北京オリンピック・フィギュアスケートの団体戦にROCとして出場したカミワ・ワリエワ選手のドーピング問題。CASが個人戦の女子シングルに出場を認める決定を下した。
出場資格停止など、最終的な処分は改めて検討されるようだ。今回はこの北京オリンピック出場が可能かどうかのみを審議したという。
16歳未満で保護対象であること、12月の大会時の検査結果がこの時期に出た深刻な遅れなど、いろいろな要素が考慮されたらしい。
ワリエワ選手がフリーに進んだ場合、25位の選手もフリーに進めることになった。最終結果で3位以内に入った場合、マスコットセレモニーやメダル授与式を今大会中には行わない。団体戦のメダル授与式も今大会中には行わない。
出場資格停止期間が最終的にどうなるか、禁止薬物が検出されたのはA検体なので、B検体の結果がどうなるか。今大会のワリエワ選手の成績が有効となる可能性もあるのか。
「祖父の薬が混入した」可能性を弁護士が示唆しているとか。いずれにしても、何が起こったのか、明らかにしないといけない。
それにしても、、、マスコットセレモニーやメダル授与式をやってもらえないって、ほかの選手にはいい迷惑 団体戦のメダルも、チームがそろっているところで、みんなが掛けているのを見たかった。ショートプログラム25位の選手だけはラッキー
もうすぐ、その女子ショートプログラム。選手たちは余計なことは考えずに、自分の力を発揮しておくれ
mixi情報です。
3月7日~13日にブルガリア・ソフィアで開催予定の世界ジュニアフィギュアスケート選手権2022が、予定通りに開催できないと発表された(記事)。
コロナの影響で渡航制限もあり、ジュニア選手の年齢なども考えてのこと。昨季の世界ジュニア2021も中止になっているので、5月に延期できないか検討中。
年齢により今季がジュニア最終シーズンになる選手にとっては、開催されるかどうかは大きな問題だ。日本から出場予定の選手の中では、男子の壺井達也と女子の渡辺倫果が相当する。
そのほかの選手たちも、今季はジュニアグランプリシリーズ派遣もなく、国際大会の経験がほとんどできていない 延期しても開催できるといいんだけど、、、
となると、世界選手権はやるのか? できるのか? オリンピック真っ最中だけど、心配になってきた
北京オリンピック・フィギュアスケート、アイスダンス・リズムダンス(ジャッジスコア)。
<G1>
カタリナ・ミュラー/ティム・ディエク(ドイツ) RD:65.47(21)
「Suicide Squad」♪ ピンク、紫。女性が男性の足の下をくぐってからツイズルに入る。イーグルで女性を逆さまに抱えるリフト。スピード感があって“ストリートダンス”らしかった。ラストは男性の呵々大笑と女性のツインテールぴゅんぴゅん
ユーリア・トゥルッキラ/マティアス・ヴェルスルイス(フィンランド) RD:68.23(16)
「Breathe You In My Dreams」「River」♪ 黒スリップドレス、黒。ツイズルをきれいに合わせる。ステーショナリーリフト、肩から膝上で綺麗に回す。全体にお洒落。
オレクサンドラ・ナザロワ/マクシム・ニキティン(ウクライナ) RD:65.53(20)
「Hit The Road Jack」♪ 黒スリップドレス、白シャツにサスペンダー。ツイズルは2パターンで。男性が低い姿勢で女性をゆっくりひっくり返すカーブリフトが独特。後半のアップテンポもよく乗っていた。
ナタリー・タシュレロヴァ/フィリプ・タシュレル(チェコ) RD:67.22(17)
「Music」「Dance 2night」♪ ピンク、黒系ノースリーブ。きびきびと踊りながらスタート、元気のいいミッドラインステップから。丁寧にミッドナイトブルース、イーグルの膝上に立つカーブリフトはリンクを半周 最後の要素にツイズルを決めて、バリバリ踊ってフィニッシュ。
20組がフリーに進めるので、この時点で1位のトゥルッキラ/ヴェルスルイスはフリー進出が決まった。
<G2>
パウリナ・ラマナウスカイテ/デヴィダス・キザラ(リトアニア) RD:58.35(23)
「Russian Roulette」「Hard」リアーナ♪ 黒、黒革ジャン風。出場枠を取ったリード/アンブルレヴィシウス組のアリソン・リードが国籍を獲得できず、この組が出場してきた。勢いをつけて肩に乗せてからイーグルの前で抱えるリフト。キャッチフットのツイズルはけっこう速くて揃っていた。
男性のキザラは今日が誕生日 ベスト更新に拍手。
小松原美里/ティム・コレト(小松原尊) RD:65.41(22)
「Le Freak」「What You Won't Do For Love」「You Make Me Feel」♪ ピンク。客席にたくさん日の丸! 練習で苦心していたというツイズル、うまくまとめた。ティムのスライディングが入るダイアゴナルステップ、ミッドナイトブルースを大きく表現する意識。肩から前へ下して横抱きのローテ―ショナルリフト、きっちり
得点には、、、う~ん、、、
ナタリア・カリゼク/マクシム・スポディリエフ(ポーランド) RD:70.32(15)
「Quick Musical Doodles」「Glory」♪ 黄色系のトップスに黒パンツ、黒ノースリーブ。女性が男性の頭をまたいでからのローテーショーナルリフト。ツイズルの間に片足くいくいターン、ユニークな動き。
マリア・カザコワ/ゲオルギー・レヴィヤ(ジョージア) RD:67.08(18)
「Chosen One」「Yeah」♪ 黒セパレートパンツ、黒。今季ほぼ初めて見る。ぶんぶん勢いよく回していくツイズル、ステップはよく伸びている、女性の脇の下から背中に手を回してホールド、女性側からはノータッチのステーショナリーリフトが迫力。
<G3>
ダイアナ・デイヴィス/グレブ・スモルキン(ROC) RD:71.66(14)
「Boom Boom Pow」「Bom Bidi Bom」♪ 黒ホットパンツ、黒。女性がしゃがみこんでスタート。二人が重なって見えるくらいのツイズル、肩に乗せてキャッチフットのローテ―ショナルリフト。
ティナ・ガラベディアン/シモン・プルー・セネカル(アルメニア) RD:65.87(19)
「Respect」「明日に架ける橋」「Think」♪ 光る銀系、黒とグレー。ミッドラインステップからツイズルまでいい流れ。一気に持ち上げて頭を越させてからお尻の下あたりをホールドするローテーショナルリフト。品の良さと切れのあるプログラム。
王詩玥(ワン・シーユエ WANG Shiyue)/柳鑫宇(リォウ・シンユー LIU Xinyu)(中国) RD:73.41(12)
「Trouble」「Blue Suede Shoes」エルヴィス・プレスリー♪ 紺、黒ノースリーブ。地元の大歓声を受けて登場、歌詞とよく合っている振付で始まる。ミッドナイトブルースからパターンダンスタイプステップ、一歩を大きくじっくり見せた。ツイズルもよく合わせ、ミッドラインステップは弾む感じ。両手だけホールドして一気に肩まで持ち上げてから前で女性がキャッチフットのローテーショナルリフト。
ここまでのトップに立って大歓声
マージョリー・ラジョワ/ザカリー・ラガ(カナダ) RD:72.59(13)
「Funkytown」「Super Solid Soul Vehicul」「Far From Over」♪ 黒とターコイズのパンツ、紫のジャケ。非常に切れのいいミッドラインステップ、ちょっとしたストップの振付も可愛い。ローテーショナルリフトの進む距離が半端ない。ツイズルも思い切りよく速かった。若さ溢れるプログラムで盛り上がった
ケイトリン・ハワイエク/ジャン-ルック・ベイカー(アメリカ) RD:74.58(11)
「Love to Love You Baby」「Bad Girl」ドナ・サマー♪ 黒、黒にグレーシャツを羽織って。メロウな曲でスムーズにツイズルを繋げていく。女性が後ろ向きにジャンプして瞬間でポジションを決め、イーグルの前に乗るカーブリフト。ブルースのパートを丁寧にまとめ、これぞディスコ!のミッドラインステップ。歌詞と頭や上半身の動きをぴたりと合わせる振付がいい。
終わって女性が大きなガッツポーズ。シーズンベストにあとわずかでトップに立つ。
<G4>
オリヴィア・スマート/アドリアン・ディアス(スペイン) RD:77.70(9)
