宇江佐真理の「夕映え」を読んだ。
宇江佐真理には岡っ引きを主人公にした小説がいくつもあり、
それらを読むと江戸の庶民の生活がとてもよくわかる。
武士がメインの時代小説はあまり読む気にならないわたしが、
宇江佐真理の小説はもう何作か読んだ。
「夕映え」の主人公もやはり岡っ引きだが、他の作品とちがうのは時代設定。
ちょうど江戸から明治へと移り変わる激動の時代なのだ。
その当時の庶民のくらしがどうだったのかというのは、
坂本竜馬や和宮や新撰組などを主人公にした小説・ドラマではよくわからない。
「夕映え」を読むと、社会が大きく移り変わるなかでも、
たいていの庶民の毎日のくらしは同じように続いていき、
将軍から天皇への交代も上のほうのごたごたでしかなかったんだなあと思う。
とはいえ、歴史のうねりに飲み込まれ、大きく運命を狂わされるのもまた庶民なのだ。
きのうのベニシジミがまた来ていた。別のアングルから。
カラー〝アンネケ〟が咲いた。
〝アンネケ〟は赤紫だが、ピンクの〝レーマニー〟と同系色で
隣り合っていても調和している。合わないのは黄色のオダマキ。
ほかの色の花は終わってしまったのに、黄色ばかり元気だ。
〝レーマニー〟の葉は直立していて、花茎が伸びてくるまでは
葉のあいだに花が隠れているが、〝アンネケ〟の葉は横に広がっていて花がよく見える。
〝レーマニー〟の花でひとつとても白いのがあった。