先週1週間を通じて一番嬉しかったこと。
あれっ、本当にいいのかな・・・と思うほど、胸部の痛みが気にならなかった。
痛みが出始めたのは4年前のゴールデンウィーク頃。再発が判明する前からだ。
痛みが出始めたその時、癌細胞の骨への侵略は確かに始まっていたのだろうけれど、画像上に現れるまでにはタイムラグがあった。いつかも書いたけれど、もしかすると卵巣転移かもしれない・・・と疑われた卵巣のう腫と、MRIで判明した子宮筋腫の摘出手術による病気休暇もそろそろ終わり、もうすぐ復帰という時だった。
ちょっと背伸びして食器棚の上の物を取ろうとした時に、胸のあたりにズキーン、ドスーンとした痛みがあった。あれ・・・筋を違えたかな、お腹をかばって変に捻じったかな、というのが第一印象。だが、とにかくしつこい痛みだった。2,3日しても収まるどころか、そのうち咳をしてもくしゃみをしても、何をしても響いて痛くなった。
この頃は、痛みと不安でいつも苦虫を噛み潰しているような顔をしていたように思う。復帰してすぐにまた具合が悪くなったり、などということになったらそれは大変だから、と復帰直前に近所のクリニックに飛び込んだ。
「運動不足で胸筋が弱っているのだろうね。かばいすぎないで意識的に使わないとダメ。(心配している)骨転移の痛みなんて、そんなものじゃないから(大丈夫)!」と言われ、たっぷり塗るようにとボルタレンの塗り薬を頂いたが、残念ながら全く効かなかった。
お風呂に入って温まると少し和らぐ感じではあったから、気づけば長風呂をしていた。だが、とにかくずーっと絶え間なく鈍い痛みとともにあり、いつも不機嫌な顔をしていた。
そして、いつのまにか痛みがないという状態がどんな感じだったか忘れてしまった。
その年の夏。術後半年ごと-ちょうど2年半目-の骨シンチの読影結果では、胸部の骨は生理的な集積で、病変は疑われない、とのことだった。その後、秋頃から腫瘍マーカーの上昇が始まり、年明けの骨シンチで胸骨と鎖骨の転移が判明した。(その時、CT検査もされ、両肺多発転移、局所再発、縦隔リンパ節転移等までがセットのおまけでついてきた。)
転院して再発治療を開始した。
骨転移の進行抑制のためにゾメタの点滴が始まり、と同時にホルモン剤も変更。それでもなかなか功を奏さず、半年足らずで週1回のハーセプチンが加わった。さらにその4ケ月後からは、それに上乗せしてタキソテール6クール。副作用でよれよれになったけれど、両肺の2つの影は最後まで消失しなかった。(それでも副作用が酷く、それ以上続けることはできなかった。)当然、また癌細胞が再燃することになる。その後1年半弱で残されたホルモン剤数種類を全て使い切り、今はナベルビンに移行してまる8ケ月が経過したところだ。
その間(今日はちょっと大丈夫そう、あまり痛くない・・・良かった!)ということはあっても、常に絶え間ない鈍痛、圧痛と付き合ってきた。ちょっと早歩きをしたり、坂道を登ったり、重いものを持ったりすると、ほどなくしてズーンと胸部が重くなって、息苦しさとともに鈍い痛みと押されるような感じが抜けなくなる。深呼吸をしてやり過ごす。入れればお風呂に入って温める。その繰り返しだ。
だが、先週は本当に痛みを忘れていた。
本当にいいのですか?という感じ。神様、こんなにどこも痛くなくていいのですか?と聞き返してしまう感じだ。
痛くなければこんなに気持ちが開放的になって普通に過ごせるのだ、という何やら新鮮な驚きである。
痛いのが当たり前・・・なんて、なんだか笑い話にもならないけれど、本当に今の治療のおかげで痛みから解放されているのだと自分で確認することが出来れば、辛い治療だって頑張れるのだから、我ながら本当に単純である。
もちろん抗がん剤の副作用はあるけれど、しつこい痛みが消えるかもしれないと思えば、それにも耐えて見せようという気になる。
つくづくこのままうまく付き合っていければいい、と思う。
昨日のナベルビン投与により、発熱防止のため、いつものとおりロキソニンを服用中だが、今回は火照りがやけに気になる。熱があるわけでもないのに顔から上がホットフラッシュのようにかっかとしている。今朝は4時過ぎに目覚めてしまい、そのまま眠れなかった。そして、お腹の気持ち悪さと生唾も。なんとか明日をやり過ごせばまた週末が来る。痛みがない日々が続きますように。