「Proud Mary」ティナ・ターナー♪ 赤、黒。ゆっくりと動きをそろえて動き出す。ストレートラインリフトの乗せ方がとてもスムーズでソフト。ブルースのパートも滑らか。曲がアップテンポになって、ぐいぐいとツイズルからミッドラインステップになだれこむ。"Rolling, Rolling"の歌詞に合わせて腕を回したり膝をついてターンしたり、わくわくさせるプログラム
ローレンス・フォルニエ・ボードリー/ニコライ・ソレンセン(カナダ) RD:78.54(8)
「Careless Whisper」「I Want Your Sex」「Freedom!90」♪ ピンク、黒の短いジャケ。国籍変更を経てついにオリンピックにたどりついた。横抱きにしてぐるっと回転させてから低い姿勢になるステーショナリーリフトから、下ろし方も余韻たっぷり。ブルースのパートも伸びがある。ノリノリのステップの後、間にスライディングを挟むツイズル、ばっちり決めた。
終わって喜びの熱いキス シーズンベストでトップに立つ。
アレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン(ROC) RD:84.09(5)
「Everybody」「Monster」♪ 赤と黒、黒。しなやかな動きでスタート、イーグルの左から首の後ろを通して右に立たせ、さらに前に抱えるストレートラインリフト。ツイズルをきっちり合わせ、ブルースパートは打って変わってしっとりムード全開に。アップテンポに戻るとまたスポーティーに動いていく。
優雅なプログラムだけでなく、こういうのも見せる
ライラ・フィアー/ルイス・ギブソン(イギリス) RD:76.45(10)
「I Was Made For Lovin' You」「Forever」「Rock and Roll All Nite」♪ 黒にストーン。ツイズルはやや慎重にまとめたが、後半に向けていつものノリが戻ってきた。男性の片手側転など個性的な動きも。女性の右足をホールドして持ち上げながら瞬間的に左足に持ち替えていくローテーショナルリフト、意外とスリリング。やっぱりディスコはこのカップル
ガブリエラ・パパダキス/ギョーム・シゼロン(フランス) RD:90.83(1)
「Made To Love」「U Move I Move」♪ 透けるワインカラー。パタパタ、という音に完璧にのっていくツイズル。ふっと表情を変えてミッドナイトブルース。ミッドラインステップ、芸術的すぎるストリートダンス。男性が深くしゃがみこんでのステーショナリーリフト、パキパキと腕を動かす振付で終わる。
何一つ瑕疵のない演技。彼らにしかできない世界で自己べスト、即ち世界最高得点更新
<G5>
ヴィクトリア・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ(ROC) RD:88.85(2)
「(映画「ナインハーフ」より)You Can Leave Your Hat On」「Brickhouse」♪ 黒セパレートパンツ、ヒョウ柄風シャツ。女性を一瞬持ち上げてそのまま股下をくぐらせるのが面白い。ツイズルがものの見事に決まった ミッドナイトブルースからパターンダンスタイプステップ、いい感じに肩の力が抜けていて心地よい。ミッドラインステップのちょっとした振付もほどよく遊びっぽい。
終わって充実の笑顔
マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ) RD:84.14(4)
「Myboi」「Therefore I am」「Bad Guy」ビリー・アイリッシュ♪ 緑、黒Tに黒ジャケを羽織って。今日も妖艶に色気を振りまく ミッドナイトブルースの終わりあたりで、一瞬女性がバランスを崩した。リフトの女性の位置が高い。ツイズルで女性のスカートと男性のジャケットの裾が全く同じ角度で翻って、そのシンクロぶりがよくわかる。
パイパー・ギルス/ポール・ポワリエ(カナダ) RD:83.52(6)
「I Guess That’s Why They Call It the Blues」「Still Standing」エルトン・ジョン♪ オレンジのつなぎにカラフルな飾り。いつものように拍手を煽って登場、互いの足をホールドする動きが面白い。しっかりツイズルを合わせる。ブルースのパートは安定感、後ろから肩の上を通って前でお尻の下をホールドするローテーショナルリフト。いっしょに歌いだしたくなるミッドラインステップ、楽しい
シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア) RD:82.68(7)
「Diamonds Are Invincible」「Smooth Criminal」「Don't Stop 'Til You Get Enough」マイケル・ジャクソン♪ 黒、白Tに黒シャツ。一気にスピードにのって高速ツイズル、MJの世界に引き込む。スムーズなミッドナイトブルース。アップテンポでイーグルのストレートラインリフトでは、肩の後ろを通して頭をまたいで片足で立ち、さらに前で抱えられてとくるくるポジションを変える、そのスピード感もMJ もう止まらない!のステップで踊りまくってフィニッシュ。
マディソン・ハベル/ザカリー・ドナヒュー(アメリカ) RD:87.13(3)
「Nasty」「Rope Burn」「Rhythm Nation」ジャネット・ジャクソン♪ 黒、黒の短いジャケ。ぴしっとポーズを決めてスタート、深くエッジを使うミッドラインステップは一瞬膝をつく動きもすごく洗練されている。片腕と片足をホールド、もう片足を男性の靴に当てるステーショナリーリフト、アクロバティック! ブルースのパートも大きくグライドしている。歌詞が"3, 2, 1"とカウントダウンしたところから始まるツイズル、パワフルに決まった。
団体戦に続いての自己ベスト更新
結果、パパダキス/シゼロンが世界最高得点でトップに立ち、2位シニツィナ/カツァラポフ、3位ハベル/ドナヒュー、4位チョック/ベイツ、5位ステパノワ/ブキン、ここまでがフリーの最終グループになる。6位ギルス/ポワリエ、7位ギニャール/ファブリ、8位フォルニエ・ボードリー/ソレンセン、9位スマート/ディアス、10位フィアー/ギブソン。地元中国の王/柳は12位。
日本の小松原美里/ティム・コレトは22位でフリーに進めなかった 19位から22位までが65点台という接戦で、小松原組はその4組の中で技術点が一番高かった(僅差だけど)。あと0.12点で20位だったのに ツイズルとミッドナイトブルースで団体戦よりレベルを落としてしまったのが響いた
してみると、団体戦ではその接戦をほぼ制して7位4点を獲得したわけで、よく頑張ったんだな~
フリーは明後日、14日(月)の午前10時15分から(日本時間)。
今更なんだけど、見つけたんで
Yahoo! Japanの北京オリンピック・パラリンピック特集ページにリンクされている【グラフィック解説】北京五輪 競技ガイド。フィギュアスケート・スノーボード・カーリングをわかりやすく説明してくれている。スノーボードやカーリングはたまにしか見ないので、図で解説してくれているとありがたい。
カーリングのスイープ、滑らせたい方向によって外側を擦るか内側を擦るか変わるとは、初めて知った。スノーボード・スロープスタイルで選手たちが乗ったり降りたりする障害物の名前とか、レース系で予選と決勝の方法とか、この後見るのにとても参考になる。
フィギュアスケートも、演技時間、ジャンプやスピンの得点の仕組み、演技構成点の係数などが表にまとめられている。スピンは放送でしばしば「4段階の最高レベル4」と言及されるが、レベルB~4の5段階であることもはっきり書かれている。
ジャンプの種類も図解付きで、名前・回転数と基礎点・見分け方のポイントまで出ているので、これを見ただけでにわか通になれそう
ペアとアイスダンスの違いも、ペアは男性が女性を投げるなどアクロバティックとか、アイスダンスはシーズンごとに音楽のテーマが決められているとか、一目でわかるようになっている。が、、、
ペアのほうに添えられたイラストが、アイスダンスで普通にやるようなダンスリフト(男性の腰あたりに女性が立っている)。アイスダンスの禁止事項に「1回転半以上のジャンプや距離をとった演技」とあるが、頭上高く腕を伸ばして持ち上げるリフト、これを書かないと
日程と出場する日本選手の名前もちゃんと出ていて、団体戦のところに「1チーム最大10人」とあった。そうだっけ?と数えてみた
