秋は、収穫の季節である。特に晩秋は、大陸の高気圧がやって来て、日本晴れの日が多く空気が乾燥するから、植物を軒先に干すのに都合が良い。農家では、タマネギ(玉葱)、トウガラシ(唐辛子)、カキ(柿)、などを吊るす。
薬草は一年中採取するが、秋の季語の「薬掘る、薬採る」は、クズ(葛)、アカネ(茜)、ヤマイモ(山藷)、リンドウ(竜胆)、ワレモコウ(吾亦紅)、キキョウ(桔梗)などの根を掘ったり、センブリ(千振)、ゲンノショウコ(現の証拠)など全草を採るものもある。
秋ではなく、例えば夏に採るドクダミ(蕺、十薬とも)などは、梅雨時なので吊るしておくと、蜘蛛の住処になったり、黴が生えたりするので、乾燥に苦労する。
シシウド(猪独活)