一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1554   タンデムの塩辛トンボ飛ぶいのち

2015年08月03日 | 

 3年前、目高が減って行くので鉢を掃除したら、オニヤンマのヤゴが数匹出てきて、「こいつらに食べられたのか」と、驚いたことがある。

 今年も、川も池もない峠の我が家に3匹のシオカラトンボが住みついている。メダカや金魚がいるスイレン鉢、コウホネ鉢に卵を産もうとしているに違いない。昨日は、連結(タンデム)して飛んでいたから、もう卵を産んだのかもしれない。

 卵は、来年の春にヤゴになり、夏に羽化するそうだから、今年は目高が食べられる心配はなさそうである。

エラチオール

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1553   華氏という名の香水を求めけり    一煌

2015年08月02日 | 

  華氏(ファーレンハイト度、 °F)は、温度の単位である。摂氏0度が32°F、摂氏100度が212°Fとし、その間を180等分して1度とする。考案者のガブリエル・ファーレンハイトにちなむ。華氏温度(かしおんど)ともいう。

  華氏は、地球上の居住可能地域の大部分で気温変化が0 °Fから100 °Fの範囲に収まり使いやすいので、現在でもイギリス、アメリカ、ジャマイカなどでは非科学分野での温度計測にファーレンハイト度が使用されている、という。

 さて素人ながら、香水についても調べてみた。

  芳香性化粧品(フレグランス、fragrance)には、、香水(パルファン、perfum)、オードパルファン(eau de parfum),オードトワレ(eau de toilette)、オーデコロン(eau de cologne)がある。これらは、エタノール濃度によって、香りの持続時間が異なるため、分類されているようである。

この句、香水に華氏と名付けた由来は全く不明であるが、クリスチャンディオールの「華氏」は、夏向きの爽やかなオードトワレだそうである。

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1552   鳴くことのこの世は捨て場空蝉も    佳 津

2015年08月01日 | 

  蝉が脱いだその抜け殻と同様に、鳴き声も蝉はこの世に捨てているのだ、と作者は言う。言われてみれば、全くその通りである。

  さて、となれば蝉に限らず、ほとんどの動物は鳴く。勿論人間だって泣くのだから、つまり、ほとんどの動物は、鳴き声や泣き声をこの世に捨てている。

  生命誕生以来、数億年にわたり、様々な動物が鳴いて来たわけだが、一体その声は何処に消えてしまったのだろうか。例えば、動物は死んでも水や酸素、窒素、炭素、鉄などの金属に変化するが、消えて無くなるわけではない。しかし、音は何処へ行ってしまったのだろうか。本当に無くなってしまったのだろうか。それとも、空気中の何処かで今でもかすかに振動し、鳴りつづけているのだろうか。

12トンの松

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