数年前、インターネットで洗濯機を買った。地元の電気店なら古いのを引き取ってくれるらしいが、インターネットではそういう訳にはいかない。お陰で、今日まで放ったらかしにしておいた。そこへ、廃品回収業の車のアナウンスが聞こえてきた。「どんなものでも引き取ります」とウグイス嬢。
値段を聞いてみると「7,000円だけれど5,000円に負けとくよ」「えっ、高いなあ、3,000円くらいだと思っていたよ」「・・・・・じゃあ、4,000円でどう?」あっさり値下げした。相場は知らないが、引き取ってもらうことにした。
野草茶が湧いていたので勧めると、大きな声でよく喋るおじさん。「廃品で一番困るのは何だか分かるか」「?????」「金庫だよ。あいつは6ミリの鉄板で、中はセメントだから、運ぶのはすごく重いし、分解処分も大変。大きいのは6万円でもいやだね」
バイク、自転車、電気製品、家具、布団など全てを、金属、プラスチック、木材などに分類するのは、人の手によるという。なかなか、大変な職業らしい。「でも、儲かるんでしょう」おじさんは、にやにや笑っていた。
ジョロウグモ(女郎蜘蛛)メス