プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

旅のガジェット

2012-01-12 22:21:17 | インポート
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 よく聞かれることの一つとして、参考までに、
 旅のお伴としていつも持参するものたちを紹介させていてだきます。

 左から順に、まずはiphoneです。このいかついのがiphoneか? と思われるかもしれませんが、これは落としたり濡らしたりのラフなアウトドア仕様に耐えうるよう、ハードなケースでカバーしている状態です。海に出る場合はさらに下の防水アクアパックに入れ、首にぶらさげた上でライフジャケットのポケットに入れておきます。仕事柄、漕ぎながら通話もメールも可能な状態にしておく必要があるわけです。もちろん緊急連絡用としてそうしておく必要もあります。そして何より、どこででもネット検索できるのが便利ですね。知らない土地の温泉の場所とか、お店の所在とか、すぐに探せますから。
 この部分は革命的だと思います。
 ちょっと不満な点はバッテリーの消耗が早いことと、海外使用での料金体系が分かりにくすぎることですね。よく調べないで海外で使うと、ちょっとネットしたたけで、あるいは下手すりゃ電源を入れてるだけで10万とかの請求が来ることもあるらしいです。細かく調べて持っていきゃええやん、という話もありますが、別にケータイのためだけに人生やってるわけじゃあるまいし、そんなことに時間を費やしている暇はないですよね。ということで海外には持っていかないです。
 GPS系のアプリなども、ぼくはあまり使ってないですね。その辺はあえて、アナログで行きたいですから。
 まあ、知らないだけなのかもしれません。またよい使い方などありましたら、教えてください。

 そして左から2番目はipodです。
 ここには1000曲以上の音源を常に入れ替え、知らない曲がたっぷり入っている状態にしまして、そこここで聴きまくっています。車ではカーステに繋いだままにしてますし、テント泊のカヤッキングでは夜のお伴として欠かせないです。海外では移動の時とか聴きまくっています。
 特にカヤックって、波うねりのリズムに波長を合わせていく音楽的な要素の強い乗り物ですので、長時間海を漂った後聴く音楽は、乾いたスポンジのように心に沁み入ってくるものがあります。
 ぼくはそこから見えてくる感覚にこだわりを持っています。まあ一種の瞑想ですね。
 昔は小型のラジカセとか持ちつつ旅したこともありますが、そのことを思えば革命的に変わりました。何百枚のCDを持って旅するのと匹敵するわけですから。
 またpodcastもよく聴きますね。世界中の知らない音楽をタダでチェックできますし、また面白いトーク番組も探せばたくさんあります。去年にフィジーのカンダブ島を旅してる時なんかはロバート・ハリスの番組を聴きまくっていました。
 ロバートハリス、最高ですね。
 なおipodではメールやネットはしないです。
 iphoneを通信用、ipodをオーディオ用としてぼくは完全に使い分けています。

 左から3番目のやつは、ソニーの電子書籍リーダーです。
 これには凄く期待していました。なんせ旅をするときに一番重いものが本です。でも読書こそ、旅の大いなる楽しみのひとつです。日常ではなかなか頭に入ってこない内容も、不思議と旅先では、特に海外ではすんなり入ってくる傾向にあります。斜め読みもいいですし、ガッツリ読破もいい、いろんな本が読みたいです。ですが持って行ける本は非常に限られます。そこへいくと電子書籍ならば何千冊も、家の本棚どころかちょっとした図書館、本屋の陳列棚くらいの分量を持っていくことができます。
 これを革命と言わずして何を革命と言うのでしょうか?
 というわけで目がチカチカせず特に読みやすいこいつをゲットしたわけですが、ハードは悪くないけれど肝心のダウンロードできるソフトのあまりにしょぼいことに悲しくなりました。ありがちなビジネス本とかハウトゥー系ばかりで読みたい本が全然ないのです。自分の持ってる本をスキャンさせて取り込むという方法もあり、それを「自炊」と言いますが、手間が恐ろしく面倒でやってられない。そこで自炊を代行するサービス屋さんが出てきたわけですが、既得権益層に猛反発を食らって去年見事にポシャリましたよね。
 旅する者にとって、また読書好きな者にとって、ぼくは電子書籍にはすごく未来を感じているのですが、何か新しいものが出てくるとすぐ足を引っ張る旧勢力が茶々を入れ、結局物事がちっとも進んでいかない一例です。いつまでたってもバブル以降の「失われた●×年」モードでズルズルいく流れの典型がここにも見られるようでやるせなくなります。
 電子書籍が充実すると、うずもれた過去の良書が再び読まれるようになるとか、いい面もたくさんあるのにね。
 やってみなきゃ分かんないのにやる前から決めつけるというのは、
 高齢化社会の悪い部分だと思います。
 ということでこのリーダーはいつのまにか使われなくなり、
 故障してそのままになっちゃっています。
 
 そして一番右のノートですが、実は、案外これが一番大事だったりします。
 フィールドリサーチなんかの時には、何でもかんでもこれに書き込みます。デジカメが広く普及する以前には、「メモスケッチ」と言って、見えるものや感じることすべてを言語として表現して記載していたことがありました。写真で取ると確かにのちのちまで残るけれど、言葉にしようとするともっと感覚とかセンスとかを総動員しなきゃいけないわけです。ただ見るのではなく、ただ聴くのではなく、より意識を集中して見聞きしなければなりません。そして一番的確な言葉を捜し出す。そういうやり方で感性を鍛えましたね。でアウトドアの場合、感性を磨くことが安全にも繋がってくるものです。下手な小手先のテクよりこっちのほうが大事だ、というのがぼくの実感です。それが深い楽しみにも繋がってきます。
 もちろん知り合った人の連絡先とか日記、誰かが言った印象に残ったフレーズなどもメモします。
 カヤッキングでもライジャケの中に入れて漕ぐことも多いです。
 濡れてもどうせ¥100均で買ったものだから、しれたものです。


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西高東低

2012-01-12 01:12:28 | インポート
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 冬場は西高東低で等圧線が狭くなると、
 北西風が吹き海は荒れますが、
 緩むと穏やかになり、
 心地よいカヤッキングが楽しめます。

 上の写真は荒れたやつで下の写真は先日の湯浅湾ツアーのものですが、
 表情がまるっきり違いますね。

 防波堤の沖側や断崖絶壁のキワというのは、
 波のパワーを減じることなくそのまま跳ね返すので、
 返し波と沖から来る波が合わさっていやな三角波が発生しますが、
 これをクラポチスと言います。
 これだけは避けたい波のひとつ。

 このタイプの返し波は何キロも沖を漕いでいてもお尻に感じることができます。
 逆にお尻の微妙な揺れ具合で、
 遠く離れた場所の地形が分かったりすることもあります。

 波や体感がひとつのメディアになることもあるわけです。
 ですがこの波では漕がない方がいいですね。


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