複数枠のある種目でショート/リズムダンスとフリーで選手交代ができるのは各チーム2種目までだから、男子と女子で交代した日本はシングル2×2=4人+ペア&アイスダンス4人で8人。仮にペアとアイスダンスで交代するチームは男子と女子は交代できないから、シングル2人+ペア&アイスダンス2×2×2=8人で10人。なるほど
いろいろ小ネタ書いてます 今夜はアイスダンス・リズムダンス 小松原美里/ティム・コレト(小松原尊)は7番滑走、日本時間の夜9時2分ごろの登場。頑張れ~~~
北京オリンピック・スノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢が金メダル おめでとう(記事)
スノーボードやフリースタイルスキーでは、空中にジャンプする技の回転数を数字で伝える。360度で1回転、360x回転数を「ファイブフォーティ」とか「トゥウェルブシックスティ」などと言う。
回転数は「シングル」「ダブル」「トリプル」「クワッド(4回転)」で覚えているフィギュアスケートファンには、どれが何だか 早見表を作ってみた。
回転数 | 回転度数 | フィギュアスケート | スノーボード・フリースタイルスキー |
1回転 | 360 | シングル | スリーシックスティ(たぶん) |
1回転半 | 520 | シングルアクセル | ファイブトゥウェンティ |
2回転 | 720 | ダブル | セブントゥウェンティ |
2回転半 | 900 | ダブルアクセル | ナインハンドレッド |
3回転 | 1080 | トリプル | テンエイティ |
3回転半 | 1260 | トリプルアクセル | トゥウェルブシックスティ |
4回転 | 1440 | クワッド | フォーティーンフォーティ |
4回転半 | 1620 | クワッドアクセル | シックスティーントゥウェンティ |
5回転 | 1800 | エイティンーンハンドレッド | |
5回転半 | 1980 | ナインティーンエイティ |
6回転とかもあるかな? フィギュアで5回転が実現することはあるかしら、、、
雪を使う競技は、基本的に斜面を使う。急斜面を滑り降り、その勢いで斜面を滑り上がって飛び出していくので、高さも出るし回転も迫力がある。縦回転「コーク」も入る。
氷系は斜面ではやらないので 自力でスピードを出してその勢いで跳び上がる。縦回転(宙返り)は禁止されているし、エキシビションでやってもバック宙1回が限度
普段見ない競技を見るのも、オリンピックの楽しみ
北京五輪フィギュアスケート、男子フリー。オンラインで仕事だったので、ライブでまともに見られたのは第4グループだけだった。
仕事が終わってテレビの前に来た時、羽生結弦の滑走の中盤あたり。表示されている技術点と要素の状況(加点の緑・審議の黄色・減点の赤)を見て、これは、、、と思いながら、、、
Leaderの技術点(この時点ではダニエル・グラッスル)が100点を越えているが、そこには届かない。それでもトップには立った。
次の滑走者、SP7位のセメネンコには抜かれない。第4グループが始まっても、すぐには抜かれない。これなら?と思っていたら、宇野昌磨はしっかり攻めたから、上に立った。さらに鍵山優真が勢いで抜いていった。
ネイサン・チェンは、普通にできたら誰も勝てないと、みんながわかっていた。そのとおりになった。
羽生結弦の演技を初めから見なくちゃ、と思いながら、なんだかすぐに録画を見る気持ちになれなくて、ドラマの録画なんか見ていた。どうしてか、、、
思ったより、優勝できなかった、メダルが取れなかったという結果に、がっかりしているんだろうか。
たぶん、4アクセルを曲がりなりにも下りていたら、下りていなくても大きなミスなく終えていたら。順位が同じでもそんなに落ち込まなかったと思う。「報われない努力だったかも」なんてコメントが出ていたが、報われたと感じる演技だったら、きっと「順位は惜しかったけど、良かったよね~」と思えたんだろう。
ネットでショートプログラム後の羽生結弦の発言に反発するコメントを見てしまって、それも少し刺さっている。「ほかの選手の穴に、じゃなくて、穴に、だけでいいのに」「アスリートらしくない」「騒ぎになったんだから、それだけ影響力があることを自覚して」「上から目線」「そういうところが応援できない」等々。
穴うんぬんの説明は、以前自分が6分間練習のときにつけた溝にはまって失敗したことがあるので、それは避けたけど別口があった、という話。選手同士ではお互い様で、滅多にないけどたまに起こってしまうこと、不運としか言いようがなく誰のせいでもない、とわかっているのだろう。前に滑った選手たちは羽生に責められているとは思っていないだろうし、もちろん羽生自身は責めるつもりなどないだろう。
しかし、ミスを人のせいにして言い訳していると感じる人もいるわけで、、、。感じ方、受け取り方は人それぞれだし、好きになれない部分があるのは仕方ないことだ。
かく言う私も、なんとなく好きになれない選手は、プログラムも演技内容も、言動も顔もいちいち気に入らなくなってしまう。坊主憎けりゃ袈裟まで、みたいでよろしくないな~と思うが
もう少し時間が経ったら、第1グループからじっくり見て、その流れの中で見ることにしよう。
北京オリンピック・フィギュアスケート、男子フリー(ジャッジスコア)。仕事だったので、ここから見る。第1~第3グループは後でまた。
<G4>
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:97.24(6) FS:184.00(6) 合計:281.24(6)
「シンドラーのリスト」♪ グレーに炎のような模様。4サルコウは回避して3フリップに。3アクセル+片手上げ2トウ、単独3アクセルは高さが出た。3ループを跳ぶ前にはスプリットジャンプ。3ルッツ+オイラーの後が2サルコウになったのはやや残念だったか。
スピンに織り込むレイバック姿勢や、かつて女子の必須要素だったスパイラルでも高得点が取れそう。美しいキャメルスピンで余韻を持って終わる。
やりきった笑顔、ベスト更新の笑顔
モリシ・クヴィテラシヴィリ(ジョージア) SP:97.98(5) FS:170.64(11) 合計:268.62(10)
「Fly Me to the Moon」「My Way」「I'm gonna live till I die」フランク・シナトラ♪ 白シャツにグレーのベスト。4サルコウ+2トウ、3アクセルと入る。4トウは着氷が乱れたが、後半に4トウ+3トウを決めた フリップが2回転になっても、オイラー+3サルコウをつける。
1曲目は洒脱に、2曲目はしっとりと、3曲目はアップテンポで勢いよく。この選曲はうまくいっている。指さしたり手をひらひらさせたり、振付ももうこなれている。
終わって、まあまあかな、という顔。
チャ・ジュンファン(韓国) SP:99.51(4) FS:182.87(7) 合計:282.38(5)
プッチーニ「トゥーランドット」♪ 黒に金。冒頭の4トウで氷にうつ伏せになる痛そうな転倒 しかし得意の4サルコウで立て直す。代名詞になりつつある3ルッツ+3ループ、高い 3アクセル++2トウ、3ルッツ+オイラー+3サルコウもしっかり跳んだ。
「誰も寝てはならぬ」で一歩一歩を丁寧に、よく伸ばしてステップ。コレオのリンク半周するレイバック・イナバウアーが最高のハイライト
宇野昌磨 SP:105.90(3) FS:187.10(5) 合計:293.00(3)
ラヴェル「ボレロ」♪ 黒に金のストーン。4ループ、見事に決まった 平昌五輪のときとは違う意味で笑っていい! 4サルコウはあまり高さが出ず「両足着氷ですね」と解説・本田武史さん。4トウでステップアウトして両手をつく。
4フリップ+2トウ、4トウはオーバーターン気味でこらえる。3アクセル+オイラーの後が1フリップとなってしまった。
スピンが一つ無効の表示、全く同じものを2つやってしまったか。と思ったがジャッジスコアでは大丈夫だった。ラストのステップ、力強く激しく、最後まで頑張りぬいた
メダル確定
鍵山優真 SP:108.12(2) FS:201.93(2) 合計:310.05(2)
「グラディエーター」♪ 黒にゴールド。きりりとした顔で滑り出し、4サルコウを鮮やかに決める。4ループはステップアウトで手をつく。前半の3アクセルには2トウをつけた。
ステップでは誰よりもスケートが滑っている。ボーカルの一音一音をその一歩で表現するかのよう。4トウ、3フリップ+3ループ、3アクセルまで迷いなく跳んだ。
