






黒潮通る沿岸の、ちょこっと突き出た岬や小島みたいな場所が好きだと、
ちょっと前の「江須崎島」の欄でも書きましたが、
先日も同じような陸繋島である那智の「宇久井半島」に行ってきました。
今より海面が高かった縄文時代には本土から切り離された島だった場所で、
今は砂洲で繋がっています。そういう所を陸繋島(りくけいとう)というのですが、
亜熱帯・暖地性の原生林がひときわみずみずしい空間です。
ここは10年ほど前に行ったきりで久しぶりだったのですが、
数年前に自然観察センター的な「宇久井ビジターセンター」という施設ができたようで、
周囲に自然散策道が整備されていました。
以前は釣り人が岩場に出るためのケモノ道のようなマニアックなトレースしかなかったのですが、あまりにきれいに整備されていてびっくりしました。ちょっと落胆気味な気分になりましたが、でも植生は保たれるわけだし、より多くの人がここのよさに触れることができるわけで、それはそれで悪くないかと思い直しました。
それにしても、こんな場所に立派な施設を、お金あるんですね~。
その驚きの方が大きいかな。
さて、ここの半島から見る熊野灘の大海原も黒潮がとうとうと流れているのですが、黒潮ブルーってほんとに独特で、深い群青色というか、確かに黒みがかってるんですね。
暗い黒ではなくて、深い黒。
以前長嶋茂雄が
「サバを漢字で書くと、いわゆるひとつの魚へんにブルーですね~」という言い方をしていたことがありました。
またプロ野球では「イ・スンヨプ」という韓国人選手の「ヨプ」の部分に当たる漢字が日本のワープロソフトになくて雑誌などで、「李承ヨプ選手、注※ヨプ=火へんに華」というヘンテコリンな表記がなされていることがありました。
そのノリに習って言うと、黒潮ブルーてのは漢字に当てはめると
「青へんに黒」となりますね。「ブルーへんにブラック」。
なお、10年くらい前にここに来た時は、この下の写真のようなボコっと突き出た岩が特徴的な場所があったのですが、今回そいつを再度見たくて歩きに歩きまわったけれど、とうとう見当たりませんでした。この背後にはちょうど沖縄の「ウタキ」のような森の切れ目の4畳半くらいの空間があり、そこに天空からのこもれ陽が差し込んでいて冬枯れの落ち葉がキラキラ光り最高に美しかったことを、昨日のことのように覚えています。
下の写真の場所、だれか知らないっすかね~。
知ってたら教えてください。
sunnyrain@nifty.com まで
