌ第1番」/ストラヴィンスキー「火の鳥」♪ 登場はブルーで。いきなり4ルッツ+3トウ 4フリップで転倒。コレオの最後の足上げからそのまま2アクセル。2本目の4ルッツも下りる。
フライングキャメルスピンを出るところで、お約束の衣装早変わり赤に変わる。両手上げ3ルッツ+3ループ、3フリップ+オイラー+3サルコウ、3ルッツとがっちり決めた。
ステップを見ながら、ふとグレイシー・ゴールドの「火の鳥」を思い出した・・・
アリョーナ・コストルナヤ(ロシア) SP:85.45(1) FS:162.14 合計:247.59
「New Moon」「Supermassive Black Hole」♪ 紫。3アクセル+片手上げ2トウ、凄い高さの3アクセルと今日も絶好調。2アクセルはまるでトランジションの一部。ステップはスローパートでじっくり、一歩がすっと伸びる。
後半3フリップ+両手上げ3トウ、3フリップ+オイラー+3サルコウ、単独3ルッツと完璧。あとは気持ちよく踊るだけ、フィニッシュポーズも決まった
フリーは僅差で2位だが、余裕でトップに立つ。
アリーナ・ザギトワ(ロシア) SP:79.60(2) FS:125.63 合計:205.23
「クレオパトラ」♪ 黒にゴールド。3ルッツ+3ループ、懸命にこらえた。2アクセルでまさかの転倒、しかしその後は落ち着いてまとめ、後半3ルッツ+3トウ、両手上げ3フリップ+片手上げ2トウ+両手上げ2ループと決めてきた。
体つき、まとう雰囲気が本当に大人になった。技術点が速報より大幅に下がったのは、回転不足4つとダウングレード1つがあったため。これは痛かった・・・
結果、やはり強かったコストルナヤが優勝、フリーは僅差で1位を取ったシェルバコワが2位、トゥルソワは5位から順位を上げて3位。4サルコウに挑んだ紀平梨花が可能性を感じさせる4位、テネル5位、ミスが出てしまったザギトワは6位。
今大会は3アクセル3本&GOE&演技構成点のトータルパッケージでコストルナヤが抜きんでたが、予定した4回転全部を着氷したらシェルバコワやトゥルソワがどんな点を出すか そこに割って入りたい紀平、世界選手権までにどこまで伸ばせるか。
ファイナルの後は、各国で国内選手権のシーズンに入る。ヨーロッパ選手権、四大陸選手権を経て、世界ジュニア、世界選手権へ続いていく。
その前に、今夜はエキシビション
フィギュアスケート・ジュニアグランプリファイナル2019、男子フリー(ジャッジスコア)。
ダニエル・グラッスル(イタリア) SP:71.95(5) FS:123.71(6) 合計:195.66(5)
「A Single Man」「Nocturnal Animals」♪ 白シャツ、左胸に赤い模様。冒頭の4ルッツで軸が大きく傾いて転倒。次のループは3回転にした。3フリップ+3トウは決まる。3アクセル乱れ、3ルッツ転倒。もう1本3アクセルを跳ぼうとしたが2回転で乱れた。
ジャンプが決まらなかったので、いつもの豊かな芸術性も十分に発揮できず。解説で「ブーツのトラブル」とか言ってたので、靴に何かあったようだ。今日は残念だったが、ヨーロッパ選手権や世界ジュニアを期待しよう。
鍵山優真 SP:71.19(6) FS:155.90(3) 合計:227.09(4)
「タッカー」♪ 白シャツ赤サスペンダー。最初の振付からしっかり引き込む。4トウ+2トウ、鮮やか!ステップの一部のように3フリップ、単独4トウがほぼ下りてたのに惜しい転倒 3アクセル+オイラーの後のサルコウは2回転に。後半3フリップ+3トウ、3ルッツ、3ループは余裕を持って決まった。
丁寧なステップにはグルーブ感がある。終わって曲調が変わる瞬間にきゅっと振り向いて、一気に加速するあたり、実にいい。スピードに乗った気持ちいいスケーティングで観客を魅了した
ペトル・グメンニク(ロシア) SP:72.16(4) FS:140.46(5) 合計:212.62(5)
「オペラ座の怪人」♪ グレーと赤。冒頭の4ルッツは転倒したが、4サルコウを決める。3アクセルはなんとかこらえた。後半両手上げ3ルッツ+3トウ、両手上げ3ルッツ+3ループ、さらに3フリップ+2トウ+2ループと頑張った。
ステップはただ一人レベル4獲得。仮面をぐいっと剥がす振付でフィニッシュ。思ったより得点が出なかったのは、回転不足が多かったから
ダニール・サムソノフ(ロシア) SP:77.75(2) FS:152.44(4) 合計:230.19(3)
「Per Te」ジョシュ・グローバン🎵 白の上に透ける黒。冒頭の3アクセルはオーバーターンしそうになるのをこらえて単独に。4ルッツはあまり流れなかったがしっかり回った。2本目の3アクセルで両手をついてコンビネーションにできず。3ルッツ+3ループは跳べなかったが、後半3ルッツ+3トウでリカバリー。
なにぶんまだ140cmと小柄なので、一歩の伸びはもう一つ。しかし豊かな表現力で高得点。
佐藤駿 SP:77.25(3) FS:177.86(1) 合計:255.11(1)
「ロミオとジュリエット」♪ ブルーのベスト。見事な髙さの4ルッツ 4トウ+3トウ、単独4トウと危なげない。3アクセル+2トウ、単独3アクセルと滑らか。3フリップ+オイラー+3サルコウも決まる。
表情にも余裕を持って、大きくゆったりと表現するステップ。最後の3ループも決まり、高速スピンから跪いて高々と手を差し伸べてフィニッシュ。
大きくガッツポーズ そして得点にコーチが先に跳び上がって、ぎゅうぎゅう抱きしめた
ジュニア男子世界最高得点
アンドレイ・モザレフ(ロシア) SP:82.45(1) FS:159.03(2) 合計:241.48(2)
「Step Up」♪ 黒に飾りファスナー。4トウ+2トウ、単独4トウとスムーズ。3アクセル+3トウはステップアウト。2本目の3アクセルで転倒したが、3ルッツ+オイラー+3サルコウをしっかり決める。
端正で無理のないスケーティングが、今後も活躍できそうな期待を抱かせる。
結果、優勝はぶっちぎりで佐藤駿。荒川静香が金メダルを獲得した会場で、羽生結弦も使った曲で優勝、仙台の偉大な先輩たちに続く快挙 2位にモザレフ、3位サムソノフ。4位に順位を上げた鍵山優真、2本目の4トウが決まっているか、コンビネーションのサルコウが3回転になっていれば3位だったかも
5位グメンニク、地元イタリアのグラッスルは6位だった。
優勝インタビューで憧れの選手を聞かれ「羽生結弦選手です」、会場が沸く。「羽生選手はプーさんがお気に入りだけど、何かお気に入りの物はある?」「・・・恥ずかしいんですけど、、、あそこにパンダを置いてあるんですけど、パンダが好きです」今後の試合ではパンダがたくさんもらえるかな
表彰台に立つと、身長が銀メダルのモザレフ→金メダル佐藤→銅メダルのサムソノフの順で、ソ・ミ・ドという感じだった
この後はジュニアのダンスFD、シニアのダンスFD、女子フリーと続く。起きていられるかな