ぐいぐいとスピードを増していくコレオの勢い、きっちりとスピンをこなして、充実のフィニッシュ。
得点にまた踊りだしそう、父は少し顔が赤くなっている。銀メダル以上確定
ネイサン・チェン(アメリカ) SP:113.97(1) FS:218.63(1) 合計:332.60(1)
「ロケットマン」エルトン・ジョン♪ オレンジ系。最初の4フリップ+3トウ、単独4フリップと見事。4トウはわずかにふらついたがミスのうちに入らない。4トウ+オイラーのあとが1フリップになったのはミスと言えるか。
昔やや苦手だった3アクセルも問題なく、気持ちよく笑顔を浮かべながら踊りまくるコレオ。強さを見せつけた。
自身の持つ世界最高得点に迫る得点で、堂々のオリンピックチャンピオンとなった
結果、優勝はネイサン・チェン、2位鍵山優真、3位宇野昌磨。鍵山は初出場で銀メダル、宇野は平昌の銀と2大会連続のメダル獲得。羽生が4位となった。5位チャ・ジュンファン、6位ジェイソン・ブラウン、7位ダニエル・グラッスル、8位エフゲニー・セメネンコ。地元中国の金博洋は9位。
チェンの得点を待つ間、グリーンルーム(その時点での1位から3位が待つところ)に日本の選手が3人座っていたのが嬉しかった
またあとで。
なんか今更だけど
北京オリンピック・フィギュアスケート、滑走順の決め方は:
<団体戦>
予選(ショートプログラム&リズムダンス)…出場する選手のワールドスタンディング(世界ランク)が低いほうから
決勝(フリー)…各カテゴリの予選順位の低いほうから
<個人>
ショートプログラム&リズムダンス…
ワールドスタンディング(世界ランク)で上位と下位の半分ずつに分ける
もっとも高い1グループを第5グループとして抽選
次に高い1グループを第4グループとして抽選
残りを第3グループの後半として抽選
下位半分は全体で抽選、第1~第3グループ前半になる
フリー…ショートプログラム&リズムダンス順位の低いほうから
たぶん、そうだったと思う。きっとどこかにレギュレーションが書いてあるはずだけど、見つけられなくて
男子ショートプログラムの放送で「(羽生結弦が登場する)第4グループは世界ランク7位から12位まで」と紹介されたが、7位から12位まで全員がオリンピックに出ているわけではない(12位のドミトリー・アリエフは出場していない)。エントリーしている選手を世界ランク順に並べて7番目から12番目という意味。
明日はフィギュアスケートがないので、ちょっと心身を休めよう
北京オリンピック・フィギュアスケート、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
ロマン・サドフスキー(カナダ) SP:62.77
「Breath For Me」♪ 青に水色の斜めライン。団体戦で見たばかりだが、第1滑走で出てきた。冒頭の4サルコウは少しステップアウト、アクセルがシングルに ルッツが1回転になっても3トウはつけた。スピンはいつもながら美しい姿勢、スケーティングはそれだけで価値がある。
ニコライ・マヨロフ(スウェーデン) SP:78.54
「Sound of Silence」♪ 黒。兄は出場枠を獲得しながら、国の方針で五輪派遣されなかった。弟が夢を叶えた 3ルッツ+3トウをきっちり、高さのある3アクセル。3フリップはステップアウト。スピン、ステップもしっかりレベルを取れて、終盤は涙をこらえながら。
ルーカス・ブリツィギ(スイス) SP:76.16
「Keeping Me Alive」♪ 白シャツ黒ライン。冒頭に4トウ+2トウを下り、3アクセル頑張る。3ルッツはステップアウトで片手をついた。シットスピンは少しトラベリング。動きのキレはよかった。
アレクサンドル・セレフコ(エストニア) SP:
「I Step Out For A While」♪ グレーのジャケ。アクセルが2回転に、3フリップ下りる。2回転になったルッツの後足をついてしまい、3トウをつけたが3トウが無効となった。
練習でフェンスにぶつかって肩を痛めたとか。
金博洋(ジン・ボーヤン JIN Boyang)(中国) SP:90.98
「グリーン・デスティニー」♪ ライトグレー。4ルッツ+3トウ、4トウと高さのあるジャンプを決める。キャメルスピンで足を高く上げるポジションも良い。3アクセルはステップアウト。
つなぎの動き、打楽器の音とぴったり合わせながらのステップ、中国の曲らしさを所作でしっかり見せながら、地元開催の五輪にかける思いを伝えた
得点に大きな拍手。
ヴラジミール・リトヴィンチェフ(アゼルバイジャン) SP:84.15
ラフマニノフ「Morceaux de fantasie」♪ ダークグレー。4トウをスムーズに決め、3アクセルややこらえたが大丈夫。3フリップ+3トウもきれいに入って笑顔。
一つ一つの所作を丁寧に見せるステップ、最後のスピンは胸の前で手を組むポーズのアップライト、拍手が起こる。
ほっとした顔で戻り、自己ベスト更新ににっこり
<G2>
イ・シヒョン(韓国) SP:65.69
ボロディン「イーゴリ公」♪ 水色に金。両手上げ4サルコウ、少し着氷でふらついた。両手上げ3アクセル、びしっと決める。3ルッツも両手上げだが、転倒
スピンの最後にはヘアカッター姿勢。さすがに残念そう。
ドノヴァン・カリージョ(メキシコ) SP:79.69
「Black Magic Woman」「Shake It」♪ 黒にゴールド。慎重に4トウ、3アクセルを決めて笑顔になる。少しディレイ気味の回転がカッコいい。3ルッツ+3トウはセカンドジャンプがぎりぎり
小気味いい動きのステップでは、ランジやスライディングを入れてバラエティ豊か。最後は少し曲に遅れてスピンを終えた。
自己ベスト更新、フリー進出決まって万歳
イワン・シュムラトコ(ウクライナ) SP:78.11
「Une vie d'amour」♪ 白オレンジ薄茶、パリの風景のプリント。コロナ陽性で団体戦に参加できなかったが、回復して戻ってきた。3アクセル、3ルッツ+3トウと流れが美しい。3フリップは下りて自然に振付に入っていく。
スケーティングも滑らかで、曲の雰囲気と本人のキャラがよく合っている。スピンのラストはきれいなY字姿勢。いい演技で良かった
アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル) SP:68.01
「Secret Hopes」「山の魔王の宮殿にて」♪ 黒系。4トウ、少しステップアウト。3アクセルはステップアウトで後ろに手をついてしまい「転倒の扱いになる」と解説・本田武史さん。3ルッツ+3トウもなんとか。
曲がアップテンポになっていくパートで、動きの激しいステップはいつもの彼らしい。少し苦笑いで帰ってきた。
ミハル・ブレジナ(チェコ) SP:75.19
「Baby Did a Bad Bad Thing」♪ 白T赤シャツ。冒頭のサルコウが途中で開く3回転になってしまった 3フリップの着氷で傾き、3トウで転倒 3アクセルはきれいだったので、アクセルを先に跳ぶ構成のほうがよかったのかも、、、
スピンの軸の安定感に五輪4大会連続出場の年季を感じる。ステップはスケートがよく滑っていてよかった。
<G3>
コンスタンティン・ミリュコフ(ベラルーシ) SP:78.49
チャイコフスキー「くるみ割り人形」♪ 緑の軍服風。玩具の兵隊が目覚めて動き出すようなスタート。4サルコウ、きれいに下りたがqがついた。3アクセル、3ルッツ+3トウと決める。
ミーシャ・ジーのプログラムを思い出すが、彼なりにステップで盛り上げて頑張っていた。シーズンベストでフリー進出決定。
ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:84.79
「Leave A Light On」♪ ワインカラーのシャツ。冒頭の4トウはオーバーターンでこらえる。3ルッツ+3トウを決め、後半にきれいな3アクセルが入った。柔らかさと力強さ、と実況アナが言ったとおりのプログラム。
終わってほっとしたような、少し悔しいような笑顔。
アダム・シャオ・イム・ファ(フランス) SP:86.74
「スター・ウォーズ」♪ 白の上に黒。まず4トウ+3トウ、続いて3アクセルと見事なジャンプ。4サルコウは軸が傾いて転倒したが、ものともせずにすぐ立ち上がってスピンに入る。ステップは俊敏でアクロバティック、空中キックやバタフライで魅了、最後のシットスピンも回転速い!
