ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.4.9 新学期スタート

2012-04-09 22:31:46 | 日記
 息子は、今週からようやく通常授業開始。
 久しぶりに自分の分も含めてお弁当を2個作った。夫と息子がほぼ同じ時間に家を出てくれると、片付くのがとても早い。春休み中、一カ月近く息子が家にいた間、気付けば「片付かないから早くして!」を連発していた。
 だが、こうして学校が始まってくれれば、朝のうちに洗濯を干したり簡単な片付けものをしたり、と実にマイペースかつ有意義(?!)に過ごすことが出来る。
 今朝も久々に、朝の小一時間を有効利用出来たことで、週の初め、幸先良く気分良く出勤した。

 職場である大学でも、今日が前期授業開始日。新入生と思しき数名が、地図を見ながらキャンパスを歩いていた。初々しい光景だ。今のフレッシュな気持ちを忘れずに、そして5月のゴールデンウィーク明けに、いわゆる5月病にならないと良いけれど・・・と、すっかり母親目線である。

 午前中、私の担当する大学院生たちに、無事ガイダンスを終了した。窓口は、昼休みにもひっきりなしに訪れる学生で溢れている。就職活動のための証明書発行、学生証の更新、履修関係の相談、その他もろもろ。落ち着くまでにはやはりまだかかりそうである。

 今日は良いお天気で、20度を超えて暖かいという予報だった。先日、蕾が開いて綺麗だと書いた白木蓮は、早くも盛りを過ぎて散り始めている。一方、木々の若芽は芽吹いてくる気配。
 昼休みも外に出ず仕舞いだったのだが、帰り道に見ると、日当たりの良い南側の木々の桜はほぼ満開になっていた。今週は朝夕の通勤時、裏道ではなく桜並木の表通りを歩いて手軽にお花見を楽しめそうだ。
 夕食後にちょっと外に出てみたら、家の前の沈丁花の香りはうっとりするほどだし、山桜もあっという間に満開になっていて、辺りが何となく明るかった。

 さて、体調。ステロイド軟膏のおかげで、瞼の爛れは大分落ち着いてきているが、鼻の周りは爛れを通り越してあちこち切れてきて、少し触れるだけで痛い。明後日からのステロイド投与で治ってくれるかどうか。
 今朝は起きた時にちょっと喉が痛かったので、先手必勝で葛根湯のお世話になった。おかげで何とか大丈夫そう。念のため、夕食前にもダメ押しでもう一度飲んでおいた。やはりひき始めには十分頼りになる葛根湯だ。
 舌の脇に口内炎が出来てしまって、いちいち歯に当たるのが何とも鬱陶しいここ数日。これも気になるといえば気になるのだが。
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2012.4.8 今日もお花見日和

2012-04-08 21:03:37 | 日記
 今朝もいいお天気だ。ゆっくり起きて、恒例の足湯をした後、ビュッフェの朝食会場へ。たっぷり食べてしっかりエネルギーチャージをしてからチェックアウト。3人で再び庭園へ出かけた。青空と桜の淡いピンクのコントラストが美しい。まだ午前中ということもあって、昨日に比べて人出が少なく、写真を撮るのには都合が良かった。風が吹くと、はらはらと花びらが舞う。今週半ばに降る、との予報が出ている無情な雨で、早々と散ってしまうのだろうか。
 思えば、こんなに穏やかに晴れた土日がちょうど満開に重なったのは何年ぶりのことだろう。ラッキーな春のスタートである。

 特に帰路を急ぐこともないので、ホテル前からターミナル駅まで、車窓からも桜が楽しめるだろうということでバスに乗車してみた。適当な揺れと暖かな陽射しの中、小一時間の旅。お花見どころか3人ともいつの間にか舟を漕いでしまった。何とも贅沢な時間だ。

 ターミナル駅から自宅方面に向かう私鉄に乗り、途中駅で下車して、息子の定期券購入に並んだ後、遅いランチをとった。この駅のそばを流れる川沿いの桜もかなり花開いており、写真を撮っている人の姿もあった。
 昼食を済ませてから、予約してあった美容院に3人で。凝り固まった眼、首、肩を10分間の追加マッサージでほぐしてもらい、お気に入りのヘッドスパでリフレッシュ。すっかり頭が軽くなって、アロマのいい香りに包まれて、これまたウトウトと至福の時間を過ごした。まさにどこにいても、春眠暁を覚えず、といったところか。

 息子は一足先に帰宅。夫と私は買い物をしながら帰宅した。自宅最寄り駅近くの桜並木はまだ3分から5分咲きといったところか。明日はまた気温が上がるようだから、ぐっと花開くのだろう。2回もお花見が出来て何ともラッキーなことだ。

 有難いことに休薬週の週末に重なったお花見。大切な友人たちと、家族とともに心豊かな2日間を過ごすことが出来たことに改めて感謝したい。相変わらず休薬週はステロイドが抜けるので目や鼻の周りの粘膜の爛れが気になる。

 とにもかくにも、また明日から新しい週が始まる。

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2012.4.7 二年越しの桜・満喫!

