↑十五夜を過ぎても真夏日を、おんもでしのぐうめちゃん。 ↓あさがお。
← おいらのえさ@夏野菜。
■ A day in my life across the death valley;
完成と炎上の狭間で。
Death valley稼業についての日記。おいらは、「・役に立つこと ・お金になること」のためにバイトでがんばっている。
今年はある課題がある。今年の課題というより、3年のプロジェクトの総決算課題。その課題を達成して、「大きく強くする」 (愚記事⇒ 今日の看猫 20091210)ことができれば、1回で高給車1台分の価値がある製品できる。正確には、ある買い手が、その「大きくて強い」製品ができれば、高給車1台分の値段で買いますよ、と2010年末に言った。言った当人も、まさかそんな急にできることもないだろうから、高給車1台分の値段で買いますよ、と大きく言ったのかもしれない。それをうけて<ブルジョアさま>が、「おまい(⇒いか@バイト)、やれ!」と命じているのだ。
おいらの任務。その「大きくて強い」製品を作る技術開発。問題は量と歩留まり。今年に入って、きつい時期が続いた。特に1-2月。むしろ大震災の3月が先が見えてひと段落した頃。実は、技術完成前に上市計画が決まり、受注も始まっている。恐ろしいよね、<従業員何万人のメーカー>。
そして、昨日の土曜の朝に、「大きく強くする」 技術の結果が出た。できたものの性能を測定して、成功しているか、失敗しているか、運命の結果がでるのだ。結果、まずまず。合格ラインは、軽く、クリア。この世にない機能をもった物質の大量合成に成功したことを確認。ひとまず、安心。ところが...。
■炎上。プロジェクトは炎上しそうである。実は炎上するも鎮火するも、バイトであるおいらの胸先三寸である。炎上の問題の背景は上記の 「大きく強くする」 技術のことではない。プロジェクトのマネジメントの問題。マンガに描いたようなこの問題;技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由。あまりに、典型的すぎるので、おいらは、わらっちゃった。
以前書いたようにこのプロジェクトは、ベンチャーを、売上数兆円のメーカーが買収したものだ;
<従業員何万人のメーカー>の部長級の<木村摂津>なのに、R&Dをやる人 材を割けない。会社が手下を配属してくれないのだ(#3)。バイトでやれ!と。この<従業員何万人のメーカー>は典型的高度成長期の産 業。<木村摂津>の世代でさえ入社時に会社の売上げの大部を叩きだす"ドル箱"大工場は、ルーチンで稼働。<従業員何万人のメー カー>のお貴族正社員さまたちは、出来上がったルーチン産業機構を滞りなく回すことが最大の責務だった。し、今でもそうなのである(恐ろしいこと に!!!)。あやしいR&Dなんかいやなのだろう。 (愚記事;やっぱり、おいらは、高踏派 )
でも、売上数兆円のメーカーの正社員さまは、自分で決断しない。あやしいR&Dなんかわからないのだ。全部、判断を末梢に押し付けてくる。ここで、末梢の胸先三寸で、プロジェクト事態が崩壊する。最近、 プロジェクトの構成員が辞めてもいいから、マネジメントの失敗によるしわ寄せの押し付けの仕事は嫌だという雰囲気が強くなった。やはり、ブラック企業の悲哀が噴出したのだ。
ところで、この<従業員何万人のメーカー>。社長さんのメッセージはすばらしい。「グローバル経済でがんばろう!」。でも、中間層の正社員さまはみんな田吾作さまである。日本中間枢の 崩壊 。
もちろん、おいらはぬっぽん末梢の 豪快 で、がんばっていこうと思う。 でも、最近、中国かシンガポールでも行こうかなぁと夢想している。