大きな建築物のエレベーターや廊下などには、非常ベルのボタンがある。ガラスなどに覆われていて、簡単には押せないようにはなっている。
当たり前のことではあるが、あのスイッチは、押す為に作られているのにもかかわらず、非常時以外は使ってはいけないのである。公共施設などでこのボタンを押したりすると、犯罪になる可能性だってある。
そのボタンが、「押せよ、押してよ、押してくれよ、ねえ、押してくれない・・・」と作者を誘うのである。今まさに、その誘惑に負けそうな事態なのかもしれない。作者の眼は、非常ボタンに釘付けとなっている。こういう心理を、アフォーダンス理論という。
聖夜は単なる付け足しに過ぎない、と私は思う。しかし何故か「聖夜」という男性に呼びかけているようにも聞こえる。
すっかり葉を落として、夜景が見えるようになった
眼下は湯河原、遠くは横浜