つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

画家・熊谷守一翁について

2020年11月01日 | 芸術

                  自宅の庭で楽しむ熊谷守一翁(撮影・藤森武氏)

 画家・熊谷守一翁は「画壇の仙人」と呼ばれていました。87歳の時に推挙された文化勲章を辞退したことは話題となりました。豊島区千早に家を建て、97歳で亡くなるまでの45年間を過ごしていました。後年の20年は家から一歩も出なく自宅の庭で自然観察を楽しむ日々を送っていました。映画「モリのいる場所」では、熊谷守一翁の晩年の生活ぶりが披露されていました。旧宅は今では熊谷守一美術館として公開されています。

 写真家・藤森武氏は、土門拳師の弟子となり、今では日本文化撮影の第一人者です。30代の時に3年間に亘り熊谷守一翁との交流の中、その生活ぶりを撮影して、写真集「独楽・熊谷守一の世界」を出版しています。その藤森武氏の講演会が、自由学園明日館講堂で開催されました。40人に限定された講演会に抽選当選しましたので参加しました。女性の方が7割以上を占めていました。高野之夫豊島区長も参列しておりました。講演会は、藤森武氏が撮った熊谷守一翁の写真についてエピソードを交えながら詳しく説明をしてくれました。熊谷守一翁もカメラを好み、お互いに相手の写真を撮ったエピソード。熊谷守一翁が「心の眼で写真を撮ることが一番である」と言った言葉が今でも心に響いておりますとコメントがありました。
会場内には、藤森武氏が撮影したたくさんの熊谷守一翁の写真が展示されていました。
とても素晴らしい講演会と展示会に参加できて良かったです。

(11月1日記)

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