山本有三記念館への地図
私の好きな小説家に山本有三がいる。中学校の時に図書館から山本有三の本を借りて読んだ。「波」「女の一生」「真実一路」そして「路傍の石」等々。
特に「路傍の石」は映画でも鑑賞した。呉服商にでっち奉公に出ていたときの模様を小説にしている。逆境に耐えて光明を求め成長する人間をよく描いた。山本有三は、栃木県栃木市で生まれた。小江戸と呼ばれる栃木市に山本有三記念館がある。
「山本有三記念館」が三鷹市にも存在する。私は武蔵野市吉祥寺で育ったので、旧山本有三邸は知っていた。井の頭自然文化園とは玉川上水を挟んで反対側に位置する広大な敷地に大正末期の本格的な欧風の建築で洋館を代表する豪華な建物である。この地区を散策するときにはちょっと寄ってみたらいいと思う。大正ロマンの文化の香りが体中に沁みこんでくる。
山本有三は東京大学に入学しドイツ文学を専攻する。戦後は、参議院議員となり国立国語研究所の設立、満年齢の採用、文化財保護法など文化政策の推進に力を注ぎ大きな功績を残した。昭和40年には文化勲章を受章している。
山本有三のことを知っている人が少なくなったといわれる。子供達に文学に親しみを持ってほしいとのことで自宅を山本有三青少年文庫として開放していた。今は山本有三記念館として運営されている。山本有三の原稿や著書、遺品や写真などをもとに生涯をたどり、有三の書いた雑誌、作った雑誌なども展示されて、山本有三の文筆活動を知ることが出来る。