ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.4.14 「素敵にアロマテラピー講習会」参加

2012-04-14 22:56:33 | Ruban Rose
 今日は、先日ご縁があって入会させて頂いた“Ruban Rose”主催の「素敵にアロマテラピー」講習会に参加してきた。

 今回で第6回を迎えるこの講習会は、乳がん患者向けアロマテラピー講習会。季節に合ったハーブやアロマクラフト、お料理等を紹介しながら、私たちの生活をアロマで豊かにするお手伝いをしてくださるというもの。アロマテラピーの経験のない方も、お気軽にご参加ください、ということで先月「素敵にアロマテラピー」の本を注文した後、お誘い頂き、早速申し込んだ。

 今日は治療後の週末で、あいにく冷たい雨の日になってしまったが、思い切って出かけてきて本当に良かった。そうでなければ家で引きこもって気持ち悪い・・・と言っていただろうと。

 会場には、可愛らしいピンクを基調とした4人掛けのテーブルが5つセットしてあり、テーブルには小さなビーカーや容器、精油の瓶が整然と置かれていた。スタッフの方たちがずらりと並んで、ハーブティやアロマスプレー、「素敵にアロテラピー」の本等を紹介されていた。
 参加者は20名ほどで、スタッフの方が10名ほどいらしただろうか。アットホームな雰囲気でとても手厚い布陣だ。決められた席に着くと、ハーブティが振舞われた。「女王様のハーブティ」という素敵なネーミングのもので、とても優しい甘味で美味しかった。

 冒頭、代表の飯田さんがご挨拶の後、配布資料に基づいてアロマテラピーや精油の基礎知識をお話された。その後、実際に精油と機材を使って、バスボムとマッサージオイルを作成しましょう、という企画。

 何十年かぶりで化学の実験をするようでワクワクドキドキしたが、初対面の方たちの中で緊張し、不器用にも重曹をこぼしてしまったガサツな私…。小さなビーカーに重曹とクエン酸を混ぜて無水エタノールを加え、パルマローザ、ローズウッド等から好みの精油を選び、容器に入れて表面をスプーンで押し固め、数時間して乾燥させたら出来上がり、というとてもシンプルなもの。
 明後日くらいに入浴剤として使うとちょうど良く、発泡して香りとともにとても幸せな気分になるとのこと。今から楽しみだ。今日はシンプルな白いタブレットが出来たが、玩具を入れたり、ハーブを入れたり、いろいろな楽しみ方が出来るという。ここで、サプライズ・プレゼントの1つ目、淡いピンクに色づけされピンクリボン(Ruban Rose)でラッピングされたバスボムを頂いた。
 
 続いて、実際に畑でハーブを栽培されているスタッフの方から、リラックスできるハーブティのご紹介があった。サプライズ・プレゼントの2つ目として、その畑からのジャーマンカモミールの苗を頂いた。一年草だというが、プランターで種がこぼれて来年も楽しめるかも・・・ということだ。

 最後に、体調を整えるアロママッサージオイルづくりの後、それを使った体験アロマトリートメントとして、参加者同士でマッサージを行った。皮膚と脳神経はいずれも外胚葉から由来する同じルーツを持つ器官であることから、「皮脳同根」と言われるそうだ。こうしたトリートメントで皮膚を刺激することは、同じ外胚葉由来の脳を刺激することと同義だ、という考えに基づいている。
 実際にお隣に座った方(ブログでお知り合いになった方で、実際にお目にかかったのは初めて!)から、術側と反対側のハンドトリートメントをして頂いた。精油の香りによる効果とトリートメントで体に触れることで、体にも心にも作用するダブル効果だ。やって頂くと本当にお上手で、何とも気持ち良かったが、初めての私のトリートメントの実験台になったその方には、本当に申し訳ない限り…思わず小さくなってしまう。
 今日のアロママッサージオイルは、スイートアーモンドオイルをベースに、肩こり・筋肉痛緩和のある精油、ローズマリー・カンファー、ラベンダー・アングスティフォリア、ペパーミント、レモングラスを合計4滴垂らし、とても良い香りのトリートメントオイル。これもお土産になった。お風呂上りにでも気が向いたら夫や息子にやってあげようかしら、と思っている。

