つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

(想い出)西村京太郎氏の講座

2025年02月12日 | 文化
 (想い出)西村京太郎氏の講座 
 著作本にサインをする西村京太郎氏(NHK文化センター)

 トラベルミステリー作家として人気のある西村京太郎氏の特別一日講座に参加しました。テーマは「トラベルミステリーの巨匠・西村京太郎の素顔と作品に迫る」
 講師の西村京太郎氏にインタビューをして素顔と作品について展開させていく方式がとられた。インタビュアーはトラベルキャスターの津田令子さん。

 西村京太郎さんは、1930年生まれで今年80歳となった。480冊出版して、2億冊を販売しているトップ作家である。29歳までは役人であった。サラリーマンは嫌だった。人付き合いが苦手で人と話さなくていい作家の道に進む。しかし生活は苦しく作家として自立するまでは、私立探偵、パン屋の運転手、生命保険の勧誘員、競馬場の警備員などを体験して生活費を稼いでいた。

 年を重ねるごとに出筆の量が多くなった。書き過ぎであると思っている。ものを書くのは夜中に集中する。朝になって朝刊を読んでから寝るようにしている。今では毎月に一冊のペースで書いている。もうすぐ500冊を達成する。今は湯河原に住んでいるが、家からは東海道新幹線と在来線が見える。作品に出てくる十津川警部は奈良県の十津川村が好きであったから、今では十津川村の観光大使となっている。

 作品を書くために取材旅行をする。西村作品の原点である。列車に乗車して考えることは、犯人をどのように脱出させるか。荷物を置く場所は蓋付きとなっているか。ニュースなどの電光掲示板に注意する。時刻表にも気を配る。平日と日曜では時間が異なることがある。その時間差が作品のポイントになりヒントになることがある。駅のホームにある売店のキオスクの終了時間も列車の上りと下りでは異なるので作品のヒントになる。など旅をテーマにミステリーの作品を次々に誕生させる裏の話を聞くことが出来たが、インタビュアーの津田令子さんが上手く話を引き出していた。

 質疑の時間には、質問のため手を挙げた。
 京都に行くときに西村京太郎さんと山村美紗さんの家が隣同士であるのでよく立ち寄っていたこともあり、「隣同士でトンネルでつながっていたのですか?」との質問に、西村京太郎さんは「トンネルではなく連絡通路はあった。山村さんが女性であったので、山村さんの側からのみ我が家に入れるようになっていた」との応答であった。

 2時間近くの講座であったが、内容が面白かったのであっという間であった。講座終了後は、著作本にサインをしたあと、ファンの人たちと気軽に握手をしていました。(2010年11月2日)



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