2012-04-07 23:20:52 | 日記
 今日、息子は高校2年生スタート。息子を送り出した後、良いお天気なので張り切って洗濯機を二回廻し、プチ虹のサロンのお花見ランチ会へ。

 今日も2月下旬くらいの気温という予報。確かに花冷えといった感じの風の冷たさだけれど、青空で良いお天気なのが嬉しい。一昨日、桜が満開との開花情報を受けて、満を持してのお花見土曜日。しっかり桜色を意識しつつ暖かい出で立ちで出発した。

 新年会を開催したいつものレストランで、個室に案内されたところまでは予定通りだったが、何と今日は90分の時間制限ということをいきなり聞かされる。予約の時には告知がなかったので、大ショック。これまでは11時半から3時過ぎまでのんびりまったりしていたので、時間制限の話は聞いていませんが、とは言ってはみたが、13時半に次客の予約が入っているので、13時15分には席を空けなければならないことになってしまった。

 それにしても確かに特等席だ。去年はまだ堅い蕾しか見ることが出来ず、パンフレットに映った満開の桜の写真を恨めしく見ながらのランチ会となった。だが、今年はまさに手が届きそうなほど間近に、窓一面に桜が見事に花開いており、独り占めならぬ4人占め。再会を祝し乾杯して、桜花御膳に舌鼓。いつもの半分の時間しかなく、お喋りもそこそこに食事を済ませることになった。

 その後、お腹ごなしに庭園散策。さすがに沢山の人で賑わっていた。また、今年も、このメンバーで大きな桜の木をバックに写真撮影が出来たことに改めて感謝しながらそぞろ歩く。それにしても1年が経つのは本当に早い。昨年は震災後で気持ちが塞ぎ、お花見も自粛気分だったことを思い出す。

 喋り足りない分を補おうと、近接する3つのホテルのティールームを物色するが、どこも満席で、席が空くのを待ってようやくティータイム。さっきは満腹と言っていたはずなのに、ここでも別腹(?)の“桜のケーキ”を頂いて、またもお喋りに花が咲く。気づけばあっという間に3時間が過ぎた。途中で、学校帰りに夫と合流してこちらに直行して来た息子が顔を出して、メンバーの皆さんに挨拶してくれる。今日は近くのホテルで1泊することになっている。

 庭園の雪洞に灯りが灯り始めて、再び庭園を歩いた。その後、いまだ体調が戻らずに、先月に続き今日も欠席されたTさんにお見舞いのお花を贈る手配を済ませた。
 来月こそ無事に5人揃いますように・・・と祈りつつお三方とお別れし、夫と息子がいるホテルの部屋へ向かった。
 
 夕食はシーフードレストランでアジアンフードを楽しんだ。本当に何を頂いても美味しい。幸せな休薬週の週末である。
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2012.4.6  丈夫で綺麗!一挙両得

2012-04-06 21:31:57 | 日記
 思い切って時間を作って、ずっと気になっていたネイルケアをしてきた。

 今、流行りのジェルネイルというもの。一度塗ってもらえば3、4週間も長持ちして、弱った爪の補強にもなるし、爪の変色も目立たないので良いそうだ。タキソテールの治療で爪が酷く痛んだ時、化学療法認定看護師さんからも聞いていたのだが、ついつい一歩踏み出して出かける機会を掴めなかった。

 今もなお足の爪は脱落が続いている。左足の薬指も、殆ど1か所で繋がっているのを出来るだけ長持ちさせようとガーゼで押さえているのだから、落ちるのも時間の問題だ。先月脱落した中指の爪はまだ3分の1も生えてきていない。いつになったら元通りになることやら・・・。まあ、こちらはペディキュアなど考えていないので、良いのだが。

 そして、これからも治療を続けている限り、いつまた手の爪にもこの余波が襲ってくるかわからない。タキソテール投与後に殆どすべての手指の爪が落ちて以来、新しく生え変わったとはいうものの、相変わらず薄くてペナペナで縦線が入ったまま。つい爪の先を使って物をはがそうとして割れてしまったり、折れてしまったことも、一度や二度ではない。一応キューティクル・オイルを塗ったり、生え際のマッサージはしているのだが、何分、元通りに強くはなってくれないようだ。

 今回、カルジェルという種類のジェルネイルを塗ってもらった。これからは爪切りで切ったり、除光液で手軽に剥がすことは出来ないそうなので、定期的にサロンに通わなければいけない。ただ、これまでごく稀に自分で塗ってみて、せいぜい数日で傷をつけてしまったり、剥げてしまったりしていたことを考えれば、実に快適だ。