 こうして実に盛り沢山の2時間が終わり、隣のお部屋に移って懇親会。体に配慮したヘルシーなオーガニックのお弁当を頂いた。ナウゼリンを飲んだが、野菜たっぷりでほぼ完食することが出来た。食後、簡単な自己紹介。初参加の方、常連の方、スタッフの皆様合わせて20名ほど。ここでも、サプライズがあった。やはりブログでお知り合いになった方がもう一人、参加されていたのだ。

 スタッフの方からも思いがけず「(私のブログを)読んでいます。」とハンドルネームでお声をかけて頂き、嬉し恥ずかし。このご縁を大切に、またこれからも治療を細く長くしぶとく続けていきたい、と思う。

 今日は講習会の年間テーマと日程も頂けた。次回は予定通りにいけば休薬週の土曜日にあたる。もっと元気に参加出来そうだ、と今から手帳に予定を入れてしまった。

 今日はとても素敵なサプライズ!の充実した一日だった。
 お世話になったRuban Roseの皆様、今日はどうもありがとうございました。

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2012.4.13 働くお母さんは早起き?

2012-04-13 22:08:48 | 日記
 朝日新聞のネット記事、ジョブラボのワーキングマザー白書で気になる記事を見つけたので、以下転載させて頂く。

※  ※  ※(転載開始)

2012.4.12 平日の朝、ママは早起き

 出かける2時間以上前に起きるママが4割--。朝日新聞ジョブラボと月刊誌Graziaの共同アンケートで、平日の朝に家を出る時間を聞いたところ、子どもがいるかいないかで、はっきりと差が出た。全体では、最も多かったのは1時間~2時間前未満で約半数だが、既婚・未婚を問わず子供がいない人は「1時間未満前に起きる」人が3人に1人以上。逆に、ママたちは2時間以上前に起きるという人も約4割で、その割合は子どもがいない人の3倍近かった。
 「平日の朝、家を出る時刻のどのくらい前に起きますか」という問いで、最も多かったのは「1時間~2時間前未満」の48.6%。「30分~1時間前未満」という人と、「2時間~3時間前未満」という人がぞれぞれ2割前後で、10~30分前未満という人は3.2%だった。
差がついたのは、未婚か既婚かではなく、子どもがいるかいないか。子どもがいる人に限ると、2時間以上前に起きる人は、39.6%で、そのうち4人に1人は、3時間以上前に起きていた。1時間前未満の人は、13.0%だった。子がいない人だと、2時間以上前に起きる人は、13.4%と、ママの割合の約3分の1。1時間前未満の人は35.1%と、ママの3倍弱だった。

調査概要
調査テーマ:Grazia×ジョブラボ ワーキングマザー白書(生活時間&ファッション)アンケート
調査期間:2012年2月10日~2012年3月2日
回答者数:442人
調査方法:インターネット調査

(転載終了) ※  ※  ※

 なるほど、朝が滅法得意でない私(最近はステロイド効果と加齢で目覚める時間は早くなっているが)でさえ、余裕を持って出勤しようと思うと2時間半近く前に目覚ましをかける。夫を起こすのは彼が出かける1時間前だから起きてくる時間は私より30、40分は遅い。
 寝坊助息子に至っては、最近では40分前がやっとだ(起きてきても最低10分間は半分寝ている。)。16歳、高2男子。男子校だからというわけでもないだろうが、朝の身だしなみも実にさっぱりした(つまりは何も構わない)もので、髪の毛をとかすわけでもツンツンにするわけでもなくただ楽だから、と短髪にしている。

