4日目は「野生のイルカ シュノーケリングクルーズ」に参加した。
今回はホテルに迎えにきてもらうプランではなく、カイルアコナの集合場所へ
レンタカーを運転してでかけた。終わったあと、そこで着替えて食事したり
ショッピングしたりしようと思ったからだ。でも、潮で体や髪がべたべたして
気持ち悪かったので、けっきょくいったんホテルへ戻ることにしてしまったのだが。
これが乗ったボート。申し込んだときにサイズを伝えてあるので、
すでにわたしたちにフィットするウェットスーツ、フィンなどが用意されていた。
ウェットスーツを着るのは初めてだが、着心地はそんなに悪くなかった。
ボートに乗り込むと、海岸沿いにまっすぐ北をめざした。
イルカの群れを見つけたら、そこで海に入る。
泳ぎに自信がない人にはチューブが用意されている。
イルカは5匹前後のグループで、かなりのスピードで泳ぎ過ぎていく。
そういうグループが、右を過ぎ、左を過ぎ、下を過ぎ……という感じで
それこそ何十匹もいる。通り過ぎた群れをボートで追い越した先で
海に入って待ちかまえ、もう一度遭遇したりもした。
海面に出た瞬間を写真に捕えるのはなかなかむずかしい。
ジャンプするイルカ。
別の場所ではマンタがいた。こちらはイルカと違ってゆったり泳いでいるので、
上の方からじっくり眺めることができた。
写真を撮ることができなかったが、クジラも見ることができた。
クジラは冬にハワイ近海へやってきて、ベストシーズンは2、3月だが、
運がいいと今ごろでも見られる。わたしたちが見たのは2歳くらいの
赤ちゃんクジラだったが、海面に頭を出して潮を吹いたり、尾を跳ね上げたりしていた。
12時ごろハーバーへ戻って解散したが、先に書いたようにいったん
ホテルへ戻り、シャワーをあびてすっきりしてから、あらためて
カイルアコナの町へ買い物に出かけた。
日本では観葉植物として売られているフィロデンドロン類やクロトンが
地植えで育っていて、しかもここでははるかに大きい。
カイルアコナのランドマーク、モクアイカウア教会。
夜はふたたびケン夫妻と会って食事。最初に会った日はお休みだったマナゴ・ホテルの
レストランへ行った。ここは日系移民によって始められ、現在は3代目だが、
レトロというかなんというか、和風旅館とはまた違うふしぎな雰囲気がある。
レストランも、レストランというよりは食堂と呼んだ方が似合いそうだ。
レストランはお客さんがひっきりなしだが、観光客より地元の人が多いようだった。
ごはんは大きなボウルで供され、そこから取り分ける。
ごはんといっしょに出てきたのは、ポテトサラダ、ちょっと変わった味付けの春雨、
そして、日本で食べるのとほとんど変わらない金時豆の煮豆!
日系とはいえ、料理の量はハワイ化されていて、わたしと娘は魚料理と肉料理を
1皿ずつ取って分けたのだが、どちらか片方だけでよかったと思うほどだった。
しかも、ポークソテーは超硬い。ハワイの人たちはたくさん食べるだけでなく、
歯もじょうぶなようだ。
マナゴ・ホテルには1室だけ、畳敷きで日本風の風呂がついた部屋があり、
これがアメリカ人旅行者には大人気なのだという。
去年の秋、「フルーツハンター」のドキュメンタリーを撮影したとき
(NHKで今年の暮れか来年に放送予定)1日はこのマナゴ・ホテルの
調理場を借り切って撮影を行ったそう。そして、出演のために
ハワイにやってきたビル・プルマンに、ケンはここのジャパニーズ・ルームに
泊まるよう薦めて、じっさい彼は泊まっていったそうだ。
余談だが、そのあとカリフォルニアでの撮影時には、ケンは奥さんといっしょに
ビル・プルマン邸に1週間ほど泊めてもらったと言っていた。
(プルマン邸は例のハリウッド・サインの少し下に位置するそう)
なんてうらやしましい! なにしろわたしは、「インディペンデンス・デイ」では
大統領役のビルが一番好きだったのだから。
食事のあと、もう一度家に来る?と誘われたけど、次の朝は早い出発だったので、
この日はそのままホテルへ戻った。短い滞在だったが、なんだかずいぶん長く
ハワイにいるような気がしてならなかった。