金曜日とはいっても珍しく予定がない。メールで家に送っておいた纏めなければならない仕掛け中の仕事もあり、まっつぐアキバへ。
秋葉原へ着き、金曜日の賑やかな駅前を昭和通りを渡って、すぐ右の「百飲」に、ちょこっと寄ることとした。今日、昼に会った客人から、2~3日前に秋葉原駅前の100円立飲み屋についてテレビで放映していたとのこと。あちゃあぁ!!「百飲」のことだと分かったが、こりぁこれから混むぞ、テレビ局は余計なことをしたもんだ思い、どんだけ混んでるか後学のためと一人納得。
案の定、支払いカウンターには、ずらりとつまみを抱えた人の列。お盆も出払ってつまみを持ちづらそうに並んでいる。いつもより相当多い。新人が多いので店の流れがぎこちない。こちとら一人なので、入り口に近いカウンターで飲っていたグループの間に「ごめんなさいよ!」と、体を斜めに割り込む。まずは鞄をどんと置き、次は好きなつまみを3品、そばのガラスケースから勝手にテーブルの上に、そして混乱している列に乗じて、黒ビールと日本酒常温を注文。「つまみを3品貰ってるよ」と締めて500円支払って、さっさと自席?へ。100円にしてはつまみは上等。ビールも本物、バーボンはカティサークとくりゃあ、文句の付けようがない。これからは混んでて、なかなか寄れないかもね。
周りの話を聞いていると、ネットでどうのだとかTVで云々だとか、やはり初めての連中が多そうだ。しばらくすると30近くの洒落たねえさんが一人で入ってきた。おじさん連中が席を空けてやる。やさしいねぇ。このねえさん、つまみとビールをテーブルに置くと、やおらデジカメを取り出しバシャバシャと撮影した。人を待ってる風でもなく雑誌の取材か、さてはブログのネタか。まあ、公共の電波や書籍ではあんまり宣伝してほしくはないもんだ。ネットでは自分もやっているので言えないが、ちょっろと寄れなくなる。てめぇの家の近くともなると買ってなもんである。
店員さんも、突然のあまりの混みように混乱している。出ているだけのつまみも数少なくなっている。テレビの影響は大きいものだ。見物は終わった500円でさようならすることとした。
家には飲んできた風も見せずに、用意してあったつまみと買ってあった山形の樽平酒造の「特別純米 樽平」をやや燗で晩酌。色はこの酒の特徴であり辛口の中にもしっかりとした酒だ。冷やよりも明らかにいい。
一仕事終えて夜のアキバへ。和泉小学校前通りの「しずか」を覗くがカウンターまで満席である。そうなれば久しぶりにと、カード下の「真澄」へ行く。途中、立ち飲みの「おかめ」は路上のテーブル席はサラーリーマン諸君でいっぱいである。
「真澄」ではカウンターに空きが無いため2人がけのテーブルに座った。「純米真澄」の冷やの300mlを注文し、太田和彦氏の居酒屋本を読みながらチビチビとやっていた。太田氏のノンベイ側の居酒屋へ処する考えには共鳴するところは多いが、紹介している店の中には、有名になりすぎてか実際に行くと敷居の高さと客あしらいの基本がいまいちのところが多い。これは私の思い過ごしか。
その内、客が立て込んできたため、あいよとカウンター席の突端の60cm幅のところに90度の角度で座る。郡山から単身赴任というサラリーマン氏や、いつもの大姉御と取り止めのないのない話で、庶民の味方ホッピーで12時過ぎまで飲む。休みの前の日はどうしてもブレーキが効かない。しようがねぇか。