 さて、体調。昨夜はさすがに、一昨夜の3時間睡眠でバテたのか12時には眠りにつけ、5時に目覚めるまで5時間の睡眠が確保出来た。やはり寝不足だと、ただでさえ落ちている食欲が一層削がれる。
 今朝も気持ち悪いには気持ち悪いが、火照りの方が気になった。ほっぺたが真っ赤で熱っぽい感じ。それでもゆっくりと時間をかけて、ほぼ用意した朝食が取れた。食後、イメンド、イメンド80㎎、デカドロン2錠、ロキソニン、マグラックス。ステロイドのおかげなのか瞼と鼻の周りの爛れは大分改善している。ステロイド怖るべし、である。
 昼もナウゼリンを飲んだが、昼食がわりとすんなり食べられた。食後に、今回最後のロキソニンとマグラックス。マグラックス効果はいまだ出ずじまいなのだが・・・。この調子ならデカドロン2錠を1錠に減らすことも可能かもしれない。

 今日もとても暖かい一日だった。午後から少し曇ってはきたが、昼はコートが要らないくらい。明日は打って変わって10度以上下がるという。しっかり体調管理をしなくては。

 桜並木の遊歩道は、舞い落ちた花びらで埋め尽くされて淡いピンクの絨毯だ。この辺りも、いよいよ今週末で桜が見納めになるだろう。
 桂の街路樹は、小さく緑の点々にしか見えなかった若芽がだんだんと自己主張を始めている。

 通勤経路は表・裏の2通りあるのだが、表通りを通ると、トンネル状になった桜並木を見上げながらの道程になる。朝、青空に映ると綺麗だし、帰りに花曇りになってもそれはそれで風情がある。
 裏通りからのアクセスは、勤務する大学がもとの地形のアップダウンをそのまま活かして建てられているので、歩道橋のように桜並木を下に見ながら歩くことになる。普通この角度から桜の木のてっぺんを見ることはそうそう出来ないのに、手を伸ばせば上から花に触れることも出来る(もちろん手折ったり、花をいくつか頂いたり、なんてことはしません。)。なんとも贅沢な通勤路である。
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2012.4.12 家族と暮らすということ

2012-04-12 20:55:04 | 日記
 昨夜は夕飯のお寿司を駅前で調達したので、汁ものとサラダくらいは用意しようと思っていた。帰宅後、片づけものをしているうちに夫が帰宅した。息子がなかなか帰ってこないので、「じゃあ、俺が作ろうか。」と言ってくれた。申し訳ないが甘えることにした。

 その後、お寿司の殆どを息子と夫に分けてちょっぴりの夕食。食後はロキソニンとマグラックスを飲んだ。なんとなくお腹のモタモタ感が始まり、さらには投与後毎度のことだが、ちょっとしたことでイライラしてしまう。お茶も食後のお菓子も全然欲しくないのに、準備する。2人が美味しそうに食べているのを見るとちょっとため息が出る。「美味しいよ~」と勧められても遠慮はこれっぽっちもなく「No,thank you!」なのだから。

 昨日は点滴中看護師Kさん(2人の男児のお母さん)から「○○さんは、食事の支度するんですか?」と問われた。一応主婦なので、当然・・・とちょっと答えに窮していると、「あ、抗がん剤治療の後、具合の悪い時にも、という意味です。」と。「そうですね、夫より私の方が帰宅が早いので。でも、気持ち悪くて食欲がなくて、味もよく分からない時は正直、全く作りたくないです。2人で外食してきて、ともなかなか言えず。朝は息子のお弁当もあるし。前回は2人が旅行で不在だったので、自分のペースで、食べたい時に薬を飲める程度少しお腹に入れたのが良かったのか、副作用が軽く感じました。」とお答えした。「そうですか。副作用の出方が軽いというのはそういうことだったのですね。」と。