あれっ、本当にいいのかな・・・と思うほど、胸部の痛みが気にならなかった。
痛みが出始めたのは4年前のゴールデンウィーク頃。再発が判明する前からだ。
痛みが出始めたその時、癌細胞の骨への侵略は確かに始まっていたのだろうけれど、画像上に現れるまでにはタイムラグがあった。いつかも書いたけれど、もしかすると卵巣転移かもしれない・・・と疑われた卵巣のう腫と、MRIで判明した子宮筋腫の摘出手術による病気休暇もそろそろ終わり、もうすぐ復帰という時だった。
ちょっと背伸びして食器棚の上の物を取ろうとした時に、胸のあたりにズキーン、ドスーンとした痛みがあった。あれ・・・筋を違えたかな、お腹をかばって変に捻じったかな、というのが第一印象。だが、とにかくしつこい痛みだった。2,3日しても収まるどころか、そのうち咳をしてもくしゃみをしても、何をしても響いて痛くなった。
この頃は、痛みと不安でいつも苦虫を噛み潰しているような顔をしていたように思う。復帰してすぐにまた具合が悪くなったり、などということになったらそれは大変だから、と復帰直前に近所のクリニックに飛び込んだ。
「運動不足で胸筋が弱っているのだろうね。かばいすぎないで意識的に使わないとダメ。(心配している)骨転移の痛みなんて、そんなものじゃないから(大丈夫)!」と言われ、たっぷり塗るようにとボルタレンの塗り薬を頂いたが、残念ながら全く効かなかった。
お風呂に入って温まると少し和らぐ感じではあったから、気づけば長風呂をしていた。だが、とにかくずーっと絶え間なく鈍い痛みとともにあり、いつも不機嫌な顔をしていた。
そして、いつのまにか痛みがないという状態がどんな感じだったか忘れてしまった。
その年の夏。術後半年ごと-ちょうど2年半目-の骨シンチの読影結果では、胸部の骨は生理的な集積で、病変は疑われない、とのことだった。その後、秋頃から腫瘍マーカーの上昇が始まり、年明けの骨シンチで胸骨と鎖骨の転移が判明した。(その時、CT検査もされ、両肺多発転移、局所再発、縦隔リンパ節転移等までがセットのおまけでついてきた。)
転院して再発治療を開始した。
骨転移の進行抑制のためにゾメタの点滴が始まり、と同時にホルモン剤も変更。それでもなかなか功を奏さず、半年足らずで週1回のハーセプチンが加わった。さらにその4ケ月後からは、それに上乗せしてタキソテール6クール。副作用でよれよれになったけれど、両肺の2つの影は最後まで消失しなかった。(それでも副作用が酷く、それ以上続けることはできなかった。)当然、また癌細胞が再燃することになる。その後1年半弱で残されたホルモン剤数種類を全て使い切り、今はナベルビンに移行してまる8ケ月が経過したところだ。
その間(今日はちょっと大丈夫そう、あまり痛くない・・・良かった!)ということはあっても、常に絶え間ない鈍痛、圧痛と付き合ってきた。ちょっと早歩きをしたり、坂道を登ったり、重いものを持ったりすると、ほどなくしてズーンと胸部が重くなって、息苦しさとともに鈍い痛みと押されるような感じが抜けなくなる。深呼吸をしてやり過ごす。入れればお風呂に入って温める。その繰り返しだ。
だが、先週は本当に痛みを忘れていた。
本当にいいのですか?という感じ。神様、こんなにどこも痛くなくていいのですか?と聞き返してしまう感じだ。
痛くなければこんなに気持ちが開放的になって普通に過ごせるのだ、という何やら新鮮な驚きである。
痛いのが当たり前・・・なんて、なんだか笑い話にもならないけれど、本当に今の治療のおかげで痛みから解放されているのだと自分で確認することが出来れば、辛い治療だって頑張れるのだから、我ながら本当に単純である。
もちろん抗がん剤の副作用はあるけれど、しつこい痛みが消えるかもしれないと思えば、それにも耐えて見せようという気になる。
つくづくこのままうまく付き合っていければいい、と思う。
昨日のナベルビン投与により、発熱防止のため、いつものとおりロキソニンを服用中だが、今回は火照りがやけに気になる。熱があるわけでもないのに顔から上がホットフラッシュのようにかっかとしている。今朝は4時過ぎに目覚めてしまい、そのまま眠れなかった。そして、お腹の気持ち悪さと生唾も。なんとか明日をやり過ごせばまた週末が来る。痛みがない日々が続きますように。