納得の得点かな。
マルク・コンドラチュク(ROC) SP:86.11
「Magnificent Century」♪ 臙脂に青と金。団体金メダルのメンバーとして登場。4トウ、なんとかこらえて立つ。3アクセルきれいに入り、4サルコウはオーバーターンしたが必死で2トウをつけた。
ステップは面白い振付をパーカッションに合わせてまとめる。「団体の疲れがあったか」と解説・本田武史さん。
エフゲニー・セメネンコ(ROC) SP:95.76
「What Is It About Her」♪ 黒ストライプ。4トウ+3トウ、しっかり決まる。4サルコウも高さがあり、3アクセルは下りてイーグルに繋げる。着氷姿勢で少し腰が引けるような気がするが、目立ってはいない。
シットスピンでの手の表情、ステップもキレがよかった。金博洋を抜いてトップに立つ。
ケヴィン・エイモズ(フランス) SP:93.00
「The Question of U」プリンス♪ 紫。最初から惹きつける振付を繰り出しながら、4トウ+3トウをばっちり決める。サルコウは3回転になったがミスではない。キャメルスピンの後ろで手を組んで伸ばす姿勢など、意外と難しそう。
「バックアウトカウンターからの」3アクセルが決まり、スピンをこなして活き活きとステップに入っていく。視線の送り方、ちょっとした仕草、最後に手をつかない側転、クール!
ミスなく終わって感激の表情。得点を見て叫んじゃう、純なケヴィン
<G4>
デニス・ヴァシリエフス(ラトビア) SP:85.30
「Sarakiz Ⅱ: Romanza」「The Battle Drums」♪ 青に黒を重ねて。長い髪を高くポニーテールにして登場。ステップの一部のようにさらっと跳ぶ3フリップ、流れの美しい3アクセル。後半の3ルッツでややフェンスに寄ってしまい、2トウをつけた。
シットスピンは得意の座禅を組むような姿勢で高速で。ステップの間の取り方、意味のある動きを音と合わせて、実に魅力的。彼らしいプログラム
アンドレイ・モザリョフ(ROC) SP:77.05
「Heart Cry」♪ ブルー系グラデーション。とてもきれいな4トウ+3トウが入ったが、4サルコウで転倒。アクセルが1回転になってしまった
ROC男子3人の中で、この選手のスケーティングが一番きれいだと思う。ぐるぐるっとループを描くイーグルに拍手が起こった。
ぎりぎりだがフリー進出は決まる。
羽生結弦 SP:95.15
サン-サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」♪ 水色Vネックにチョーカー風。その動き出しから指先の美しさが目を引く。イーグルからツイズルをして入るサルコウが1回転に 世界中のファンが悲鳴を上げたのでは
4トウ+両手上げ3トウは完璧に、ターンからの3アクセルは下りてそのままツイズル、即スピンに繋げる。
煌めくピアノの音と一体になるステップ、ジャンプの失敗なんか忘れてしまえ!
終わって「ありがとうございました」といつものように口を動かして挨拶。「はまった」と呟いたのは「他のスケーターの滑った後の穴に」とインタビューで明かした。「跳びにいったけど、頭が身体を防衛した」というのは、無理に4回転を跳んだら危険な転び方をしそうだから、本能的に締めるのをやめた、ということなのだろう。
勝負としては悔しいが、作品としては損なわれなかった。
宇野昌磨 SP:105.90
「オーボエ協奏曲」♪ 黒にストーン。力強く滑り出し、4フリップをびしっと決める。4トウ+3トウ、ちょこっと手をついたが大丈夫。3アクセルは傾いたように見えたが、もう最近の昌磨はこの程度では揺るぐことなく、しっかり下りられる。昔よくやっていた、着氷時に腕を回す動きも要らない。
ステップはさすがに動き、スピンの安定感はコーチのランビエール仕込み。自己ベストを更に更新
チャ・ジュンファン(韓国) SP:99.51
「Fate of the Clockmaker」「Cloak and Dagger」♪ 黒で一部透ける生地。高さと幅が十分の4サルコウ、3ルッツ+3ループもとても高い! 慎重に入った3アクセルも高さを出せた。
クリムキンイーグルからスライディングをして、そのまま入るスピン。アップライト姿勢もきれい
自己ベスト更新にオーサーコーチも声が出る。
マッテオ・リッツォ(イタリア) SP:88.63
「Volare」♪ 白シャツにワインカラーのパンツ。有名な曲の抒情的なアレンジで、4トウ+2トウを下りる。3ルッツも入り、後半3アクセルは音にうまく合っていた。
キャメルスピンの姿勢、柔らかな動きのステップ、落ち着いてまとめられたプログラム。
<G5>
ダニエル・グラッスル(イタリア) SP:90.64
「ヌレエフ(The White Crow)」♪ グレー。ゆったりと身体を撫でるような動きからスタート、4ルッツをきれいに決める。3ルッツ+3トウ入り、3アクセルを下りるとドヤ顔になった。
右の肩越しにエッジをホールドするキャメルスピンの姿勢、ステップはとにかく一歩ごとの動きが雄大。
団体に続いていい演技ができた。
キーガン・メッシング(カナダ) SP:93.24
「Never Tear Us Apart」♪ 黒に赤で飾り。PCR検査陰性が出るのに時間がかかり、昨日ようやく北京に入れた。4トウ+3トウ、3アクセルとスピードに乗って決める。スピンも姿勢が安定していて回転が速い。全体に躍動感があった。
今日もスマホでお子さんの写真を見せる
鍵山優真 SP:108.12
「When You're Smiling」マイケル・ブーブレ♪ 紺シャツにストーン。少し緊張していた感じがあったが、ポケットに手を入れて位置についた瞬間、笑顔を浮かべてスタート。4サルコウの高さと流れ 4トウ+3トウも余裕を持って下りる。後半の3アクセルを決めてさらに笑顔
"When you're smiling"と口ずさみ、"When you' crying"のところでは悲しそうな顔を見せる。ステップの伸びやかさ、口元に指を立てる所作など、どれも愛らしい。
滑りながらずっと笑顔、ポケットに手を入れてフィニッシュ。両手を突き上げてガッツポーズ。
得点には大きく手を広げて、踊りだしそう 君がみんなを微笑ませてくれた
ネイサン・チェン(アメリカ) SP:113.97
「ラ・ボエーム」シャルル・アズナヴール♪ 白Tに黒ジャケ。4フリップ、3アクセル、4ルッツ+3トウといつもどおりの完璧なジャンプ。