 まあ、抗がん剤治療中はどなただってそういう経験をされているのだろうけれど、最近、とみにこらえ性がなくなったよな、と自分でも思う。このまま、どれだけ今の生活が続けられるであろう。いつだったか新聞の朝刊で「もう食事の、支度は無理、と妻がいう・・・」という句が出ていたのをぼんやり覚えている。やはりこの歌を詠んだ方の奥様はがん患者であった。男性でも自分の食事の支度が出来れば、先に逝かねばならない妻もどんなに心強いことだろう。その点、食べることが好きで、フットワーク軽く台所に立てる夫のことは全く心配していないのだが、カップ麺と冷凍パスタしか作れ(?!)ない高2の息子を“どげんかせんといかん”と焦っている。

 思うに、家族と暮らす、ということはそういうことなのだろう。
 支えてもらいながら、自分も一員としての役割を果たして支えられる、ということ。やはり家族とはいえ、お互いに努力が必要だということ。都合のよい時だけ支えてもらって、そうでないときはお引き取り下さい、ではあまりに勝手な言い分だろう。

 そう、結婚式の誓いの言葉「その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」である。22年前の1月、ロサンゼルスのウィルシャー・メソジスト教会でその問いに「Yes,I do.」と応えたのである。
 病んでいる自分だけが辛い・・・となりがちだけれど、健康体でありながら常に病人の気持ちを想像しつつ付き合い、支えてくれることは、きっとこちらが思っているよりもずっと重くて大変なことなのだろう。

 さて、体調。昨夜はステロイド・ハイのおかげで12時前にベッドに入ったものの、目がギンギンに冴えて、全く眠れず。1時くらいにトロリとしたかと思ったが、次に目覚めたのは3時前。その後は右を向いても左を向いても気持ちが悪い。鼾がうるさいと夫に八つ当たりしたら、夫は明け方しぶしぶリビングに移動。私は5時くらいから1時間ちょっと眠ることが出来た。合計3時間。やはり寝不足。
 今朝の朝食も半分ほど。イメンド80㎎、デカドロン2錠、ロキソニン、マグラックスを飲む。ステロイドのおかげで糖尿病を併発したら、と心配するほどの量ではないにせよ、長期間蓄積することはあまり良くないだろうな、と一人ごちる。

 仕事に行けば、気持ち悪いなどと言っている暇もないほど、メール処理、窓口対応であっという間に昼休み。これまた薬を飲むために、ナウゼリンを飲んでちょっとだけ昼食を押し込む。本当に暖かくコートは要らない。「大丈夫、大丈夫」と呪文のように繰り返して、何とかこの辛い時期を乗り越えたい。

 午後も会議が長引いてなかなか定時には帰れない。今日は風が強かったが、帰路は桜吹雪の中、まだまだ十分楽しめる桜を愛でることが出来た。日当たりの良い木にはそろそろ葉が出てきている。雪柳の白、レンギョウの黄色のコントラストも美しい。自分の体の不調ばかりに敏感になりすぎて家に引きこもっていると、いい季節をもったいなく過ごしてしまうことだろう。


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2012.4.11 ハーセプチン153回目(3倍量16回目)、ナベルビン29クール1回目

2012-04-11 20:06:04 | 治療日記
 昨夜は若干残業した後、軟弱なことに、病院近くのホテルに前泊してしまった。早めに就寝し、珍しく今朝は5時近くまで目が覚めなかった。早朝覚醒は薬の副作用ではなく、加齢のせいか、と最近思う。
 いつもどおり自宅にモーニングコールの電話を入れて、足湯をした後、朝食ビュッフェでしっかりエネルギーチャージ。明日以降、数日間はあまり食が進まないだろうということで、頑張ってちょっと食べ過ぎ。

 病院にはいつもより40分ほど早く到着。病院の前にある小さな川の両脇の道は桜が見事。まさに満開であるが、今日の予報では雨風が酷くなるとのこと。花散らしの無情なお天気である。その予報に備えてしっかり大きな傘を持ち、レインコートを着込んで出かけてきた私だ。
 ロビーには例年のように兜飾りがあった。そして去年も書いたように「希望」の色紙が飾ってある。いい言葉である。
 
