
レッドホットチリペッパーズの「One Hot Minute」というアルバム。
シーカヤックの行き帰りの車の中などで何百回聴いたか分からないほど、
聴きこんだ1枚です。
この作品を貫く、龍体のようにへヴィにうねりたくるグルーヴ感は、
朝から晩まで海を漕ぎ波うねりの感覚が刻み込まれた身体で聴くと、
心の奥底からグっとくるというか、
細胞がワサワサとざわめく感覚に囚われます。
1995年に発表されたもので、多分これを作っている時期、
よほど嫌なことがあったのか、「思い出したくもない作品だ」
と本人たちは言っているらしい。
そしてその言に釣られてかロック評論家の評価も低いようですが、
評判など別に知ったこっちゃない。
間違いなくロック史上に残る傑作だと思います。
全曲好きだけど特に「Walkabout」というファンキーな曲がとても好きです。
「ウォークアバウト」っていうのは、
アボリジニーが成人になる際に、オーストラリアの原野を
何カ月も歩き続け、大地とひとつになり、
人生のヴィジョンを見い出すという儀式だけど、
多分そいつにヒントを得て作られた曲でしょう。
特に歌詞がかっこいいんだけど日本語に訳すると途端にダサくなるので内容を簡単に要約すると、
「おれは歩いて旅に出ることにした。本物のおれ自身に出会うために、森羅万象の本質を見抜くために。心をオープンにして広い視野を持ちつつ、街を歩き、砂漠を歩き、山を歩き、荒野を歩く。2本の足をシャッフルさせ、ストライドさせ、踊るように、時には早く、時にはゆっくり、時には空を飛ぶように歩く。己の足で歩き続けると、ほとんどの憂鬱な感情は癒される。おれはアボリジニーの賢者のように、本物の人生のヴィジョンを見いだす。おれはどこまでも歩き、おれ自身の限界をこえてゆく」
って感じになる。
あらゆる意味でロックのよさ全開の名曲ですね。
で、この曲をぼくは自分自身のトレッキング&カヤッキングの際のテーマソングとしているわけですが、you tubeでいうとhttp://www.youtube.com/watch?v=J1MwPDtPjbsここで聴けます。まあ、ちゃんといい音質で聴かないとよさが分からないかもしれませんが。
また、韻の踏み方とか言葉を選ぶセンスも素晴らしいので英語の歌詞もそのまま載せておきます。
よろしければどうぞチェックを。
I think I'll go on a walkabout
And find out what it's all about - and that ain't hard
Just me and my own two feet
In the heat I've got myself to meet
A detective of perspective eye
I need to try and get a bigger eye - open wide
bloodwood flowers in my gaze
walkabout in a sunny daze - do me now
On a walkabout
You could do it in the city
You could do it in a zone
You could do it in a desert
You could do the unknown
On a walkbout
High desert skies are what I spy
So fly - you've got to wonder why
The stingrays must be fat this year
Moving slow in my lowest gear
The digirido original man with a dream
I believe the Aborigine
On a walkabout
You could do it with a shuffle
You could do it with a stroll
You could do it with a stride
You could do the unknown
ON A WALKABOUT
A walk could cure most all my blues
bare feet or in my two shoes - 1, 2,
I think I'll go on a walkabout
Find out what it's all about - can't hurt to try
Use your legs to rock it wide
Take a ride to the other side