先日、奈良県と三重県の県境に位置する三峰山(みうねやま・1235m)に、
霧氷を見に行きました。
登山口から山頂近くまでは普通に登山し、
山頂近くでスノーシューに履き替え散策しました。
冬型の気圧配置で風強く、時折吹雪いたりして
展望はよくなかったですが、
霧氷はしっかり堪能できました。
霧氷とは、空気中の水蒸気や水滴が樹木の枝などに当たることによって凍結、あるいは昇華して起こる現象です。ところで霧氷と樹氷とはどう違うねん? とよく思いますがカヌーとカヤックとの違いみたいなものでどっちでもいいと言えばいいのですが、厳密に言うと樹氷とは霧氷の一種で、霧氷には他にもより粒の大きい粗氷(そひょう)、霜状になった樹霜(じゅそう)などがあります。要するに「霧氷」という大きなくくりの中に樹氷、粗氷、樹霜という3つの現象がありまして、だいたい樹氷ができるような条件の場合、同時に木によっては粗氷ができていたり樹霜ができていたりもするから、総称として「霧氷」と呼んでいるのだと思います。
カヤックをカヌーと呼んでも問題ないように、
樹氷と言ってもなんら差し支えないでしょう。
霧氷という化粧をまとうことによって、
通常は平凡な木々も気品や神秘性といった、
極上の詩情を醸し出しますね。
この三峰山は厳しい冬山登山という感じではなく、
(といっても基本的な冬山装備は必要ですが)、
歩きながら徐々にその景観にチューニングを合わせてゆき、
美しい霧氷のポエジーと一体化するとノリで、
時には立ち止まったり寝転んだりと、自由に歩けるところがいい。