 まずは月初めということで採血受付。早くも20人待ちだ。それでも20分ほど待って順番が来た。今日はフル検査で4本、10mlの採血。初めてお目にかかる女性の看護師さんだったが、針刺しがやけに痛かったし、「5分は押さえてくださいね。」と言いつつ、こちらが荷物を持つ間のフォローもなく、いきなり手を離されてしまった。
 そして腫瘍内科受付へ。月初めで保険証チェック。リラクゼーションルームで30分仮眠のリラックスコースも良かったのだが、読み始めた本が面白く、今日は読書、と決め込んだ。自動血圧測定器の結果は92-60、脈は88。
 1時間ほどして、「中待合へどうぞ」のランプが点き、その後15分ほどして診察室に入った。

 「さて、この2週間はどうでしたか。」の質問に「今回は、おかげさまであまり気持ち悪くなく過ごせました。早朝覚醒は翌日から3日間あり、翌日の木曜日、翌々日の金曜日は朝昼晩とナウゼリンを飲みましたが、土曜日には火照り以外は怠さもあまり出ず、食欲もほぼ回復しました。その後、数回、頭痛のためロキソニンを飲みました。気になるのはいつものように瞼と鼻の爛れで、ステロイド軟膏を塗っています。」と「私のノート」を見ながらご報告。
 診察室での検温は36度9分。先生からは「やはりアレルギーのようですね。外出後、眼や鼻をパシャパシャ洗って花粉を落とすだけで大分良いかもしれませんよ。私もやっています。」というアドバイスがあった。早速試してみよう。
 気になる白血球は2800。そして前回正常範囲を超えてしまったCA15-3はまた少し下がって正常範囲上限ぎりぎりになった。先生はパソコンのグラフを見ながら「この辺りをウロウロしている」と仰り、問題ない、と。嬉しい。そして今回は、デカドロンを3錠から2錠にしてみましょう、ということになった。さらに5月の初めに、昨年8月以来の心エコー検査が入った。

 化学療法室へ移動。夫に「マーカーが下がって正常範囲内に入った!」とメール報告。すぐに「いいね、いいね」とお返事。15分ほど待って窓際の真ん中の席へ案内された。混雑している。
 針刺は名人Oさんだったのだが、今日はちょっぴり痛んだ。針に関しては採血に続きアンラッキー・デーであった。1時間ほど待って薬が届いたので、イメンド125mgを看護師Kさんの前で飲む。ハーセプチン、グラニセトロン+デキサート、ナベルビン、生理食塩水の4本だ。

 お隣は、カーテン越しに聞こえてくる声から、退院後初めて通院してきた年配の男性だと判る。46時間連続で点滴するため、自宅に帰って自分で針を抜かないといけない様子。針の抜き方を指導されていた。私は通院時だけの点滴で済むので、恵まれているなと思う。
 読書をしながらも、目の前の満開の桜が強風のため花吹雪になっているのがちょっと気になる。傘を差している人はいないので、予報より雨の降り出しは遅いようだ。そして途中少しだけ眠気に負けてウトウト。
 2時間強で終了。終了時の血圧は107-64、脈拍は57。抜針はKさん。それほど衝撃はなかったので、ほっとする。
 
 会計に移動。やはり混んでいる。30分近く待って精算し、薬局へ移動。ここでも30分ほど待つ。それにしても、たっぷり大きな薬袋を抱えて帰る人たちが「380円です」とか「190円です」とか言われているのが聞こえてくると、僅か3日分の吐き気止めが、前泊ホテル料金に匹敵することにちょっとため息が出る。今日の病院と薬局滞在時間は6時間。やはりしんどい。

 ランチタイムに間に合って、読書の続き。なんとか2冊読み終えた。これについてはまた後日。気づけば前回のレビューもしていない。すっかり後追いが通常ペースになってしまった。

 最寄駅のスーパーで夕飯を調達して、雨がパラついているのと荷物が多いのを言い訳に、これまた軟弱にもタクシーで帰宅。無理しないイコール贅沢、かもしれないな、と思うけれど、ま、いいか、と自分を納得させる調子のいい私である。