強いていえば、ジャンプを下りたエッジに長く乗っていようとしないので、ちょっと慌ただしく見える。
世界最高得点を更新
モリシ・クヴィテラシヴィリ(ジョージア) SP:97.98
「Tout l'universe」♪ 濃紺に赤系ストーン。4サルコウ+3トウ、3アクセルときっちり決めてきた。後半4トウもきっちり入り、団体から好調を保っている。
ステップの中で片手側転など、個性的な動きも。ラストは天に投げキッス。自己ベスト更新
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:97.24
「シナーマン」ニーナ・シモン♪ 黒。視線を落として位置につき、視線を上げて動き出すと、もうこの曲の世界。3フリップ、問題なく、つなぎの跳躍が目をひく。足を高く上げてからの3アクセル、しっかり決まる。
空中キックやスライディング、スプリットジャンプを下りてすぐ足を高く上げてターンするスタイラス、あらゆる動きが芸術 キャッチフットで高く足を上げた美しいキャメルスピンで締めくくった。
結果、ネイサン・チェンがトップに立ち、2位に鍵山優真、3位宇野昌磨と日本勢が続く。4位チャ・ジュンファン、5位クヴィテラシヴィリ、ジェイソン・ブラウンが6位でフリー最終グループとなった。
7位セメネンコ、羽生結弦は8位。9位メッシング、10位エイモズ、開催国の金博洋は11位。
フリー進出のボーダーラインはルーカス・ブリツィギの76.16だった。ミハル・ブレジナ、アレクセイ・ビチェンコのベテラン勢はフリーに進めなかった。
フリーは明後日、日本時間の10:30から。
北京オリンピック・フィギュアスケート、団体戦男子フリー(ジャッジスコア)。
ロマン・サドフスキー(カナダ) FS:122.60
「Chasing Cars」♪ ピンクにグレー。4サルコウ、ステップアウトで手をつく。3ルッツ+3トウはきれいに決まった。アクセルが1回転になり、3ループも安定しない 後半のルッツもパンク、つなぎでの転倒と実力が出せず、、、
もしかして、フリーがあると本気で思ってなかった? 滑らかなスケーティングはそれだけで見惚れるけど。
金博洋(ジン・ボーヤン JIN Boyang)(中国) FS:155.04
「Invocacion y danza」「Bolero」♪ 赤Vネック。まず高さのある4ルッツを決める。4トウはちょっと着氷が乱れた。3アクセル+オイラー+3サルコウ、4トウ+2トウと頑張る。最後のフリップは2回転になった
スパニッシュギターでボレロ、きびきびした動きでステップ、力強いジャンプを織り込んだコレオ。オリンピックの舞台をエンジョイしていた
マルク・コンドラチュク(ROC) FS:181.65
「ジーザス・クライスト・スーパースター」♪ 白カットソーに赤パンツ。冒頭の4トウはややこらえたが大丈夫。3アクセルばっちり、3アクセル+2トウ、両手上げ3ループと決めていく。後半に4サルコウ+3トウ、単独4サルコウと鮮やかだったが、両手上げ3ルッツ+オイラーのあとフェンスに寄り過ぎ、なんとか2サルコウをつける。
ステップは細かい動きで、コレオは最後の最後に、ミュージカルのクライマックスのようにドラマチックに演じた。
終わって氷に突っ伏す。力を振り絞った
鍵山優真(日本) FS:208.94
「グラディエーター」♪ 黒にゴールド。迷いのない顔で位置につく。冒頭の4サルコウ、スムーズ。4ループ、少しオーバーターンしたがそれだけ。4トウ、3アクセル+3トウと隙がない。
丁寧で回転の安定したシットスピン、一歩ずつその軌跡をじっくりと見せるステップ。後半4トウ+オイラー+3サルコウ、3フリップ+3ループ、3アクセル、揺るぎない。決まった瞬間笑みがこぼれる。
ぐ~んとグライドしていくコレオ、ボーカルと一体化して美しくパワフル。そのままスピン、姿勢も軸もしっかり。
膝をついて両手を広げてフィニッシュすると、うんうんと頷いた。
ジュニアの頃から優れた才能が見えていたが、今ここで更なる覚醒 泣けてきた
得点を見て歓声に包まれる日本チーム 自己ベストを10点以上更新
ヴィンセント・ジョウ(アメリカ) FS:171.44
「グリーン・デスティニー」♪ 白にグレーで模様。4ルッツは少し傾いたが大丈夫。フリップが1回転に 4サルコウ、4トウと下りる。
ゆったりと大きなイーグルを繋ぐコレオの後、4サルコウ+3トウ、3アクセル+オイラー+3サルコウ、3アクセル+2トウと決めてきた。
シットスピン、ラストのコンビネーションスピン、ポジションや腕の使い方が好き パン!と腕を広げてフィニッシュ。
4ルッツにq、単独4サルコウと4トウで回転不足。画面左上のランプがいちいち黄色(審議中)だったが、やはり点が伸びなかった。
結果、1位日本10ポイント、2位ROC9ポイント、3位アメリカ8ポイント、4位中国7ポイント、5位カナダ6ポイントを加算。
現在のチーム順位は、1位ROC45ポイント、2位アメリカ42ポイント、3位日本39ポイント、4位カナダ30ポイント、5位中国29ポイント。
日本は4位との差を9ポイントとして、メダルに大きく近づいた。ROCは逃げ切り優勝が見えてきて、アメリカは追いつくのが厳しくなったかな。
明日はペア→アイスダンス→女子の順にフリーが行われてメダルが決まる。。。どきどき
北京オリンピック・フィギュアスケート、団体戦女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
朱易(ジュー・イー ZHU Yi)(中国) SP:47.03(10)
「Paint It Black」♪ 紫に黒ストーン。国内の選考会を勝ち抜いてエントリーしたが、3フリップ+3トウでフェンスに近寄り過ぎて転倒。2アクセルはきれいに入ったが、ループが1回転になって無効0点となってしまった。
じわじわと曲が盛り上がるところで大きく体を使ってステップ。スピンはレベル4を獲得した。
アナスタシア・シャボトワ(ウクライナ) SP:62.49(7)
「Carol of the Bells」「Schedrick」♪ 白に赤い花、緑のスカート。3アクセルは回避して2アクセルで。両手上げ3フリップ、両手上げ3ルッツ+両手上げ3トウをきれいに決めて笑顔が浮かぶ。空中も着氷も姿勢がきれい。
丁寧できちっとした姿勢のスピン、可愛らしい所作のフィニッシュポーズ。終わってほっとしたのか、悔しかったのか、一瞬涙ぐんだ 減点1は?
エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:61.05(8)
「Sweet Dreams」♪ グレー。兄ミハル、コーチの父も見守る中、両手上げ3ルッツでオーバーターンしたが根性で3トウをつける。3フリップ決まり、キックから片手上げ2アクセルがカッコいい。
アップテンポになってステップ、「ダイナミックに動けていた」と解説・鈴木明子さん。大人の体つきできれいな筋肉が躍動する。クールなポーズでフィニッシュ、自己ベスト更新にチームみんなで万歳
アナスタシア・グバノワ(ジョージア) SP:67.56(4)
「Une vie d’amour」♪ 黒に赤ストーン。女性ボーカルのシャンソンに乗って、3フリップ+3トウがきちっと入る。2アクセル、後半両手上げ3ルッツも難なく決めた。
キャメルスピンの回転速く、コンビネーションスピンも安定している。ステップの一歩が大きく、体の使い方も伸びやか。ヘアカッターの背中にもう片方の手を添える姿勢のレイバックスピン。
終わってチームに笑顔を向けた
ララ・ナキ・グットマン(イタリア) SP:58.52(9)
「Maria and the Violin’s String」「Elizabeth」♪ 右回りジャンプの選手。ピンクと紫。コンビネーションジャンプは両手上げ3ルッツ+片手上げ2トウにした。片手上げ3フリップを下り、レイバックスピンはせずに面白い入り方のシットスピンを見せる。
ステップは「リンクを大きく使えている」と解説・鈴木明子さん。フライングキャメルスピンの着氷で「ぶれてしまった」ところが惜しい。全体に所作が美しい
マデリン・スキーザス(カナダ) SP:69.60(3)
「My Sweet and Tender Beast」♪ 紫。右回りジャンプの選手。3ルッツ+3トウ、高さも幅も出てきれいに下りた。3ループ、2アクセルと決まると本人もうるっとしているようで、アドレナリンが出ている感じでぐいぐいとステップを踏んでいく。
ヘアカッターからビールマンをじっくり見せるスピンで終わり、力強くガッツポーズ。自己ベスト更新でトップに立つ。これはカナダの決勝進出決まったか。
ニコル・ショット(ドイツ) SP:62.66(7)
「Adions Nonino」アストル・ピアソラ♪ 黒に赤をあしらう。3フリップ+3トウがきれいな流れ。3ループはqがついたが、2アクセルきちっと入る。腕の使い方、足さばきがタンゴらしく、大人の雰囲気。胸に手を添えるレイバックスピンで余韻を持って終わる。
いい演技で思わずガッツポーズ。
樋口新葉(日本) SP:74.73(2)
「Your Song」♪ パステルカラーで黄色青紫など。緊張の中で柔らかな微笑みを浮かべながら、高さと流れのある2アクセルから。3ルッツ+3トウをしっかり、3フリップも美しい軌跡。
ボーカルと共に歌っているような表情で、一つ一つ心を込めるステップ。ヘアカッター姿勢をじっくり見せて終わる。じわっと心に響く演技、オリンピックでついに出来た
カレン・チェン(アメリカ) SP:65.20(5)
「Requiem fora Tower」「Requiem for a Dream」♪ 黒にブルーのストーン。3ルッツ+3トウ、高さがある。2アクセルも余裕だったが、3ループで転倒
それでも得意のスパイラル、パール、ヘアカッター、ビールマンと見せていくレイバックスピンなど、見せどころはたくさん。
カミラ・ワリエワ(ROC) SP:90.18(1)
「In Memoriam」♪ 紫。長めのスカートが大人っぽい。両手上げ3アクセル、両手上げ3フリップ、後半両手上げ3ルッツ+両手上げ3トウ、と完璧 「下りたフリーレッグがつま先まで伸びていて美しい」と解説・鈴木明子さん。キャメルスピンの腕の使い方、高く足を上げた姿勢がとても素敵 ステップは長い手足を存分に動かして踊る。レイバックスピンも全ての姿勢をきれいに見せていく。
15歳だが子供っぽく見えないのは、身長があるのと所作が洗練されているからだろう。まるで男子?の得点をオリンピックでも普通に出してきた。
結果、1位ROC10ポイント、2位日本9ポイント、3位カナダ8ポイント、4位ジョージア7ポイント、5位アメリカ6ポイントをそれぞれ積んだ。
チーム順位は1位ROC36ポイント、2位アメリカ34ポイント、3位日本29ポイント、4位カナダ24ポイント、5位中国22ポイントでフリー進出。ジョージアも22ポイントになったが、ポイントの高い2種目の合計で中国に及ばず6位。
イタリアは9位2ポイントしか積めず、7位20ポイントで3大会連続フリー進出を逃した。チェコが18ポイントで8位、ドイツ8ポイント9位、ウクライナも8ポイントで10位(上位2種目の合計による)。
カナダがフリー進出したことによって、日本はフリーで取りこぼすとヤバいかも このあとすぐ男子フリー、鍵山優真くん頑張れ~~~
いつも教えてくれるファン仲間&mixiに集う人たちに感謝
2月のBSフジ「フィギュアスケートTV!」は明日6日の放送。この時期に放送しちゃうか~と思うが、五輪のフィギュアスケート団体2日目は午後2時前に終わる。ファンは余裕で視聴できるはず、というわけで
***
今回は、1月に日本各地で実施された大会の模様を中心にお届け。北京オリンピックの代表選手も参加した「名古屋フィギュアスケートフェスティバル」、大学生の戦い「インカレ」、高校生の戦い「インターハイ」、そして「冬季国体」での選手の活躍をご紹介。さらに、エストニアで開催された「四大陸フィギュアスケート選手権大会」の戦いもお送りする。
***
今回は鈴木芳彦アナと上中勇樹アナが出演。スーさんこと鈴木アナが、四大陸選手権のアイスダンスについてがっつり語ると思われる インカレ、インターハイ、国体はそこでしか見ることがない選手もいるから、見ておきたい。
五輪と併せて録画予約してから寝よう
北京五輪・フィギュアスケート団体の予選(SP&RD)結果を予想してみて、一応日本は3位以内でフリー進出できそうという結論。アメリカ、ROC以外の2チームはどこになるか? 日本に有利な組み合わせは?
と、あれこれ考えているうちに、女子ショートプログラムの滑走順が発表された。ロシアと日本は予想通りだったが、アメリカはカレン・チェンを起用してきた
カレン・チェンのSPシーズンベスト68.74を踏まえて、女子ショートプログラムの結果がシーズンベストのランク通りになった場合は、3位日本29ポイント、4位中国24ポイント、5位ジョージア23ポイントとなる。そこにフリーのシーズンベストを加えるとこうなる。(表内の順は予選終了時)
日本は銅メダルに届くと予想。ただし、女子SPで中国が5ポイントくらい積み、日本が予定通り取れてなかったりすると、ポイント差が2か3くらいしかない状態でフリーに入ることになる。これはフリーでうっかり取りこぼすと危うくなる 女子フリー、きっちり9ポイント取って、中国との差を広げておきたい。
一方、中国から見れば、ペアやアイスダンスで確実に勝てそうなジョージアが相手なら、追いつかれる心配なく日本を追えるからいいかも
ジョージアではなくカナダがフリー進出した場合はどうか。女子が少なくとも4位7ポイントで23ポイントになり、ジョージアは5位6ポイント以下だった場合。
ダンスで中国がカナダに負けると、その分日本は楽かも。
イタリアが頑張って7位になり、アメリカがジョージアとカナダの両方に勝つと、イタリアにもチャンスがでてくる。
日本としては、カナダが出てくる場合とあまり変わらない。
可能性は低いが、中国がフリー進出できなかった場合。イタリアが6位5ポイント取るのは難しそうなので、ジョージアとカナダがそろって23ポイントになったケースを考える。
大勢に大きな影響はない感じ、、、
優勝争いを考えると、アメリカに金メダルのチャンスがあるか。ROCの男子がフリーで崩れるようなことがあれば、可能性0ではない
とりあえず日本のメダルの可能性が高いとわかって嬉しい しかし油断してはいけない。ベストでなくてもいいから大崩れしないことが何より大事
これって、、、駅伝に似ている。区間新や区間賞をみんなが取らなくてもいいから、ブレーキになる区間を作らないことが大事
明日は女子ショートプログラム、続いて男子フリー。樋口新葉ちゃん、鍵山優真くん、応援してるよ
