本づくりをしていると、その労苦の大変さを味わうことになる。商品にして流通させるには、何人もの協力がいるし、失敗も付きものであるからだ。
それだけに、僕が手もとに置いておく本については、丁寧に読みたいと思っている。毎日のように、僕が色々な人の本を紹介しているのは、どんな本であろうとも、日の目を見て欲しいからである。ただ、目を通したというだけでは、本当に読んだことにはならない。感想をメモすれば、一応は活字に残る。そうすれば、思い出すきっかけにもなるのである。
古希を迎えても、一日一冊を心掛けたい。以前に読んがことがある本が中心だが、それでもかなり忘れており、再読をしないと意味をなさない。仕事といっても、それで全てがつぶれるわけではないし、時間的な余裕はあるからだ。僕の持っている蔵書などたかが知れている。一冊も無視することなく等しく付き合いたいのである。