■猫猫センセ、残念でした;
次に、小谷野敦さんの『母子寮前』は非常にベタな私小説のスタイルで、末期がんの母親の看病という切実なテーマながら、自己批評が欠落しているのではないかと指摘があり、選に漏れた。
いまじゃ、トラックだって、自意識過剰、自己批評ぶってるのだから、いらないんだよ、そんなもん。
●挟撃された猫猫センセ;
銀の文学スプーンを咥えて生まれてきた朝吹真理子、と中卒西村賢太のダブル受賞。挟撃された猫猫センセ! 上流階層とガチ庶民階層に挟み撃ちされる中産階級の猫猫センセ。中産階級の没落、あるいは、ハンパな中産階級を嫌悪するちょっと前のネオリベ的風潮の象徴か? 帯に短し(ロウアーミドル出身)、タスキに長し(東大博士)。半端なアカデミシャンで、半端な壮絶なる人生をもつ私小説作家という二重に半端な役割を担わされてしまった猫猫センセ! かわいそうに!
やはり、我利我利猫猫センセの戦略負け。
中卒・西村賢太;23歳のとき(貧乏作家@いか註)藤澤清造の作品と出会って共鳴して以来、清造の没後弟子を自称し、自費で朝日書林より刊行予定の藤澤清造全集(全5巻、別巻2)の個人編集を手掛けている。 wiki
東大博士・猫猫センセ; ●「自分、自分、自分」地獄。”当時はさまざまな悩みを抱えていた。恋愛の悩みや、自分が将来名を成せるか、学者として成功できるか、そして自分の書いた文章が評価されるかといった悩みである。” よく書けている。自分のことしか考えてないって。(愚評)
超大御所の評伝(『谷崎潤一郎伝―堂々たる人生』)で、....。超一流作家に"堂々たる"ぶらさがり。「自分が将来名を成せるか、学者として成功できるか、そして自分の書いた文章が評価されるか」ばっかり考えている。
▲追記; やはり、氾濫、坂東太郎。
愚評で、小谷野センセの"坂東太郎"的性質をご指摘申し上げたら、はや、氾濫。
坪内祐三の父親が犯罪容疑者であったらしいことを指摘。 いいぞ、もっと、"坂東太郎"! 暴れろ!
家康公がお出ましになって、東遷されるまでは。