北京オリンピック、開会式の前に寝落ちしてしまった。一応録画してあるけど、後で見る時間あるかな
フィギュアスケートは開会式前に団体予選(ショートプログラム&リズムダンス)でスタート。初日の男子ショートプログラム、アイスダンス・リズムダンス、ペア・ショートプログラムの3種目が行われた。
日本は男子SP2位9ポイント(宇野昌磨)、アイスダンスRD7位4ポイント(小松原美里/小松原尊KOLETO Tim)、ペアSP3位8ポイント(三浦璃来/木原龍一)で、20ポイントを獲得。1位アメリカ28ポイント、2位ロシア26ポイント、3位中国21ポイントに次いで4位につけた。5位までがフリーに進める。
今大会は団体でメダルの可能性が高い!と前々から言われていたので、本当にそうなのかシミュレーションしてみようと思いつつ、なかなか時間が取れず 初日を終わった時点で、なんとなく予想していたのと違うところもあり、改めてやってみた。
予想とかなり違った点は(1)ロシアがトップじゃない(2)中国けっこう本気の2点。ロシア男子3位8点は予想通りだが、ペアとアイスダンスで1位が取れなかったのは意外だった。逆にアメリカは、今回こそ金メダルのチャンスと狙っているか。中国はソチ、平昌とフリーに進めなかったが、今回は開催国でもあり、絶対フリーに進むだけでなく、あわよくばメダルという意気込みを感じる。
第1日を終わっての結果
初日のエントリーが決まった時点でのシーズンベストを使用してのシミュレーションではこうなっていた。
ロシアは予想より2ポイント低く、アメリカは3ポイント高い。中国は種目ごとの予想と少し違うが合計は予想通り、日本は1ポイント上積みできた。カナダは2ポイント足りず、イタリアは1ポイント多い。頑張ったのがジョージアで、3ポイント高くなっている。
女子ショートプログラムはまだエントリーが発表されていないが、シーズンベスト(複数枠ある場合は一番高い選手を採用)で予選の結果を予想すると:
ポイントで並んだ場合、ポイントの高い2種目のポイント合計で決める。ジョージアは22ポイントになるには女子が4位7ポイントを得る必要があり、その場合男子4位7ポイントとの合計14。カナダが22ポイントになるのは女子が5位6ポイントの場合で、アイスダンス7ポイントとペアまたは女子6ポイントの合計で13。フリー進出を逃す計算だ。逆にジョージアに勝てれば進出できそう。
中国は女子が10位1ポイントに留まっても22ポイント確保できる上に、ポイントの高い2種目合計がペア10ポイント+アイスダンス6ポイント=16。予選通過の可能性が非常に高くなっている。ジョージアは上記の通り22ポイントでもなんとかなりそうだが、カナダとイタリアは23ポイントないと越えられない。23ポイントになるには、カナダは4位7ポイント、イタリアは6位5ポイントが必要。
ちなみに女子のシーズンベスト(複数枠ある場合は高いもの)は:
日本はよほどの取りこぼしがない限り、2位9ポイントは確保できるだろう。アメリカは誰が滑るのかわからないが、マライア・ベルやカレン・チェンだった場合、ジョージアやカナダに負ける可能性はないではない。イタリアは6位5ポイントを取るためにはシーズンベストで6点以上高い選手に勝たなければならず、ちょっと厳しいかも。
フリーで日本が有利になるのは、アメリカ・ROC以外はどこのチームが進出した場合なのか フリーの予想は次に。
北京オリンピック・フィギュアスケート、団体戦ペア・ショートプログラム(ジャッジスコア)。解説は男子に続いて本田武史さん。
ソフィア・ホリチェンコ/アルチョム・ダレンスキー(ウクライナ) SP:53.65(9)
「ピーニャ」♪ ベージュ系。3ツイスト、しっかり高さが出た。3サルコウ下り、スロー3ループ決める。ステップ中に一瞬女性が止まってしまうが大きな崩れにはならず。なんか一生懸命スピンを回って、フィニッシュポーズ。
イェリザヴェタ・ズコヴァ/マルティン・ビダジュ(チェコ) SP:56.70(8)
「Boom Boom」♪ 黒。なかなかカッコいいポーズからスタート、縦系の姿勢で3ツイスト。3トウは男性がステップアウトで手をついた。スロー3ルッツもステップアウト。ステップの振付がよくシンクロしていて、スピンもかなり合わせていた。
カリナ・サフィナ/ルカ・ベルラヴァ(ジョージア) SP:64.79(6)
「Moonlight」♪ グレー。今季はJGPに出場していたが、ヨーロッパ選手権4位と急成長中。こちらも縦系の姿勢で3ツイスト、3トウをそろってきれいに下りる。スロー3ループ、雄大に決める。ステップはあえてシンクロしない動きを多く入れて、バラエティに富んだ構成。リフトの前には女性がウォーレイを入れていた。17歳と19歳、伸びしろ半端ない
アレクサ・クニーリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ) SP:75.00(3)
「House of The Rising Sun」♪ 赤、黒。3ツイスト十分な高さ、3トウは跳び上がるタイミングは違ったが着氷のタイミングは合う。スロー3フリップ、力強い。スピンもビッタビタに合わせてきた。リフトを下ろすところで女性が横向きで2回転くらいしてる? 全体にダイナミックで大人っぽかった。
自己ベスト大幅更新
三浦璃来/木原龍一(日本) SP:74.45(4)
「ハレルヤ」♪ 水色、濃紺。強い決意に静かな微笑みを浮かべて位置につく。滑り出しから、そのスケーティングの滑らかさが際立つ。3ツイストまとめ、3トウ完璧に合う。ランジからのリフト、スロー3ルッツも美しい流れ。ステップの一歩一歩もきれい。スピンを丁寧に合わせ、力強くデススパイラル。
終わって胸の前でこぶしを握りながらぴょんぴょんする璃来ちゃん 今できることを出しきれた
ニコル・デラモニカ/マッテオ・グアリゼ(イタリア) SP:60.30(7)
「Let It Be」♪ 黄色と青のつなぎ。サルコウは女性が2回転で転倒。3ツイストは大丈夫だったが、スロー3サルコウでステップアウト。ステップなどはきれいで、最後のスピンは完全に合わせてぴたりと止めてフィニッシュ。
カースティン・ムア-タワーズ/マイケル・マリナロ(カナダ) SP:67.34(5)
「Hold on Tight」♪ 濃いピンク、紫。3ツイスト、やや高さが足りなかったか。3トウ、女性がやや回転足りずに下りてきてしまった。スロー3ループ、いい流れで決まった。リフトは女性が完全にノータッチから手に腰かけるような姿勢で、スムーズに下ろす。スピンのタイミングは天井カメラで見てもよくわかった。
隋文静(スイ・ウェンジン SUI Wenjing)/韓聰(ハン・ツォン HAN Cong)(中国) SP:82.83(1)
「ミッション・インポッシブル2」♪ 黒、白シャツに短い黒ジャケ。きりっとした表情で、3トウを助走から着氷まで完璧にそろえる。スロー3フリップ、女性が美しく跳んで下りるだけでなく、投げた男性もダンスのポーズを決める。3ツイストは女性が片手上げで。スピンの合わせ方も半端なく、デススパイラルに入るときの女性の色気、回りながら手の表情。リフトのスプリットポジションでも腕で表情を作った。
女性の髪が一筋顔にかかるのが何とも色っぽい。メイクといい、もう本当に大人
アナスタシア・ミシナ/アレクサンドル・ガリアモフ(ROC) SP:82.64(2)
「エスメラルダ」♪ ピンク、グレー系に赤スカーフ。自信たっぷりの表情で滑り出し、鮮やかな3ツイストから。スロー3フリップも問題なく、投げた男性がスライディングをきめる。3サルコウは1ミリのずれもなく、デススパイラルは女性が男性の足の下をくぐりながら入っていく。男性の片手にひょいと腰掛けるようなリフト。フィニッシュポーズのあと、女性がお姫様のように男性に手を差し伸べて起き上がらせるところまでが演技
結果、中国が1位10ポイント、2位ロシア9ポイント、3位アメリカ8ポイント。日本は4位で7ポイントを積む。カナダ5位6ポイント、ジョージア6位5ポイント、イタリアは7位4ポイント。
ここまで、アメリカが28ポイントでトップに立ち、ROCが26ポイントで2位につけ、中国が21ポイントで3位。日本は20ポイントで4位につけている。5位は18ポイントのイタリア、カナダは16ポイントの6位。
明後日の女子ショートプログラムの結果で、フリーに進める5チームが決まる。今夜じっくり展開を予想したい