れいわ新選組はサヨクの仇花に過ぎないが、NHKから国民を守る党の登場は「下級国民」の反乱である。左右を問わず賛同者がどんどん増えていくのではないだろうか▼「NHKをぶっ壊す」というスローガンは、「上級国民」としてのNHKに向けられたものであり、特権階級化した者たちへの挑戦状である。代表の立花孝志が今回の参議院選挙の比例で当選した。5名以上の国会議員を集めればNHKの「日曜討論」に参加できるというので、立花は現職の国会議員を一本釣りしている。やることが半端ではない▼エリック・ホッファーは『大衆運動』(高根正昭訳)において、過激な運動に身を投じる者たちの特徴について触れている。「彼らは、自分たちの巨大な事業にともなう困難について、まったく無知でなければならない。つまり、経験をもつということは不利なのである。フランス革命を始めた人びとは、まったく政治的な経験をもっていなかった。ポルシェヴィキや、ナチス党や、アジアの革命家たちについても、同じことがいえる」。先が見えすぎれば尻込みしてしまうからだ。「政治的な経験」を積んだ実務家は後からやってくるのである▼時代が大きく変わろうとしている今、様々な権威が音を立てて崩れてきている。その代表がNHKである。「NHKをぶっ壊す」という運動がここまでなるとは、誰も予想しなかったはずだ。無知の力が政治を変える原動力となるのである。
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