草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

IR汚職で問われているのは国家としての日本への忠誠心だ!

2020年01月03日 | 思想家

IR汚職で岩屋毅前防衛相の名前が取りざたされている。中共の企業から金をもらっていたとみられており、政権与党の幹部にまで波及することになれば、とんでもないことである。いくら一民間企業とはいっても、その背後には中国共産党が控えており、国政を揺るがす大事件である。金額の多寡の問題ではないのである▼マキアヴェッリは『君主論』(黒田正利訳)で「人事における運命の支配力とそれに対抗する道」を論じた。ともすれば人々は運命の支配力に抗することはできないと思いがちである。これに対してマキアヴェッリは自由意思の重要性を説き、河川の氾濫をその例として上げたのだった。「いかなるものも到底この力に抵抗できないので、人はそこから逃れ、その怒りの前に膝を屈する」としても、そこで人々は英知を発揮するというのだ。「天候がふたたび平穏にかえると、人はいろいろの防備を施し、堤防を築き、そしてこのつぎに洪水があっても、河水は運河によって導かれ、少なくともその猛威をして破壊をほしいままにさせないようにする」からである▼祖国を守り抜くためには、河川の氾濫を制御するように、すぐに手を打たなければならない。一時的に政治が混乱することもやむを得ない。今こそ国家としての日本への忠誠心が問われているのだから。

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