人の深層心理が夢に現れる、という説がある。説によると、無意識から現れるのが夢で、自分の奥底に潜む無意識、自分の気付かないもう一人の自分に出会うのが、夢だという。
そう考えると、実に楽しいではないか。自分の夢をどう解釈するか。自分の知らない自分を知るために、自分の「夢」を判断する。夢は、うわべの自分ではなく、もう一人の「本当の自分」を発見するためにあるのだから。
ということは、この句の「茂み」「眠る」「10ペンスコイン」という言葉が、無意識から溢れ出たのではないかと思われ、俄然輝いて来る。
哲学には、「神とは何か」「宇宙とは?」「人間とは?」「愛とは?」「善とは?」など様々な命題があるが、最大の命題はやはり「私とは?」だろう。夢は、きっとその発見の一助になるに違いない。