「中国軍で大粛清か」というニュースが世界中を駆けめぐっているが、それは何も驚くに当たらないのである。警察や公安は中国共産党の手先であっても、軍隊はそれとは別な組織であるからだ。。
小室直樹は「近代デモクラシー諸国における国家権力—軍隊と警察」において「軍隊は、政府とは一体ではなく、組織として一定の距離をおく。半ば自律的なプロ集団である。国家の要請が政府の命令に矛盾する場合には、政府の命令に服しないこともあり得る」と書いている。
スターリンは軍隊を恐れていたために、共産党員を監視に付けた。ヒトラーにしても、絶えず軍の関係者から命を狙われていた。軍閥的な傾向の強い中国軍が、習近平に絶対服従を誓うわけはないのである。
しかも、台湾を武力侵攻し、東アジアで戦争を引き起こせば、中国軍はとんでもない犠牲を強いられる。反習近平の動きがあって当然である。そうした者たちを根絶やしにするために、習近平は大粛清に手を染めているのではないだろうか。
今後の成り行きが注目されるが、中国という国は、相手がよほど弱くない限り、手出しをするのを避けてきた歴史がある。習近平ら中国共産党幹部の権力の維持のために、利用されたくないというのが中国軍幹部の偽らざる心境ではないだろうか。
小室は「軍隊は構造的にクーデターの可能性も秘めている」(『国民のための戦争と平和の法』)とも指摘している。中国の混乱は今後どうなるか見当が付かないが、中国軍がまともであれば習近平の暴走を阻止することもできるのである。
しかし、それを許すまいとする習近平の頭の中にあるのは、武力による台湾統一であり、それを行うための前兆が、核ミサイルなどを保有するロケット軍の司令官の解任や、中国軍幹部の消息不明や自殺とみられる不審死のケースの続出なのである。
小室直樹は「近代デモクラシー諸国における国家権力—軍隊と警察」において「軍隊は、政府とは一体ではなく、組織として一定の距離をおく。半ば自律的なプロ集団である。国家の要請が政府の命令に矛盾する場合には、政府の命令に服しないこともあり得る」と書いている。
スターリンは軍隊を恐れていたために、共産党員を監視に付けた。ヒトラーにしても、絶えず軍の関係者から命を狙われていた。軍閥的な傾向の強い中国軍が、習近平に絶対服従を誓うわけはないのである。
しかも、台湾を武力侵攻し、東アジアで戦争を引き起こせば、中国軍はとんでもない犠牲を強いられる。反習近平の動きがあって当然である。そうした者たちを根絶やしにするために、習近平は大粛清に手を染めているのではないだろうか。
今後の成り行きが注目されるが、中国という国は、相手がよほど弱くない限り、手出しをするのを避けてきた歴史がある。習近平ら中国共産党幹部の権力の維持のために、利用されたくないというのが中国軍幹部の偽らざる心境ではないだろうか。
小室は「軍隊は構造的にクーデターの可能性も秘めている」(『国民のための戦争と平和の法』)とも指摘している。中国の混乱は今後どうなるか見当が付かないが、中国軍がまともであれば習近平の暴走を阻止することもできるのである。
しかし、それを許すまいとする習近平の頭の中にあるのは、武力による台湾統一であり、それを行うための前兆が、核ミサイルなどを保有するロケット軍の司令官の解任や、中国軍幹部の消息不明や自殺とみられる不審死のケースの続出なのである。