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2012.4.10 しなくて済むなら・・・「おとなのけんか」

2012-04-10 21:35:03 | 映画
 標題の映画を観た。発端は子ども同士のけんか。

 それにしても男の子同士だと、本当にいろいろあるな・・・と思う。別に悪気があってということではなくても、じゃれついて体の接触がもとで怪我、ということも往々にしてある。だから、まあ、お互い様、ということで、あまり目くじらを立てると身が持たない、というのも本音なのだけれど。
 それでも、さすがに歯が折れたとか、骨折した・・・とか、受診を余儀なくされたりトラブルになったりすると、謝罪だなんだ、という話にもなる。
 我が息子は決して類稀なる乱暴者というわけではなかったけれど、それでも、女の私の辞書にはないことを、実にいろいろやってくれた。そして、もちろんやられたことも。菓子折りを持って平謝りに謝ったことも、当然ある。今は男子校に通っているから、男の子同士のトラブルにはお母様たちもある程度免疫がついているけれど、こと小学校では、とりわけ相手が女の子だと本当に大変だった。・・・今も胃が縮むほど苦い思い出がある。
 要は、どの親も、うちの子に限って・・・だし、我が子が可愛いから、被害者になれば加害者をうんと責めたくなるし、逆に加害者になっても相手の非を言いたくなるなど、自分に甘く、相手に厳しくなる。だから、余計話はややこしくなるわけだ。

 さて、本編。原作は一幕劇で原題の直訳は「殺戮の神」だという。昨年の春には、大竹しのぶさんや段田安則さんたちが「大人はかく戦えり」のタイトルで演じて話題になった作品だ。

 大人なのだから、と極めて穏やかに話が始まりながら、些細な一言をきっかけに、どんどんエスカレートしていく様が怖いほどリアルで圧巻だった。白熱のバトルも本人たちは必死だから、笑っては失礼なのだけれど、インテリかつリベラルな主婦を演じたジョディ・フォスター、仕事人間のやり手弁護士役のクリストフ・ヴァルツ(「イングロリアス・バスターズ」での残忍なナチス将校役で数々の助演男優賞を総なめにしたほどはまり役だったのは記憶に新しい。)ら芸達者の4人に思わず苦笑い。

 そして、弁護士の手元でひっきりなしに鳴る携帯電話が小道具として効いていた。いかにも今風のイライラの素である。その妻、美貌の投資ブローカーのワーキングマザー、ケイト・ウインスレットの嘔吐には、あまりの迫力にたじろぐ・・・。
 2組の夫婦は、加害者保護者対被害者保護者。それがいつしか夫対妻、男対女・・・に変わっていく。
 79分、オープニングとエンディングの、遠景からの子どもたちの姿以外、ひたすら舞台は被害者宅。4人は玄関の外に一歩と出ない(エレベーターに乗りかけてまた戻ってくるのが唯一。)。あっという間。無関係に笑って見ていられるのは幸せな証拠。とても他人事ではないかも・・・と、ちょっと背筋が冷たくなる人も多いのでは、と思える1本だった。

 いやいや、大人は心穏やかに、喧嘩など、しなくて済むなら決してしない方がいいものである。

 今日は昨年12月に倒れて以来入院している義母の91歳の誕生日である。
義妹が先日の電話で、夫に「今年が最後の誕生日になるかもしれないから、ケーキ(義母は甘いものが大好きで、毎年この日は自分でケーキを買ってきていた。)を買わないと・・・。」と言っていた、と聞いた。
 昨年は元気に卆寿のお祝い会をした。その時、自ら開会の挨拶をしたほど。あの時、一体誰が今年の誕生日を病院で迎えると思っただろう。
 桜が満開の中、なんとも切ないことである。

 さて、休薬明けで、明日は通院日。今回も前回のように何とか副作用が軽く済んでくれることを祈りたい。

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