 週に1度トップコートを塗り直しておけば、より綺麗に保てるらしい。自然なラメ入りのカラーを載せているだけで、デコラティヴなストーンアートを施しているわけではないから、邪魔になることもない。何しろ、いまだに夫も息子も気づかないほど自然な仕上がり。家事をすればすぐ取れてしまうのでは、という心配も杞憂に終わった。やはり手先が綺麗だと、とても気分が良い。ついつい手先に眼が行って、いつのまにやら笑顔がこぼれてしまう。心配だったマニキュア特有の鼻を突くようなにおいもない。それが苦手でこれまで塗ってこなかったこともある。気持ち悪さを増幅させたらどうしよう、という心配も案ずるより産むが易し、だった。

 気持ちがアップされれば免疫力もアップする、というなら、これは快く闘病を続けて行くための必要経費だと考えてしまおう。

 今日は、昨日と比べて1カ月季節の逆戻り、ということで、気温が大分低くなった。それでも桜は順調に花開いているようだ。明日は待ちに待ったお花見ランチ会。遠足の前日の子どものように気分が高揚している。庭園の開花情報によると、標準木が昨日満開を迎えたようだ。2年ごしでベストのタイミングに遭遇しそう。指折り数えたここ数日だった。

 息子はようやく明日が始業式。追試以降、殆どまったり過ごした3週間の最終日は1年のクラス会だという。明日からは文理別にクラスが分かれてしまう。「最後なのだから出席すれば・・・」と言ったのだが、「面倒臭いし、お金もないし」などとのたまわっていた。ところがご丁寧に幹事からお誘いの電話がかかってきて、同じ最寄駅に住む友人も参加することになって出かけた。昼間に集まるのかと思ったら夕方から。いかにも男子会!と笑ってしまったことに、“餃子の食べ放題コース”なのだそうだ。

 新学期の前に食べ過ぎでお腹を壊して帰って来ないと良いのだが・・・。
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2012.4.5 “鉄の女”なんて、いないー「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

2012-04-05 20:39:58 | 映画
 標題の映画を観た。

 映画ライターの久保玲子さんがパンフレットに書いておられる通り、冒頭からまずは驚かされ、唸らされる。「えっ、まさかこれがメリル・ストリープ?」と。ファーストシーンでの一挙手一投足が、まさに老いても一家言あり、という英国老婦人そのものに見える。演技もさることながらメイクの妙技に圧倒される。

 言わずと知れた英国初の女性首相として10年にわたって君臨した“鉄の女”マーガレット・サッチャーの生涯のうち、後半40年をメリル・ストリープが演じている。保守党党首選挙に出馬して当選したのが50歳、今の私と同い年だ。そのパワーたるや凄い。その後54歳から65歳で辞任するまで、フォークランド紛争や爆弾テロとの遭遇等が描かれてはいるが、政治映画ではないということは監督も認めている。実は何よりもパートナーや家族、夫婦のラブ・ストーリーであり、人はひとりで生まれて、ひとりで死んでいくということを受け入れる壮大な人生の物語、だというのだ。

 あのサッチャー首相が、数年前から認知症を患っているということが、実の娘さんから公表されたときにはとても驚いた。

 家に帰れば、母であり、妻であった彼女。家庭より社会貢献をとってしまう自分を肯定しつつも、同時に罪の意識を感じているようにも見える人間らしさ。仕事をする人間が直面する犠牲と後悔という、現代人の多くが抱えるジレンマ・・・。 “鉄の女”なんているわけないのだ、と思う。愛する双子が泣いて追いかける中、アクセルを踏んで国会議事堂に出かけていく母の姿は、レベルは違ってもワーキング・マザーなら誰しも経験済みだ。同性ならではの眼差し、共感が映画を貫いていることは脚本家・監督がともに女性ということからくるのだろう。

 本編中、彼女の頭の中と同様、現実と過去が交錯する。癌で他界したはずのパートナーのデニスが、彼女の幻想の中に終始存在している。だが、彼女の頭の中の混乱や違和感が映画自体を分かりにくくしていることはなかった。彼の遺品を整理する決心がつくまでに8年かかっている。最愛の夫であり最強の助言者であった人の死を受け容れるまでの時間、ということか。

 ブルーと赤の衣装の色のチェンジにも目を見張った。若い頃、青い服に身を包んでいるマーガレット、その服の青が次第に深く濃くなり、党首となるとロイヤルブルーに近くなっていく。政党のオフィシャル・カラーである。保守党が青、労働党が赤。そして党首を追われる日、赤いバラを踏みしめながら赤いスーツを着る。そのコントラストが鮮やかに記憶に残った。

 今日は天気予報通り日中とても暖かくなった。この調子で暖かい日が続けば、あっという間に桜の開花は進むだろう。ガイダンス等が始まり、学内には久しぶりに沢山の学生たちで溢れている。

 新しい年度、希望と活気が感じられる。文字通り始まりの季節である。


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